産経新聞 6月3日(水)12時58分配信
【ソウル=名村隆寛】韓国保健福祉省によると、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスへの感染者が3日午前までに新たに5人確認され、これまでの韓国人の感染者は死者2人を含む30人となった。一方、感染した疑いのある者は398人に上り、感染者と接触するなどして隔離措置が取られている対象者は1300人以上に膨らんでいる。
新たな感染者5人のうち1人は、中東ドバイから帰国した最初の患者と同じ病棟にいた男性を介して広がった「3次感染者」。男性が転院した別の病院でも感染者が出たことで、MERS感染の恐れのある範囲も広まった。
事態を受け、韓国全土で約210の小中高校が休校となった。感染への懸念や当局の対応への批判が高まるなか、韓国大統領府は3日午後、朴槿恵(パク・クネ)大統領が主宰し、官民合同の緊急会議を開く。防疫態勢の問題点などを協議するという。