日本写真印刷は、蒸着紙と呼ばれる特殊紙の世界最大手、ベルギーのARメタライジンググループの買収で合意したそうです。
買収額は1億2000万ユーロ(約160億円)で、ARは食品の外装やビール瓶のラベルに使う蒸着紙に強いそうです。
日本写真印刷の主力のIT分野は受注の変動が激しいため、食品向けなどに参入し経営の安定につなげるようです。
ARの2014年12月期の連結売上高は1億900万ユーロ(約150億円)で、ルクセンブルクのファンドからARグループの全株を取得し、8月上旬に子会社化するそうです。
絵柄や文字の印刷や凹凸加工がしやすいよう薄い紙とアルミ箔を張り合わせた蒸着紙の専業で、世界シェア4割を占め、米国やベルギー、イタリアに生産拠点を持つそうです。
日本写真印刷はスマホやタブレット用のタッチパネルが主力事業で、売上高の6割がIT分野向けとなっており、業績がぶれやすいため、18年3月期に売上高に占める非IT分野の比率を5割に高める計画だそうです。
蒸着紙事業は同社の自動車の内装品加工に技術が近く、新興国を中心に安定した需要を期待しているようです。
日本写真印刷は18年3月期の連結売上高で15年3月期比43%増の1700億円を目指しており、3年間で350億円のM&A(合併・買収)枠を用意し、今回が初の100億円超の買収となるそうです。
この買収が成功するといいですね。
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