今後5年で中国企業の債務は77%増加し、28兆8000億ドル(約3577兆4200億円)に達する見込み。中国の企業が抱える債務総額は国内総生産(GDP)の160%に相当
中国メディアの新浪財経は21日、世界金融危機のぼっ発後、中国の企業が抱える債務が膨れ上がっていると伝え、中国経済に対するリスクという観点で見た場合、中国株式市場のリスクよりも中国の企業が抱える債務のほうが深刻だと論じた。
記事は、米ロイター通信が1400社を超える企業に対して行った調査を引用し、中国の企業が抱える債務総額は国内総生産(GDP)の160%に相当し、過去5年間で急激に増加していると伝えた。
さらに、米ロイター通信の報道を引用し、中国が利下げや預金準備率の引き下げを行っているのは中小企業やベンチャー企業の資金調達を容易にするためとの目的があったとしながらも、「あまり目立った効果はあげられていない」と指摘。むしろ株式市場へと流れ込むマネーが大幅に増えたと伝えた。
また、信用格付会社スタンダード&プアーズの予測を引用し、今後5年で中国企業の債務は77%増加し、28兆8000億ドル(約3577兆4200億円)に達する見込みだと紹介。また、2019年には中国企業の債務が世界の企業債務全体に占める割合が40%に達する可能性があることを伝え、「債務の急増のほか、GDPに対する債務の割合が高すぎる点が大きなリスクとなっている」と論じた。
そのほか記事は、中国の企業が抱える莫大な債務に対し、「西側の機関などがかねてより警告を発している」と伝え、スタンダード&プアーズの報告として「2013年末における中国企業の社債発行残高が14兆2000億ドル(約1763兆8700億円)を超え、米国の水準を超えた」と紹介。中国の社債発行残高は「世界の金融システムにおいてますます大きなリスクになっている」と論じた。