故事では、天智天皇が水時計で初めて人々に時を知らせたのが西暦671年の今日ということになっていますが、世界標準時が決定したのは今から131年前のことです。
文明が進み人が往来できる範囲が広くなってきますと基準時刻という概念が必要になってきますが、どこの時刻を基準にするかについては1884年の国際会議で、当時すでに海洋国家として覇権を確立していたイギリスのグリニッジ天文台を通る子午線(経線)を基点(本初子午線)としたグリニッジ標準時(GMT)を世界標準時にすることが正式に決定されました。
※子午線とは、子(北)の極と午(南)の極を結ぶ大円。
日本標準時(いわゆる「日本時間」)の基準となる東経135度の子午線は京丹後市、福知山市、淡路市など12市を通過していますが、日本で最初に標識を建てた明石市が「子午線のまち」として知られています。
地球は24時間で自転しているため、地球(360度)を24分割した経度15度で1時間の時差が生じることになります。
本初子午線から15度ずつずらした子午線の時刻を、概ね各地の標準時としており(厳密には他の要素も考慮)、日本の場合は東経135度(GMTとの差は9時間)の時刻を標準時としています(北海道の東端と九州の西端とでは実際には1時間程度の時差があります)。
経度15度で1時間の時差ということを知っていますと、世界地図や地球儀からもおおよその時差を知ることができます。ちなみに、本初子午線の真裏にあたり、ほぼ経度180度(=東経180度=西経180度)の地点を結ぶ便宜上の線が日付変更線です。
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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
20046.36(- 49.94)▼0.25%
◎TOPIX
1628.23(- 6.14)▼0.38%
◎売買高概算 25億3522万株
◎売買代金概算 2兆9411億円
◎時価総額 584兆4211億円
◎値上り銘柄数 640
◎(年初来)新高値 60
◎値下り銘柄数 1066
◎(年初来)新安値 21
◎変わらず 179
◎騰落レシオ(25日)
110.32%(前日比3.26%上昇)
◎サイコロ(日経平均) 6勝6敗
○○○○○●●○●●●● 50.0%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比-0.39%
75日線比+2.16%
◎為替
(対 ド ル)123.05(前日比1.48円高)
(対ユーロ)139.17(前日比1.44円高)
◎出来高上位
1.みずほ <8411>
256.8円(- 3.5円)31559万株
2.東電 <9501>
676円(+ 8円)11235万株
3.三菱UFJ<8306>
877.0円(- 7.3円) 9242万株
4.シャープ <6753>
169円(+ 1円) 4265万株
5.野村 <8604>
819.5円(- 11.5円) 3475万株
◎売買代金上位
1.日経レバE<1570>
17310円(- 80円) 2540億円
2.三菱UFJ<8306>
877.0円(- 7.3円) 817億円
3.みずほ <8411>
256.8円(- 3.5円) 816億円
4.トヨタ自 <7203>
8182円(- 33円) 802億円
5.東電 <9501>
676円(+ 8円) 759億円
◆概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1270万株 買い980万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が4日連続安、前日比49円(0.25%)安の2万0046円で取引終了です。昨晩のNYダウは2ドルの小幅安で材料難の中、昨日に360円の大幅安となった後だけに朝方は自律上昇期待の買いが先行。4月の機械受注が好調だったことも支援材料となり、12:51には上げ幅が168円となる場面がありました。
ただ、その後に日銀の黒田総裁が実効為替レートについて「さらに円安に振れることはありそうにない」と発言したと伝わると1ドル=122円台半ばの円高に急騰。輸出関連中心に売り物に押され、マイナスに転じています。売買代金は概算2兆9411億円、上海総合指数は7ポイントの小幅安で5106です。
業種別では、鉱業、非鉄、電力ガス、情報通信などが高く、海運、陸運、空運、化学、繊維などが下げています。
個別銘柄では、ドーミーインの名でビジネスホテルを展開する共立メンテナンスが250円高の7160円と値を飛ばしています。連続最高益更新見通しと業績絶好調であり、本日の政府の観光白書発表をキッカケにインバウンド(訪日外国人観光客)需要による好調継続を期待した買いが入っています。
インテリア商社で壁紙首位のサンゲツが26円高の1812円と値を上げています。14時に自社株買いを発表し、好感した買いが入っています。発行済み株式総数の1.1%に当たる80万株を上限に明日から9月30日まで実施します。
第一生命が11.5円高の2283.5円と上値追いの展開継続。昨日は10年物国債利回りが0.4%台半ばまで低下したことで運用環境の悪化を嫌気した売りが出ましたが、本日は長期金利の反転上昇を受けて買いが入っています。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は目標株価を2110円から2600円に引き上げています。
国際帝石が28円高の1530.5円と値を上げ、て年初来高値更新。昨晩のNY市場で原油価格が2ドル高で1バレル=60.14ドルと60ドル台まで上昇したことを受け、収益向上を期待した買いが入っています。日鉄鉱業も10円高の590円と値を上げています。
コマツが19.5円高の2564円と上昇。オーストラリア東部の石炭鉱山開発に投入される超大型ダンプトラック55台を一括受注したと報じられ、好感した買いが入っています。受注額は400億円弱とみられますが、更なる追加受注も見込めます。
飲食店やホテルなど商業施設のディスプレーの企画・設計・施工大手の丹青社が81円高の1059円と値を飛ばしています。昨日の引け後に7月31日時点の1株を1.5株に分割すると発表。投資単位当たりの金額が下がることで個人投資家が買いやすくなり、売買が活性化するとの見方から買いが膨らんでいます。
その他、金価格が連日で上昇しており、三井金が19円高の358円、三菱マテリアルが19円高の508円、住友金属鉱山も46円高の1986円となるなど非鉄株が軒並み高です。
本日の新高値銘柄は、マルハニチロ、日鉄鉱、国際帝石、コムシス、清水建、ライオン、三井金、住友鉱、タダノ、三菱鉛筆、共立メンテ・・・等々です。
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【2】主な投資判断 **
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[ドイツ証券]
引上げ B→A
(8801)三井不動産 3,450→ 4,730円
引上げ B→A
(8830)住友不動産 4,650→ 5,850円
据置き B
(8802)三菱地所 2,800→ 2,900円
[UBS証券]
据置き A
(6841)横河電機 1,750→ 1,800円
[バークレイズ証券]
引上げ B→A
(9086)日立物流 1,980→ 2,550円
引下げ A→B
(9076)セイノー 1,420→ 1,600円
[野村証券]
据置き A
(1803)清水建設 980→ 1,150円
据置き A
(8933)NTT都市開発 1,440→ 1,600円
[三菱UFJMS証券]
据置き A
(4324)電通 6,100→ 7,900円
据置き A
(8750)第一生命 2,110→ 2,600円
据置き A
(9719)SCSK 3,890→ 4,200円
[みずほ証券]
引上げ B→A
(2002)日清製粉 1,450→ 1,850円
新 規 A
(4587)ペプチドリーム 16,300円
新 規 A
(4974)タカラバイオ 1,740円
新 規 A
(4565)そーせい 9,750円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【3】陽線と陰線 **
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皆様もよくご存知の「ローソク足」は、寄り付き(始値)よりも引け値(終値)が高ければ白抜きまたは朱塗りのローソク足となり、「陽線」と呼びます。陽線の場合は、ローソク足の下辺が始値、上辺が終値を表します。
反対に、始値よりも終値が安ければ黒塗りのローソク足となり、それを「陰線」と呼びます。陰線の場合は、ローソク足の上辺が始値、下辺が終値を表します。
始値と終値との差が大きければ、相場の変動幅を表すローソク足の実体部分も長くなり、長い陽線(大陽線)であれば買いの強さ、長い陰線(大陰線)であれば売り圧力の強さを示しています。
実体からはみ出した高値や安値を示す線を「影」あるいは「ヒゲ」と言い、全体の形がまるでローソクのように見えるため「ローソク足」と呼ばれていま
す。
ちなみに、白色の陽線と黒色の陽線が交互に表れる相場のことを、葬式で使われる白黒が交互に並んだ鯨幕(くじらまく)になぞらえて「鯨幕相場」と言います。
尚、相場が「上昇した」または「下落した」という場合には、通常は前日終値と比較してのことですが、ローソク足の陰陽は始値と終値との関係ですので相場の上昇・下落とローソク足の陰陽は必ずしも一致しません。相場が下落してもローソク足は陽線であったり、相場が上昇してもローソク足は陰線だったりします。
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【4】本日の経済指標等の結果 **
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◎4月の機械受注
民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月に比べ3.8%増の9205億円で、リーマン・ショック前の08年7月以来、6年9カ月ぶりの高水準となりました。
事前の予想では1~3月が大きく伸びた反動で4月は1.5%程度の減少を見込んでいましたが、結果は予想外の増加となっています。
尚、内閣府は機械受注の基調判断を、従来の「緩やかな持ち直しの動きがみられる」から、「持ち直している」に改め、4カ月ぶりに上方修正しています。
◎5月の企業物価指数
増税の影響を除くベースで前年同月比2.0%の下落。前年を下回るのは7カ月連続です。
相場概況でも触れておりますが、本日のトピック(話題)は黒田日銀総裁の発言です。午後の衆院財務金融委員会で黒田総裁は「さらに円安になるのは、普通に考えればありそうにない」と発言し、それまで124円50銭前後で推移していた円相場が黒田発言を受けて一気に122円台半ばにまで急上昇しました。株式相場は欧米株の下落にも関わらずプラス圏で推移していましたが、円相場の急上昇が文字通り「冷水」となっています。