日経より。膠着の米国株終わりの始まり。。それでも下値不安

aiutoさん
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10日の米ダウ工業株30種平均は3日続伸した。前週末から294ドル上昇し戻り歩調を強めているようにもみえるが、中期的にみればボックス圏の動きにとどまっている。漂う膠着感は「決算発表前の様子見」という理由で片付けられがちだが、下値不安はぬぐえない。

 今週は日経/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2E4EBE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX
が一時的にせよ15年ぶりに2万円を回復し、欧州では主要600社で構成する株価指数のストックス600が過去最高値を更新した。対照的に米株式市場ではダウ平均が3月2日の過去最高値から1%低い水準で推移し、盛り上がりを欠いた。

 日欧はともに中央銀行/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E4E1EAE2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXが国債/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EAE5E1E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXの購入を伴った/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE1E2EAE2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXQEを展開している。一方、米国は米連邦準備理事会(FRB)がすでにQEを停止し、年内の利上げを模索している。金融政策の方向性の違いが徐々に株式相場の温度差として表れてきたようだ。

 米企業決算を不安視する声も多い。1~3月期は約5年半ぶりに減益となる可能性がある。来週から発表が本格化するのを前に、ある電子取引専業証券の取引責任者は「投資家は決算発表後に保有株式の減価を防ぐために『ヘッジ』をしているところだ」と語った。

 金融派生商品(デリバティブ)を利用するにせよ、ヘッジ取引は最終的に株式の売り圧力として働く。米国株の上値の重さは投資家心理の裏返しと言える。

 米国株は上値が重い半面、下値も底堅い。結果的に割高感は残ったままだ。ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルで統計手法を駆使したクオンツ分析を手掛ける石川康氏は「近い将来に主な米株価指数が11%下落してもおかしくない」と試算している。

 石川氏によると、現在の米株は企業収益がこれから数年間で平均9%強の成長を想定した水準だという。だが、足元では減益決算すら視野に入っているだけに「先行しすぎた期待が過去の平均増益率の7%までしぼむ場面で相場の調整が起こる」という。

 「ブル(強気)相場はいつ終わるのか」。ブラックロックのラス・ケステリッチ氏は最近、こんな見出しの原稿を/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5E0EBE3E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX
掲載した。FRBの金融政策の正常化を背景にブル相場が終わる時期は「2016~17年にかけてのいつか」とした。少なくとも15年中は続くとの見立てだが「終わりの始まり」を議論し始めたことは興味深い。

 09年春から始まった上昇相場も永遠には続かないことを誰もが意識している。投資家は、目先の上昇を想定すると米株式は売却できないが、相場から降りる時期を慎重に見極めざるを得ない局面にさしかかったのかもしれない。

 とはいえ、10日の相場を押し上げたのは不動産と関連金融資産の売却を発表したゼネラル・エレクトリック(GE)だった。最近では食品大手のクラフト・フーズ・グループとHJハインツが合併で合意し、物流のフェデックスがオランダの同業TNTエクスプレス買収を発表したばかり。

 生き残りをかけた大企業の合従連衡は米経済のダイナミズムを象徴し、上昇相場の推進力にもなる。今はまだ強弱の材料が交錯しやすく、方向感の見極めにはなお時間がかかりそうだ。

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