本日の市況

ヒロろんさん

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【1】今日の相場                         **
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◎日経平均  
17504.64(-174.12)▼0.98%

◎TOPIX  
1410.11(-  6.89)▼0.49%

◎売買高概算   26億4540万株
◎売買代金概算   2兆8515億円
◎時価総額   507兆7993億円

◎値上り銘柄数  570  
◎(年初来)新高値 55
◎値下り銘柄数 1174  
◎(年初来)新安値 10
◎変わらず    118

◎騰落レシオ(25日) 97.10%

◎サイコロ(日経平均) 6勝6敗
●○○●○○●○●●○● 50.0%

◎カイリ率(日経平均) 
25日線比+0.96% 
75日線比+3.04%

◎為替  
(対ドル) 117.19 
(対ユーロ)132.93

◎出来高上位

1.みずほ  <8411>
195.4円(+ 2.0円)167,274千株

2.日立   <6501>
781.0円(-85.6円)132,128千株

3.三菱UFJ<8306>
656.9円(+ 2.8円) 90,686千株

4.ソニー <6758>
3101.5円(+332.5円) 71,037千株

5.三井住友T<8309>
436.3円(+16.9円) 57,246千株

◎売買代金上位   (円)

1.ソニー <6758>
3101.5円(+332.5円)221,473百万

2.日経レバE<1570>
13170円(- 220円)147,628百万

3.日立   <6501>
781.0円(-85.6円)103,471百万

4.トヨタ自 <7203> 
7654円(-  74円) 92,489百万

5.三菱UFJ<8306>
656.9円(+ 2.8円) 59,674百万



◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1330万株 買い1930万株

 本日の東京マーケットは日経平均株価が前日比174円(0.98%)安の1万7504円で取引終了です。

 昨晩のNYダウは6ドルの小幅高でしたが、円相場が1ドル=117.00円前後の円高に振れたことを嫌気して朝方から売りが先行。昨日に342円の大幅高となった反動、加えてECBがギリシャ国債を適格担保とする特例措置を解除すると発表したことでギリシャ不安が再燃したことも売りを誘い、終日安い水準での値動きとなっています。業績相場の様相が鮮明となっており、ソニーが一時ストップ高まで上昇するなど好業績発表銘柄には物色の矛先が向かっています。売買代金は概算2兆8515億円と今年最大です。上海総合指数は37ポイント(1.1%)安の3136です。

 業種別では、不動産、銀行、空運などが高く、機械、繊維、非鉄、電力ガス、海運などが下げています。

 個別銘柄では、相場全般安の中にあってソニーが一時ストップ高となる500円高の3269円まで上昇、終値は332.5円高の3101.5円となっています。昨日の引け後に2015年3月期の連結営業損益が従来の400億円の赤字計画から一転して200億円の黒字になると発表。業績の底入れを期待した買いが集まっています。課題のテレビ事業が分社化など構造改革の効果で黒字化し、画像センサーやゲームなどの収益が上振れします。売買高は7100万株の大商いです。

 昨日に大商いで大幅高となった三菱UFJが本日も上昇、2.8円高の656.9円となり、三井住友FSも25.5円高の4044円、みずほFGも2円高の195.4円と値を上げています。財務省が正午締め切りで実施した30年物国債の入札結果が発表されたのを受け、幅広い年限の国債利回りが低下(価格は上昇)。銀行保有の国債の含み損益の状況が改善するとの見方から買いが入っています。

 主力株の中ではトイレタリー国内首位の花王が92円高の5031円と上昇。昨日発表した2014年12月期の連結純利益が前期比23%増の795億円と過去最高を更新。15年12月期も9%増の870億円と2年連続で過去最高を更新する見通しであり、好業績を好感した買いが入っています。

 三菱地所が64円高の2428円と上昇。13時に2015年3月期通期の業績予想を上方修正。本業の儲けを示す営業利益計画を従来比で30億円引き上げて1500億円とし、好感した買いが入っています。

 正露丸で知名度高い大幸薬品が154円高の1890円と大幅高。12時に2015年3月期通期の業績予想を上方修正し、好感した買いが入っています。医薬品事業で中国を中心に海外向けが増加しているほか、円安も寄与します。季節性インフルエンザなど感染症向けの出荷も増える見通しです。

 老舗中堅ゼネコンの銭高組が22円高の377円と値を飛ばしています。10時に2015年3月期の連結純利益が69億円と前期の2.2倍に拡大する見込みと発表。28億円としていた従来計画からの大幅な上振れを好感した買いが入っています。

 その他、検体検査機器・試薬で高シェアのシスメックスが好業績を好感して360円高の5480円、ジェネリックの日医工が9円高の2133円、工業資材ネット通販のMonotaROが240円高の3350円、衛星放送のWOWOWが190円高の5650円と値を飛ばしています。

 本日の新高値銘柄は、銭高組、青木あすなろ建、MonotaRO、WOWOW、ソニー、ゴールドウイン・・・等々です。



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【2】主な材料                          **
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・昨年の不動産取引、7年ぶり5兆円台回復 先高観で

・1月の車名別新車販売、1位はトヨタHV「アクア」

・三菱地所、利益見通しを上方修正 売却収入が上振れ

・北陸を地盤とする銘柄の物色盛ん 新幹線の開業控え

・マクドナルド、1月の既存店売上高は前年比38%減

・マクドナルド、12月通期最終損益は218億円赤字

・ルネサス、通期の最終損益が740億円の黒字に転換

・ギリシャの銀行、ECBの特例撤廃で資金繰り支障か




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【3】主な投資判断                        **
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[UBS証券]
 据置き   A
(2502)アサヒグループ  3,700→ 4,200円

 据置き   A
(3632)グリー  1,470→ 880円

 据置き   A
(8933)NTT都市開発  1,700円

[モルガンSMUFJ証券]
 据置き   A
(6758)ソニー  3,200→ 3,700円

 据置き   B
(7974)任天堂 13,000→12,500円

[野村証券]
 据置き   A
(7270)富士重工  4,400→ 5,200円

 据置き   A
(7203)トヨタ  9,400→10,500円

 据置き   A
(9684)スクウェアエニ  2,900→ 3,300円

[みずほ証券]
 据置き   A
(5411)JFE  2,900→ 3,100円

 引上げ B→A
(6770)アルプス電気  2,600→ 2,800円

※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価




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【4】好材料にも悪材料にもなる二面性               **
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 雇用の増加は景気が良いことを示唆しており、給与をもらう就業者の増加は消費拡大にもつながります。この点で、雇用改善は株式市場にとって好材料です。

 一方、雇用改善が進めば、それまで景気を下支えしてきた緩和的金融政策を継続する必然性は薄れます。

 緩和的金融政策というのは、中央銀行が市場に資金を供給する政策であり、大量に供給されたマネーが市場に流入して株価を押し上げましたが(流動性相場)、緩和的金融政策を止めればマネーの供給が減り、一転して金融引き締めで金利が上昇すればマネーが吸い上げられ、そうなれば必然的に相場に下落圧力かかります。

 つまり、将来的な金融引き締めが意識された場合は雇用改善は悪材料になります。

 ただ、景気拡大の過程で金融緩和から金融引き締めへの転換は避けられないステップで、相場は過剰流動性(緩和マネー)に支えられた「金融相場」から景気拡大に伴う企業業績の拡大を背景に株価が上昇する「業績相場」へ移行するというのが期待されるシナリオです。


 原油相場に関しても二面性があります。原油安はエネルギー関連企業にとっては収益悪化要因ですが、他の多くの企業にとってはコスト負担の軽減につながり、結果として企業の収益を押し上げます。また、家計にとっても追い風となり、燃料費の低下は消費拡大に直結します。つまり、原油安はトータルで見て景気にとってのプラス要因です。

 一方、マネーは世界中のあらゆるものを投資対象にして運用を行っています。例えば、原油や金、為替や債券、株式などです。一方が急落すれば一方を売却して損失を穴埋めをしたり、リスクの高い資産から比較的安全な資産に資金を移したりします。

 原油相場はかなり下落しましたが、この水準からさらに下落幅が拡大すればリスク回避(リスクオフ)の動きが強まり、株式なども弱含み、反対に原油が下げ止まりを見せれば株価にもプラス要因として働くといった現象は上記のような事情によります。

 原油が安値で安定することは喜ばしいことだが、原油相場が下げ止まらないのはマズイという投資家心理を反映しているのが最近のNY株の動きです。


 ともに昨日夕に決算を発表しながら、日立とソニーの本日の動きは対象的でした。日立の時価総額は今日1日で約4138億円減少し、ソニーの時価総額は今日一日で約3850億円増加しています。結果として、約4000億円の価値が日立からソニーに移転した格好です。
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