平成相場三昧伝 上段の構ゑ


「それ、觀の目つよく、見の目よわく」宮本武蔵(五輪書)。

 


 むかし、そうかいよ、この武蔵の詞の意味がわかるか?と先輩に訊かれたので、「觀は、觀察するの意味だから、相手を、よ~く觀察して、・・・・・よふは、分かゐもはん。」と答ゑにならぬ答ゑになった。


 その劍道五段(後年なった)の先輩がいふには、「雚見とは、氣の目ぢゃつたっど。」といふことだった。ますます、わからなくなった。感覚語、肉體言語なのだらふか。

五輪書は、古武術をならっていたときには愛読したけど、それに挫折(あぁ、あんまりに運痴なので。)してから、本自体を何処かにやってしまった。

そのなかで、武蔵が、いふには、上段の構ゑとは、ただ振り上げて振り下ろす。あたらなかったら、これを繰り返すといったやふな事が書ゐてあった。


 一番、これがハッキリするのは、薩摩示現流である。キーッと猿声を張り上げる。走る。上段の構ゑから、ななめうゑから(八双の構ゑ?)、袈裟掛けに刀をふりおろす。基本は、體當(たひあたり)とみた。連続技は、見たことなひな。


實のことを言ふと、示現流は、剣法・剣術といふよりも、兵法なのである。普段は、農業・漁業にたずさわってゐる農村漁村の荘丁(青年)を、三ヵ月で薩摩兵児にする。

そしてその兵法とは?「神風特攻隊と同ぢでごわす。」と古老が教ゑてくれた。

辺見十郎太も桐野利秋も、明治維新さゑなければ、一生農業してた筈。


非常に長い前置きなれど、いま豪ドルとユーロを売ってをりまする。やっぱり、売りは、むつかしゐ。

とくにユーロは、ボックス下限で売っている(ここは、セオリーでは買。)。豪ドルの値動きは荒し。流動性が低いからか。

売りshortは、剣道の上段の構ゑに似ていゐるのやもしれず。一撃に賭ける。長居は、無用。Shortといふぐらひです(これが言ゐたかったのですよ。)。

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