1945年(昭和20年)3月10日深夜午前0時8分、300機を超える米軍B29爆撃機の編隊が東京をじゅうたん爆撃した。無差別大量虐殺が始まったのだ。
昭和20年には我が日本帝国は戦争継続能力を喪失し、制空権も制海権も失って赤子同然の状態であった。
そんな日本に、極めて燃え易い油脂を合成した日本の木造家屋向けに開発した焼夷弾が、低空から雨あられと降り注ぐ無差別じゅうたん爆撃が行われた。
結果はどうなったか。想像するだけで絶句する惨状が目の前に出現した。
2時間余りの爆撃で10万人が死亡した。これが虐殺でなくてなんであろうか。
民間人への無差別殺戮。 国際法に違反している、明らかな戦争犯罪だ。
この年の夏には広島と長崎に原爆が投下され、合わせて34万人が亡くなった。
これ程の大量殺人が行われた太平洋戦争。加害者は米国。
自由と人権擁護を標榜する米国は、その22年後の1967年にも北ベトナムにB52爆撃機によるじゅうたん爆撃を行った。
戦争になれば「自由と人権」などなんの意味もなしていない。それを標榜する米国が自ら虐殺を行った。
現在イスラム国が行う処刑、殺人、テロで世界が騒然としている。これを懲罰すべく米国は戦うと言うが、過去の無差別殺人爆撃を考えたら釈然としない。
イラク戦争、アフガン戦争と秩序を破壊したのは、他でもない米国の軍事行動そのものだった。
その結果、中東地域は治安が極端に悪化し最早収拾ががつかなくなってしまった。
北アフリカ、中央アフリカ、シリア、イラク、アフガンと戦争が終わる気配は一向になく、まだまだ拡大する様相を見せている。