物流システムを根本的に変えたヤマト
宅急便は通常、日中に集めた荷物を夕方までためて 夜中にまとめて目的地に運ぶ。
このデメリットとしてはどうしても 遠方に荷物を運ぶ場合無駄に時間がかかってしまう。
そんなデメリットを今乗り越えていこうとしている。
まず日本各地で集めた荷物は、すぐに最寄りのゲートウェイという大型物流ターミナルに送られる。
するとゲートウェイでは到着と同時にすぐに仕分けられトラックに乗せる今度は目的地近くのゲートウェイに運ばれる仕組みだ。
これが荷物を当日中に届けられることを可能につくられた仕組みだ。
EC(電子取引)専用の物流拠点を構えたりして商品の撮影や採寸、サイトの掲載から受注、梱包、発送までを一気に終わらせることが可能となった。
2012年国内の宅急便の取り扱い数は年35億個に上った。
この理由は皆さんお分かりの通り最大の理由はアマゾンや楽天がどんどん普及し利用されている点が 大きいだろう。
いわゆる通販市場の急拡大だ。
皆さんはどこのショップをよく利用するだろうか??
(自分はアマゾンをよく利用する)
お客が購入した商品を早く、時間通りに、確実に届けてほしいというニーズはこれからもどんどん高まってくる。
単純に考えた場合増える荷物に合わせて営業所や人やトラックを増やせばいいのでは・・・・
と考えてしまうかもしれないが、その戦略ではかなり厳しい。
その理由としては単純に固定費ばかりが無駄に増えて利益はどんどん目減りするからだ。
そこで今回は宅急便の仕組み自体をつくりなおしたのだろう。
ゲートウェイができても自分たちの荷物が早く届くだけではない。
投資する側にとってもメリットがある。
ゲートウェイが実現することによって実はこれからもの作りの分野でも大きなメリットとなるからだ。
半導体製造装置などを取扱う企業にとってみれば年々短納期化が進むため、工場は現場管理を改善しようとこれまでは行ってきた。
しかしここにきていよいよ現場の合理化にも限界が見え始めていたのも事実。
そんなところに、ヤマトが登場したわけだ。
リードタイムの大きな改善によってジャストインタイムで工場に部品がとどくことになるのだ。
まさに宅急便のイノベーションといえるだろう。
そしてこの拠点を沖縄にもつくってしまえば、海外ですら近くであれば翌日に配達できてしまう。
一見飽和のように見えてしまう産業や企業であっても実はまだまだこれからというところは実はある・・・・・
例えばアジア各国で調達した原料などをつかって、日本で組み立てる。
その後日本製を海外に売る。
ゲートウェイのネットワークとハブ化がすすめば、アジアに頑張って進出しなくても十分に可能性がでてくるとも考えられる。
カントリーリスクにおびえる必要はないのだ。
なにやらおもしろいことにもなってきそうである。