月日が経つのは本当に早いもので、本日から名実ともに「弥生」、3月相場入りとなります。例年、権利付き最終日(26日)に向けて高配当銘柄に市場の関心が向かいやすくなります。
ところで、3月14日の北陸新幹線の開業で賑わう石川県。その石川県の春の県魚に指定されているのが、冬から春にかけて水揚げされる「サヨリ」です。その姿形から漢字では「針魚」、「細魚」と書きます。
「花見魚」の別名でも呼ばれ、京都府でも春の府魚に指定されるなど春を告げる魚とされています。
昔から多くの詩人の歌などにも詠まれ、
・橋影に 失せてはのぼる サヨリかな 吾 亦紅
・汁椀に 沈むさよりの 結び文 山本 櫓村
・サヨリはうすい サヨリはほそい
銀の魚 サヨリきらりと光れ サヨリお姉様に似ている 北原 白秋
等々があります。
脂の乗り具合はほどほどで、姿形と同様に味は上品。刺し身が最も一般的ですが、てんぷらやお吸い物、一夜干しにしても美味。寿司店では、通好みのネタとして扱われています。
鮮度が落ちやすく、腹部から痛んでくるため、スーパーなどで選ぶ際には、腹部が銀白色のものを選ぶとよいです。
ちなみに、お腹の部分を開けると中が真っ黒なため、腹黒い人のことを「サヨリのような人」 と言う場合があるようです。