世界中の株式相場と為替相場がパニックを起こしている。しかし、ピンチは常にチャンスでもある。売り玉は予想以上の利益になるし、ちょっと前までは割高感が強くで買う気になれなかった成長株が手頃な値段に落ちてきた。個人的には大歓迎である。
さて、昨日の米国株式相場はまたも大幅続落した(DJIA
-588.40 @15,871.35, NASDAQ -179.79
@4,526.25)。世界同時株安となる中、安全資産への逃避ということで円買いが爆発的に起こり、ドル円為替レートは何と一時は116円台まですっ飛ぶ円高方向へ動いた。一夜にして6円弱も動いた!
本日の日本株全般はジェットコースターのような乱高下を見せた。デイトレーダーから見れば垂涎の値動きだっただろう。終わってみれば結局、大幅続落した。東証1部では、上昇銘柄数が116に対して、下落銘柄数は1,751となった。騰落レシオは67.22%となり、遂に70%を割り込んだ。期間限定バーゲンセール真っ最中。景気後退期でないときの騰落レシオ70%割れは自信をもって買い向かうのが定石である。但し、玉石混交なのでどれでも拾っていいわけではないので注意したい。成長バリューは無視して、収益のバリューと資産のバリューだけで評価したとき、価値と値段の差である安全マージンが30%以上、できれば50%くらいある銘柄だけが合格を基本としたい。東証1部の売買代金は4兆9240億円へ膨れ上がった。セリングクライマックスと言っていいだろう。「希望」と「欲望」に突き動かされて買っていた玉の多くが、特に信用で買っていた玉は「恐怖」に慄いてパニック売りに走ったと解釈できる。今日で、売らなくてはいけない人はほぼ売り尽くしたのではないか。もし、この見方が妥当ならば、明日以降の出来高が減少し、下げる銘柄数も減少するはずだ。
米国株が大幅続落し、上海総合指数が節目となる3000ポイントを割り込み、2ヶ月で42%も急落した。TOPIXも日経平均も3日連続で大きくギャップダウンし、さらに下げ幅を拡大していったがしばらくすると切り返して反発し始めて一時は日経平均が290円強まで反発した。しかし、上海総合指数が下げ止まらないのを見て怖くなり、再び売りが殺到して大幅安となり、非常に長い上ヒゲを引いた長陰線で終えた。日経平均は1日のザラ場で1000円以上も動く乱高下となった。長い上ヒゲを無視すれば、「三空叩き込み」を示現した。5兆円に迫る売買代金の急増と70%を割り込む騰落レシオは「セリングクライマックス」を迎えたと言える。本日のザラ場の反発で、逆指値成り行き買いが発動して、売り玉はすべて利食い手仕舞いとなった。昨日から三分割で買い下がり始めていたが、二分割目の買いで終わってしまった。あ~もうちょっと長く下げていて欲しかった。売りたい人からもっとたくさん買ってあげたのに。
TOPIX -48 @1,433
日経平均 -734円
@17,807円
やはりね思ったが、中国人民銀行は、今夜、政策金利を引き下げ、預金準備率を下げると発表した。これを受けて欧州株は反発している。
33業種中、1バレル40ドルを割った原油安の恩恵を強く受ける空運を除く全ての業種が続落した。下落率トップ5は、倉庫・運輸(1位)、非鉄金属(2位)、鉄鋼(3位)、陸運(4位)、卸売(5位)となった。