むかし、あるアイルランド系アメリカ人青年が、英国へ留学した。専攻は、歴史で、とくに関心があつたのは、第二次世界大戦。
英國史のなかでも、ミュンヘン会談を研究したところ、ある重大な發見をした。世界政治の一大公理「平和主義者が戦争を起こす」。
ミュンヘン会談におけるチェンバレンの、ヒットラーに對する宥和策(チェコスロバキアのズテーテン地方の割譲の合意)が、逆に欧州大戦をひきおこしてしまった。
研究論文にするだけでは、もの足らず、青年は、このことを本にして、出版した。
世界的ベストセラー。題名は、「英国は、何故、眠っていたのか。」。
やがて、幾星霜がながれ、青年は、合衆国大統領になっていた。
そこで起こったのが、「キューバ危機(キューバへのソ連核兵器設備の建設)」。
この元青年は、ここで巡り合ったが、百年目。フルシチョフ相手に一歩も退かぬと、キューバに入ろふとするソ連艦船を海上封鎖で、押しとめた。かふいふ場合、相手に譲ったら、逆に危機がひろがる。
若き日の研究で、肝に沁みてゐた。毅然とした、その態度に、やがてソ連は、おりた。危機は、去った。ソ連の艦船は、かえっていった。その青年の名前は、JFK(ジョン・ F・ ケネディ)。
あーぁ。それに引き比べ、本邦の政治家は、なにをした?
「(米軍の)最低でも、沖縄からの国外移転。」鳩山言。これが中國の尖閣諸島、ひいては琉球への野心に火をつけてしまった。
東シナ海が、これほどまでに、緊張してしまったのは、鳩ポッポの責任だぞ。
もっと凄ひのは小沢一郎(敬称略にあらず、呼び捨て)。「自分が総理総裁になったら、竹島の主権は韓国に委譲する。漁業権さえ、あればよい。」(李明博大統領との對談。)。こんな發言を、だふして本邦の新聞は、伝えないのかなぁ。韓国では、どの新聞も特筆大書したのですぞ。
竹島に李大統領が上陸したのは、小沢が、この手の言質を与ゑてしまったからですぞ。本年9月17日は、他の会員様のお書きになったやふに、戦後社会の転換日になるやもしれぬ。しばし、トレードを休み、本邦の行方を見届けん。
本日これまで。Time up.