年明けの頃から戦後70年の記事を読む機会が多かったように思います
私が子供の頃、お盆や法事などで親戚が集まると、
最初に近況報告から始まって、それが一巡すると、皇族の話、
それに飽きると今度は戦中戦後の話になっていました
私の母方の祖母は大きな市場などで傷痍軍人を見かけると、
その人の前にいくらかのお金(寄付?)を置いていました。
私はいつも遠くから見ているだけでしたが、
ある日、「今日は、お姉ちゃんがあの人に渡してくれる?」と私にお金を預けたことがあります
私は子供の頃から人見知り傾向が強く、
ましてや傷痍軍人に近づくことが出来ると祖母は思ったのかなあ
祖母にイヤとも言えず、おそるおそる近づいて、そっとお金を置くと、
その人は顔を上げたので、
「おばあちゃんが渡しなさいって言ったから。」と言って、
あわてて「おばあちゃ~ん」と祖母の元に走っていきました
祖母とその人が、目で会釈をした光景を今でも思い出すことが出来ます
そして、その日を境に、祖母は傷痍軍人に渡すお金を私に届けさせるようになりました
先日、ふっとその風景を思い出したので、母にその話をしたところ、
祖母は傷痍軍人を「気の毒に。」とよく言っていたそうです
出征した祖父は無事に日本に戻ってくることが出来ましたが、
終戦後すぐに帰国できなかったと聞いています
祖母は、古家として解体する時に祖父の軍服や軍属・階級などを示すバッジなどは
瓦礫と一緒に廃棄したそうです
祖父は私が生まれる前に亡くなっているので、
もっといろんなことを聞いておけば良かったと思うのですが
昼食前に黙祷をしなかったので、眠る前にします