極洋(1301)は4日、2015年3月期の第3四半期(2014年4-12月)決算を発表。売上高が前年同期比8.3%増の1701.40億円、営業利益が同20.3%減の22.93億円、経常利益が同33.1%減の19.74億円、四半期純利益が同3.0%増の28.06億円だった。「水産商事」セグメントは、円安の進行で厳しい買付環境のなか、赤魚、ほっけ、さばなどの北洋魚を中心とした凍魚加工品の販売が順調に推移した。一方、加工コストの上昇や鮭市況の下落により、利益面では減益だった。「冷凍食品」と「常温食品」セグメントは、売上・利益ともに前年同期を上った。「鰹・鮪」セグメントは魚価の回復遅れや経費増で売上・利益ともに前年同期を下回った。
15年3月通期については、売上高が前期比2.8%増の2080.00億円、営業利益が同17.7%減の24.00億円、経常利益が同9.6%減の27.00億円、純利益が同17.9%増の35.00億円で、10月27日発表の修正値を据え置いている。原料価格の上昇の影響もあり経常利益は減益予想だが、年金基金代行返上で純利益は増益の見通し。
極洋は、水産大手3社の一角。水産商事、冷凍食品、常温食品、鰹・鮪などの事業を展開する。11年には本まぐろの完全養殖の実現を目指し、日本配合飼料と業務提携。12年には極洋日配マリンを設立し、17年から完全養殖クロマグロを出荷する計画。