宿泊予約サイトの一般的なビジネスモデルは、ホテルなどの宿泊プランを掲載し、利用者が実際に宿泊すれば宿泊施設から手数料が入るというものです。
ヤフー!トラベルが本日から開始したのは、宿泊施設から手数料を取らないかわりにその分で宿泊料を引き下げ、宿泊客はさらに宿泊料の5%超に相当するTポイントの還元などを受けられます。
例えば、ヤフーを利用すれば1泊1万円のホテルに9500円で泊まれ、さらには5%以上のTポイントももらえるということになります。
手数料を取らないヤフー側の収入源は広告料で、割安な宿泊料で利用者が増えれば、広告の効果が増しクライアント(広告主)も増加、そうなれば広告収入も増えるという計算です。言ってみれば、宿泊施設、ヤフー、利用客、広告主の「四方良し」を狙った戦略です。
ちなみに、広告代理店大手の電通によりますと、2014年の国内の総広告費は6兆1522億円で、前年に比べ2.9%増加しています。
昨年は消費増税後の落ち込みもありましたが、増税前の駆け込みや冬季五輪、サッカーW杯のようなビッグイベントが需要を喚起し通年では3年連続で前年実績を上回っています。国内の総広告費が6兆円を上回るのは6年ぶりのことです。
内訳で最も多額なのがテレビメディア広告費で額は1兆9564億円、伸び率は前年比2.8%増でした。次いで規模が大きいのがインターネット広告費で額は1兆0519億円と、初めての1兆円超え。前年比では12.1%増で、断トツの伸び率となっています。