雑談

ヒロろんさん

 寒さの中にも春の息吹が感じられるようになりました。


 さて、注目の1月の米雇用統計が昨晩発表されました。景気動向を敏感に映す非農業部門の雇用者数は前月に比べて25万7千人の増加となり、市場の事前予想23万人を大きく上回りました。

 これを受けて米景気の先行きに強気の見方が広がって米金利は上昇。日米金利差拡大から為替市場では1ドル=118.80円前後と昨日の東京市場の1ドル=117.20円前後から大幅に円安が進行しています。


 また、米景気の勢いが強まれば原油需要が増えるとの見方から原油価格も上昇、1.21ドル高の1バレル=51.69ドルとなっています。


 こうした動きを好感してシカゴ日経先物は1万7810円まで上昇。昨日の東京市場の日経平均株価の終値1万7648円よりも160円ほど高い水準となっており、週明け月曜日の東京市場はこれにサヤ寄せする形で朝方から買いが先行する堅調なオープニングとなりそうです。尚、昨晩(金)のNYダウは60ドル安の1万7824ドルです。




 株式投資は目先の動きに一喜一憂することなく、微動だにしない中長期スタンスで臨むことです。目先の相場観と中長期の相場観をゴチャ混ぜにしますと相場に振り回されて上手く行きません。


 そして、売りの場合は「サンマの頭と尻尾はくれてやれ」、「腹八分」と申します通り、これくらいの余裕が必要です。天井を見ますと高値覚えで売れなくなり、結局は「元の木阿弥(もとのもくあみ)」、こうなるのが落ちです。


 また、心しておきたいのは、江戸時代の天才相場師「本間宗久」の教えです。「売買とも、今日よりほか商い場なしと進み立つ時、三日待つべし」とあり、自身の心情あるいは相場のムードに急かされたときには、大方3日待って冷静になるのが良いです。実証的にも、こうすることで投資成果は向上します。


 そして、「売買を、せけばせくほど損をする」、これも大切です。儲けたいという一心で売買に焦ると上手く行きません。仮に儲かったとしても小股すくいとなり、それは直ぐに吐き出すこととなり、結果として大きな儲けに繋がりません。


 「一攫千金、これ当代の呪文なり。積むをおもはず、累(かさ)ねるをおもはず、貯ふをおもはず、単に切に拾はんことをおもへり」と斎藤緑雨著の「両口一舌」にもあります。


 「辛抱銭」(しんぼうぜに)と申しますが、やはり株式投資でも楽して直ぐに大儲け、こんな上手い話はありません。ある程度の辛抱と我慢は必要であり、その辛抱と我慢の対価が大きな果実(報酬)となります。「金」という字を分解しますと、「人ニハ|一(人には辛抱が第一)」となります。


 また、次の点も見逃せません。

 ちょっとばかり株をいじくり回すと、妙に人間がひねてくる。裏を考えたり、逆を使ったりしたくなる。これは半玄人になって頭が荒らされた証拠だ。
 真の練達の士は常にズブの素人と一致したものを持っている。
                             
            
   益田金六著「金の卵をさがして三十年」



 本日は、株式投資をする上での心得について触れさせて頂きましたが、普段、相場の上げ下げを見ていますとどうしても近視眼的になり、相場の動きに一喜一憂しがちとなります。相場に振り回されては元も子もありません。


 テクニカル、ファンダメンタルズ、金融政策・・・等々、小難しい話も大切ですが、時には上記で申し上げました点も思い起こして頂ければと思います。相場に臨むに当たりましての「不変の真理」であり、投資成果は随分と違ってくるはずです。
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