morioteruoさんのブログ

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投資顧問無料ユーシン

6985 ユーシン
自動車用電装品メーカーで、主力事業は自動車用部品(キーセット・ドアロック・スイッチ・センサ・コントローラ等)の製品製造。欧米メーカーを含む主要自動車メーカーからも受注を受けるが、7261マツダ、7269スズキ向けが全体の4割と高い構成比になる。その他、産業機械用部品、ビル・住宅用錠前の製造販売も行う。ただ自動車部門の事業構成が全体の8割強を占める。
12年6月に仏Valeo社(ヴァレオ社)の一事業部門であるアクセスメカニズム事業を買収(取得価額約171億円)、13年5月24日に株式取得を完了している。ほかに米州向け拠点のメキシコ工場が完成。前期(14年11月期)に本格稼動を開始した。
同社はヴァレオ社・アクセスメカニズム事業(欧州、南米ほかに工場保有)の買収で、製造規模が倍増、欧州メーカーへのビジネスチャンスの拡大、収益の規模拡大がいっきに膨らんだ。またヴァレオ分のキーセットが加わり、同製品で世界シェア首位に立った。
同社の今期(15年11月期)は、12年11月期の東日本大震災、タイの大洪水の影響による利益低迷からの採算改善、同時並行で進展してきたグローバル展開の最初の収穫期とも位置づけられそうだ。
4月上旬に発表済みの今期・第1四半期決算は、売上高401億円(前年同期比+9.5%)、営業利益8.3億円(前年同期実績0.5億円)、経常利益△4.4億円(△5.5億円)、純利益△6.3億円(△19.4億円)、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比15倍の好調、経常利益や最終利益に赤字は残ったものの、まずまずの好スタートを切っている。
中間期までに最終利益までの黒字化浮上、下期に収益力は一段と拡大して、好決算が期待できる。
主力のキーセットなど自動車電装部品は各自動車メーカーへの納入シェア向上し順調に拡大している。
仏ヴァレオ社の統合費用も前期で解消している。
会社側の通期業績見通しは、売上高1600億円(前期比+2.6%)、営業利益50億円(+62.6%)、経常利益34億円(+221.6%)、純利益20億円(前期実績△4.3億円)、1株当たり純利益70.0円見込み。
この今期利益水準を元にした試算では、825-850円付近の株価評価になると考えていた。
しかし、26日に現在の発行済み株式の20%にあたるほぼすべての自社保有株を6月22日に消却すると発表した。いわゆる「金庫株」と呼ばれるもので、26日終値に基づくと約50億円分に相当する。将来市場に放出される可能性がある潜在株式をなくす狙い。株主還元の一環として現在の市場でも自社株買いの動きが広がっているが、2割もの株式消却に踏み切るのは異例。
消却する株式は640万株。株主配分の強化のため2010年から購入を続けてきた自社株のほぼ全てで、消却後の自社保有分は発行済み株式の1%未満になる。
金庫株の消却の後も、大規模投資案件がすぐには見当たらないことから、ひきつづき自社株買いの株主還元策を進める可能性もあるという。
理論上、株価を20%押し上げるため、上記の適正株価算定では990-1020円付近にまで株価評価が高まる公算。
当サイトでは自己株消却の6月22日までの残り3週間程度で、940円程度まで株価は上昇すると期待する。
当該ニュースが市場に伝わった翌営業日=27日の高値が857円であったことなどから、自己株消却と中間決算発表予定(好業績期待は自社株売却による特別利益の計上があって高まる)の接近する6月中旬の高値は940円付近になるとの見方をしている。
買いメドは850円程度まで。想定取組期間は3週間程度。想定目標株価@940円付近への上昇を期待。
一方、損切りメドは695円割れでリスク許容に応じて要検討と考える。
(29日終値@826円に対する目標株価の想定上昇率+13.8%前後。)
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