jojuさんのブログ

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属国化で起きること(米中冷戦でも甘くない従属外交)

 最近の日本には、「米国の属国になってもほどほど豊かで守ってもらえるならばいいのでは?」的な論説が結構ある。

 これは少し前なら出てこなかった甘い考え、、ここ10年は世代が変わったのか、気風が変わったのか、歴史を知らないせいか、こういうトンデモ論説が政治家レベル、官僚レベルの人間からも出てくる。


 同盟があろうが、なかろうが、国力(=経済力=防衛力)が落ちるにつれ、どんな国でも周辺国や同盟国との関係は属国的になっていく。 属国度合いを増していく。 

 しかし、それは最近の日本人が考えるようなぬくい状況だろうか?


 例えば、明治時代の日本は、属国でなかったにせよ、国力の弱さ故、関税自主権を奪われ、治外法権の不平等を負わされ続けた。

 それは明治の終わり頃まで40年近く続いた。

 それだけ鎖国で生じた欧米との国力格差、経済格差はすさまじく、明治時代のもの凄い努力でも、それを埋め不平等を解消するのに二世代近い年月を要した。


 戦後日本はどうかと言えば、やはり終戦直後の国力低下時、国力格差増大時はやりたい放題やられた。

 米兵による私有財産の略奪、暴行、レ イ プが横行し、憲法すら自国制定かなわず米国で作られた。 略奪された財産が返還されたのは5年ほど経ってから。

 戦後はこういう期間が比較的短かったうえ、冷戦で日本叩きがなくなったので、多くの日本人は、日本が落ちぶれても米国はぬくく守ってくれると錯覚している。


 しかし、戦後、日本への米国の風当たりが弱まったのは、冷戦のせいだけではない。

 冷戦のせいならば、その最前線にあった韓国は、もっと、ぬくい状況で米国の巨額援助で経済発展してても良かったはず。

 実際にはそうなってない。

 米国から韓国への巨額援助はなく、ただ米軍を大規模駐留させ、不平等に抑えていただけ。


 日本がそうならず、同盟の対等化や米軍駐留の削減、米兵犯罪裁判の見直し等が進んだのは、日本が戦後、急速に経済力、国力を高めてきたため。


 戦後日本はドル円360円の円高レートを押しつけられたのに(これが当時の日本に苛烈円高レートだったのは日銀OBの回想録にあり)、戦後10年もしないうちに戦前のピーク経済力を回復し、戦後20年ほどで世界第二の経済大国になった。

 戦後のもの凄い経済成長があったからこそ、属国の悲惨状況が短期間で済み、それゆえ、現在の日本人は属国化も悪くないように錯覚している。

 これは大間違い。


 1990前後の日米貿易摩擦の状況を思い出せば、国力が落ちたとき、何が起きるか想像するのはそれほど難しくないはず。


、、、以上は先進国・米国の属国化での話。 中国の属国だったら、この何百倍も悲惨な状況が起きるだろう。 それは、すでに満州、内モンゴル、ウイグル、チベットで起きている(満州では起きた!)。 民族消滅と歴史からの抹消が起きる(満州は中国史から消されつつあり、中国東北部の扱いに。日本の左翼、マスコミもなぜか満州と呼ばず、中国東北部と呼ぶ)


 

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