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投資顧問無料 ゼリア新薬工業

4559 ゼリア新薬工業
医療用医薬品、一般用医薬品を製造、販売する製薬中堅。医療用では消化器系の治療薬に強みを持ち、主力製品は潰瘍性大腸炎治療剤「アサコール」一般用(otc)では関節痛、神経痛を中から治す内服薬・コンドロイチン製剤「コンドロイチンZS錠」が有名。
社名のゼリアは創業の契機となったコンドロイチン製剤、ゼリア錠に因む。
前期(15年3月期)は、医療用医薬品事業の長期収載品が14年4月の薬価改定や後発薬使用促進の影響も受けて販売に苦戦。
また13年6月に販売開始の機能性ディスペプシアの自覚症状のうち腹部膨満感を軽減する世界初の治療薬「アコファイド」(アステラス製薬との共同拡販)の市場構築が計画よりも遅延したこと、会社計画になかった新規開発テーマの導入、欧州やアジアでの治験の進捗に伴うか研究開発費の拡大などが重なって、4月に業績下方修正を発表した。
これらから前期の本決算は、売上高610億円(前期比△1.6%)、営業利益26.7億円(△60.6%)、経常利益27.7億円(△59.3%)、純利益25.5億円(△51.5%)、1株当たり純利益48.1円実績、微減収の一方、大幅な減益となった。
しかし、研究開発費の増加、新薬パイプラインの充実のための開発導入など、減益要因には今後の収益強化を期待させる内容も含まれる。
同社の新薬開発は、消化器分野を最重点領域と位置づけ、国際的に通用する新薬の創製を念頭に置き、自社オリジナル品の海外での臨床試験を積極的に推進するとともに、海外で実績のある薬剤を導入して国内での開発を進める2方向作戦。
例えばアサコールは協和発酵キリンと共同で、潰瘍性大腸炎を対象に用法・用量を追加するフェーズ3を実施している。中国での開発はフェーズ3を終了して13年5月に承認申請済み。
ほかにエーザイから長時間作用型プロトンポンプ阻害剤「Z-215」、新規化合物「E3710」を導入、子宮頸癌を対象とする「Z-100」は日本を含むアジア地域におけるフェーズ3国際共同治験を開始、ビフォーファーマ社から導入した鉄欠乏性貧血治療剤「Z-213」はフェーズ1b。
消化器薬ではないが、14年9月には、日本で初めて月経前症候群の効能を取得した西洋ハーブ・ダイレクトOTC医薬品「プレフェミン」(要指導医薬品)の販売も開始している。
アジア展開では今年4月にベトナムの中堅医薬品製造販売会社F.T.Pharma社の株式49.0%の取得を発表した。アジア地域における事業展開の拠点になる見通し。
このように着々と次代の布石を打つ一方、コンシューマ向けでは今年3月にコンビニエンスストア向け滋養強壮ミニドリンク剤「ヘパリーゼ・アミノ」を販売開始した。疲労回復のための栄養補給を訴求した「ヘパリーゼ」ブランド初の指定医薬部外品である。
6月には「ヘパリーゼW」シリーズの新製品として、炭酸飲料「ヘパリーゼWスパークリング」を全国のコンビニエンスストアで販売開始した。コンビニ向け商品のラインナップ充実は、値崩れ防止の意味合いもある。
これらから今期(16年3月期)の通期業績見込みは、売上高650億円(前期比+6.5%)、営業利益40億円(+49.3%)、経常利益35億円(+26.3%)、純利益30億円(+17.3%)、1株当たり純利益56.4円見込みとする。
保守的見通しから、上振れ期待も高まる。
株価は今年3月下旬から中期的な調整局面にあるが、直近安値6月30日の1775円で底入れを果たした可能性が高い。
今期業績の利益水準などから、株価は中期的に戻りを試していくと期待できる。相対的に下値リスクが減じて、買い安心感が強いことも全体相場に不透明感の残る現在はエントリーしやすいと意識できる。
買いメドは1840円程度まで。想定の取り組み期間は3-4週間程度。想定目標株価@2060円付近への戻りを期待。
一方、損切りについては1550円割り込みでリスク許容に応じて要検討と考える。
(03日終値@1793円に対する目標株価の想定上昇率+14.8%前後。)
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