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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17729.21(- 95.08)▼0.53%
□ナスダック
4726.01(- 18.39)▼0.39%
□S&P500
2046.74(- 8.73)▼0.42%
□ダウ輸送株
8840.63(- 91.84)▼1.03%
□半導体株(SOX)
664.54(- 7.31)▼1.09%
□NY原油先物(3月限)
52.86(+ 1.17)
□NY 金先物(4月限)
1241.50(+ 6.90)
□バルチック海運指数
554 (- 5)
□為替
(対ドル)118.61
(対ユーロ)134.29
□CME日経225先物
17580(-110)※大証先物比
週明け9日のNY株式市場は、ギリシャ問題の先行き不透明感が強まったことで売り優勢となり続落しました。
欧州連合(EU)のギリシャへの金融支援の期限が2月末に迫る中、ギリシャのチプラス首相は金融支援の前提となっている財政緊縮策の継続を改めて拒否し、当面の資金繰りとして6月までのつなぎ措置を要求。ギリシャの財務相がギリシャのユーロ圏離脱に言及したこともあってこの問題の先行き不透明感が強まりました。
8日に発表された中国の1月の貿易統計で輸出入ともに大きく落ち込み、世界的な景気鈍化が意識されたことも相場を圧迫。週明けのNY株は終日軟調な展開となり主要指数は続落しました。
S&P業種別指数で上昇したのはエネルギーのみで、ヘルスケア(医薬品、医療保険等)、公益(電力等)、生活必需品(日用品、食品、飲料等)などの下げが顕著でした。
個別銘柄では、原油高を手掛かりにシェブロンなどのエネルギー株の一角が上昇。ニューモント・マイニングやゴルドコープなどの産金株も上昇。好決算と自社株買いを発表した玩具のハスブロが大幅高。トランシーバーやバーコードスキャナーなどを手掛けるモトローラ・ソリューションズは身売り報道が材料視され終日堅調に推移しました。
一方、アナリストが投資判断を引き下げたアルミのアルコアが大幅安。利益見通しを引き下げたアメリカン航空が売られ、足元の原油相場が上昇に転じていることも重石となり同業のデルタ航空やユナイテッド・コンチネンタルなども値を下げました。1月の世界の既存店売上高が事前予想以上に減少したマクドナルドは終日マイナス圏で推移しました。
ダウ構成銘柄では、キャタピラーが高く、シェブロン、ゼネラル・エレクトリック、エクソンモービルがしっかり。一方、ウォルマート、マクドナルド、トラベラーズ、ジョンソン&ジョンソンなど26銘柄が下落しました。
NY原油先物(WTI)は買い戻しが続き3営業日続伸。石油輸出機構(OPEC)が9日に発表した石油市場月報で、米国の生産見通しを下方修正するとともに今年の原油需要見通しを上方修正したため、需給が改善するとの見方が強まりました。
金先物は、ギリシャ不安の高まりを背景に逃避先として資金が流入し3営業日ぶりに反発。バルチック海運指数(BDI)は連日の下落で、1980年代半ば以来の低水準となっています。
CME日経225先物(円建て)は17580(大証比110円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは、前週末比95ドル安の1万7729ドルと2日連続で値下がりしています。
シカゴ日経平均先物は1万7580円と昨日の東京市場の日経平均株価1万7711円と比べて130円ほど安い水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=118円58銭前後(昨日16:00頃は118円88銭)、対ユーロは1ユーロ=134円24銭前後(同134円66銭)といずれもやや円高に振れています。
NY原油は3日連続高、前週末比1.17ドル高の1バレル=52.86ドルとなっています。OPEC(石油輸出国機構)が昨日公表した2月の月報で、今年の世界の石油需要見通しを引き上げたことなどが好感されています。
NY金価格は、前週末比6.9ドル高の1トロイオンス=1241.5ドルと3日ぶりに上昇しています。ギリシャの債務問題を巡る先行き不透明感を背景に金が買われています。
昨日の日経平均株価は、前週末比63円高の1万7711円と2日連続で上昇しています。
東証1部の売買代金は2兆1752億円と10日連続で2兆円を上回っています。
日産自動車は昨日、15年3月期の連結業績予想を上方修正しています。売上高は従来予想の10兆8000億円→今回11兆1150億円(前年同期比6.4%増)、営業利益は5350億円→5700億円(同14.4%増)、当期純利益は4050億円→4200億円(同8.0%増)としています。為替の円安効果や材料費抑制などを踏まえて計画を引き上げています。
自動車大手7社の4~12月期の連結決算が昨日、出そろっています。営業利益は、タカタ製エアバッグのリコール(回収・無償修理)費用などがかさんだホンダを除く6社が増益となっています。うち5社(トヨタ、富士重、マツダ、スズキ、三菱自)が過去最高を更新し、15年3月期も最高となる見通しです。
本日は11:00台に関西ペイント、13:00台は大林組、清水建設、鹿島建設、14:00台は大成建設、15:00台は三井不動産、東急電鉄、ソフトバンクなどが決算発表を予定しています(詳細は下記参照)。
10:30頃に1月の中国消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表されます。1月のCPIは市場予想で前年同月比1.0%上昇(12月は1.5%上昇)となっています。1月のPPIは市場予想で前年同月比3.7%低下(同3.3%低下)となっています。
その他、海外では国際エネルギー機関(IEA)による中期石油市場リポートの発表などが予定されています。
米主要企業の四半期決算で、今晩はUBS、コカ・コーラ。11日(水)はアプライド・マテリアルズ、シスコシステムズなどが発表を予定しています。
本日、15年3月期第3四半期(4~12月)の決算発表を予定している主な企業は以下の通りとなっています。
【11:00台】
関西ペ(4613)
【12:00台】
千代建(6366)
【13:00台】
大林組(1802)、清水建(1803)、
鹿島(1812)、小田急(9007)
【14:00台】
大成建(1801)
【15:00台】
エアウォータ(4088)、太平洋セメ(5233)、
三菱マ(5711)、SMC(6273)、
ゼンショー(7550)、三井不(8801)、
東急(9005)、ソフトバンク(9984)、
本決算:山パン(2212)、ライオン(4912)、
昭和シェル(5002)、シマノ(7309)
【16:00台】
サンリオ(8136)・・・等々。
◆主なニュース
・農協60年ぶり改革 JA全中、指導権廃止を受諾
・セブン&アイ、バーニーズジャパンを完全子会社化
・銀行、「24時間サービス」競う りそなHDなど
・タワーレコードとレコチョク提携 アプリ共同開発
・ユーラス、国内風力発電2倍に 2800億円投資
・腰上げたパナソニック 人事・賃金10年ぶり改革
・ソフトバンク、人工知能でIBMと提携 国内展開
・ダイキン、純利益最高に 4~12月は939億円
・G20が開幕 各国、世界経済の減速に懸念を表明
・停戦合意、なお深い溝 ウクライナ、4首脳会談へ
・ギリシャ、瀬戸際戦術繰り出し EUとの亀裂鮮明
◆経済指標等
・第3次産業活動指数(12月、経産省)
・マネーストック(1月、日銀)
・ESPフォーキャスト調査(2月、日本経済研究センター)
・中国CPI(1月)
・中国PPI(1月)
・米大規模小売店売上高(週間)
・米中小企業楽観度指数(1月)
・米卸売売上高(12月)
・米卸売在庫(12月)
・米穀物需給(2月)
◆その他
・主な決算
上場スーパーゼネコン4社(大成建、大林組、清水建、鹿島)
太平洋セメ(5233:セメント首位)
千代建(6366:LNGプラントで世界最大手の一角)
サンリオ(8136:海外ライセンスで利益の大半を稼ぐ)
三井不(8801:総合不動産大手)
ソフトバンク(9984:携帯軸に展開、傘下にガンホー等)
・海外決算 コカコーラ(飲料、ダウ銘柄)
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【3】心に残る名言 **
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知識は能力となる時に貴い。
中野 重治