kabukabumanさんのブログ

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対ドル円安加速か(ギリシャ情勢による巻き戻しに注意)

IMMポジションは円ショートの増加が続いており(表1)

単純にショートポジションの水準は今年最大を記録しています(表2)

こうした状況が続けばドル/円相場は今週中に127円、月内には130円の大台もありそうですが

ギリシャ情勢が悪化すれば、巻き戻しも大きくなる可能性があるので要注意だと思います。


(表1)ロングとショートを差し引いた合計(6/2時点で差し引きショート85693枚)

                                          


(表2)ブルーはショート、レッドはロング(5/26時点では差し引きショート62224枚)



<ギリシャが6月に必要となる資金繰りと期日>

6/5   IMF返済(3億ユーロ)月末に支払い延期が決定

6/12 IMF返済(3.5億ユーロ)

        短期国債借り換え(36億ユーロ)

6/16 IMF返済(5.8億ユーロ)

6/19 短期国債借り換え(16億ユーロ)

    IMF返済(3.5億ユーロ)

6/29 年金及び公務員給与支払い(25億ユーロ)

6/30 6月の支払い義務を一括で履行すれば、実質83.5億ユーロ必要(短期国債の借り換え含む)

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7月 ECB保有国債の償還(35億ユーロ)➡20日

      IMF返済(4.7億ユーロ)

8月 ECB保有国債の償還(32億ユーロ)➡20日

      IMF返済(1.8億ユーロ)


6月5日に支払期限を迎えたIMFへの返済分3億ユーロは、6月末一括払いという約束で支払い延期。

国債の償還分を含めると、6月末の返済総額は67.8億ユーロ(約9500億円)に上りますが

これに年金及び公務員給与25億ユーロを加えると92.8億ユーロ(約1.3兆円)が必要です。

また2015年度中の返済総額は270億ユーロ(約3.8兆円)の予定です。(1ユーロ140円で計算)


但し6月中に返済されなくても、IMFはデフォルトとは見なさず遅延扱いにするとしており

最悪の事態を迎えたとしても、暫くギリシャのデフォルトは無い様な気がします。


しかしEU案に対し、チプラス首相が「馬鹿げた提案には合意出来ない」と一蹴したことで

世界の金融市場は暫く神経質にならざるを得ないと思います。

無論ギリシャがデフォルトに陥っても影響は限定的かも知れませんが、一時的な混乱は避けられず

「たかがギリシャ、されどギリシャ」という状況を念頭に置いておくべきでしょう。


<今後10年間の返済額>

因みに明日の東京市場はCMEに鞘寄せして高めに寄り付きそうですが

ギリシャ問題や米国の景気減速懸念が払拭されない限り

東京市場も円安という材料だけで株価が持ち応えられるとは思えません。


また外資系証券の先物手口情報から推察すると
日経平均株価に強気な姿勢を感じるのはABMアムロ、ニューエッジといったH・F色の強い金融機関。
弱気はバークレイズ、メリルリンチ、ドイツ銀行
中立と思われるのはG.S、C.S、JPモルガンという印象を持っています。


*明日、日経平均20600円以上があれば売りを考えています








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