いそりんさんのブログ
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国土の約7割の森林とセルロースナノファイバー
法整備や膨大な投資額が障壁となり、地下深部に眠る地熱や海洋に埋蔵されているメタンハイドレート(日本の天然ガス使用量100年分に匹敵する埋蔵量)などの資源採掘は難航しており、輸入に依存しているエネルギー資源(天然ガス、石炭、石油の化石燃料 2013年度の輸入依存度は88.33%)
蓄積量が続く森林も資源の一種で、『国土の約7割を森林で占め(森林率約66% 森林面積 2510万ha ÷ 国土面積 3779万ha)』、先進国の中でも有数の森林大国(森林率の世界平均は約30%)は衰退の危機に直面しており、森林の整備(間伐、搬出など)や主伐(収穫のための伐採)では採算が取れず、業を煮やした就業者の林業離れが詰り、木材自給率約28%という構造になったのだと思う
拡大造林政策(天然林の伐採跡地の造林)により造林され、収穫期を迎えた人工林は伐採されず放置状態が続いているが、『この森林資源(木材や竹など)の新たな活用用途として期待される植物由来の軽量素材セルロースナノファイバー(CNF)が再度注目を集めており』、日本製紙(銘柄 3863)が量産化(2016年度)の動きを加速させるなど、今後は量産化(今後は製紙や繊維業界など)に向け、弾みがついてくると思う
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40963
『ナノオーダー(1mmの100万分の1)まで微細化させた髪の毛の2万分の1程度の透明な紙(セルロースナノファイバー)の特性』は、鋼鉄の5分の1の軽さで、強度は7~8倍を有し、ガラス繊維よりも線熱膨張係数(温度変化に伴う伸縮の度合い)は低く、高い弾力率(硬く丈夫)を持つ
セルロースナノファイバーの用途は、食品の鮮度を保つ食用品包装材や、耐熱性を向上させる液晶ディスプレー、自動車のバンパーや外板など自動車部品に活用することで約20キログラム(1台あたり)の軽量化が可能になるそうで、航空機部材や化粧品の原材料など、『用途(セルロースナノファイバー)は多様性に満ちており、日本の技術力は折り紙付きだと痛感する』(製品需要の有無は別)
魔法の糸と呼ばれる炭素繊維(カーボンファイバー(鋼鉄の4分の1の軽さ 強度は10倍以上)が軽量化の素材として、現在自動車の樹脂部品や航空機部材などに活用されているが、石油を原材料としている炭素繊維の製造価格(現在 1kgあたり3千円程度)は原油価格の高低に左右され、製造価格が上昇する可能性があり、高止まり(1kgあたり5千~1万円程度)傾向だが、セルロースナノファイバーの原材料は国土の約7割を森林で占める木材のため、量産化の目処が立てば割安に大量調達が可能になり、『炭素繊維に並び、軽量化素材の双璧(セルロースナノファイバー)になる』と思う
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