仁義なき戦い・・・を見た。昨日の事である。俺が交差点で信号待ちしていた時ピーポーピーポー♪前方から救急車がやって来た。「はい。緊急車両が直進します。道をお譲り下さい」・・と、救急隊員のアナウンスとともに疾走してくる。車体には・・・F消防局と書いてある。道を譲る一般車両。・・・とその時・・・右の車道から一台の車が突進して来たのである。その車はアナウンスを繰り返している。「はい。緊急車両が右折致します。道をお譲り下さい」車体には・・I消防局のロゴが・・・そう、この場所は千葉県のF市とI市の境界にある。 ※ ※ ※ヤバッ!救急車同士が衝突するぞ~~!!F市の救急隊員がマイクで叫ぶ。「I市の緊急車両は道を譲りなさい。ここはF市です」すると負けじとI市の救急隊員が応戦。「そっちこそ道を譲れ!こっちの患者は重症なんだ」F市「何だと、コノヤロ~!こっちの患者は今、死にかかってんだ!」「止まりやがれ、このスットコドッコイ!」I市「ざけんなよテメェ~~!降りろ!」交差点の真ん中で、鼻先を付けながら停車する2台の救急車。お互いの車両から血走った救急隊員が降りて来た。何 か が 始 ま ろ う と し て い る。何だ、何だ、何が始まるのだ!?交差点に野次馬が集まって来た当然、全ての車は止まっている。大渋滞である。F市の隊員がI市の隊員の胸倉をつかんでいる。「ここはF市なんだ!デカイ顔するんじゃねぇ!」そしてI市の隊員を殴った。バコッ!交差点の真ん中に倒れるI市隊員。それを見て、車両から飛び出してくる、もう一人のI市隊員。「や、やりやがったな!」その勢いのままF市の隊員に飛び蹴りを喰らわせた。縁石まですっ飛ぶF市隊員。グチャ!縁石に頭をぶつけたようだ。そのまま動かない。それを観ていた野次馬が叫んだ。「おう!F市よ、頑張れ!俺はF市民なんだ。負けるんじゃねぇ~ぞ」その声に力を得たのか、右手を上げながら起き上がるF市隊員。野次馬に手を振っている。そして、車両に残っていたもう一人にタッチ。後は頼んだぞ・・・とでも言いたげだ。ピーポーピーポー遠くからサイレン音が近づいて来る。この騒ぎを見て、野次馬の誰かが通報したのだろう。大渋滞の中・・前からパトカーが走って来た。車体には・・・F警察。その時、激しいサイレン音を鳴り響かせながら右から車が突進して来た。その車体には・・・・もう分かりますね?そう・・・・I警察と書いてあった。F市警察 vs I市警察コ レ は 大 変 な こ と に な り ま す よ 。その戦いは救急隊員の比ではない。誰もがそう思っていた。何しろ、アレを持っているからね。固唾を呑んで見守る野次馬。F市警察が降りて来た。手には拳銃が握られている。・・・・その銃口は・・・・・I市警察に・・・ ※ ※ ※はっ!イカンイカン。信号待ちをしながらとんでもない事を考えていたようだ。あまりの暑さに脳が変な想像をしたらしい。交差点では何事もなかったように直進のF市救急車を見届けたI市救急車が、右折して行った。※※※~※※※の間が、暑さによる脳の暴走