日経平均は続落。47.23円安の17510.81円(出来高概算12億株)で前場の取引を終えている。米株高の流れを受け、シカゴ日経225先物清算値(17635円)にサヤ寄せする格好から反発して始まった。しかし、日経平均は寄り付きの17654.60円を高値に、その後はじりじりと上げ幅を縮める中、前場半ば辺りにはマイナス圏に。円相場もやや円高に振れて推移するなか、こう着感の強い相場展開に。
NY原油先物相場が一時50ドル台まで上昇した流れを受けて、東証33業種では鉱業が5%を超える上昇となり、上昇率トップとなったほか、石油石炭の上昇率は3%を超えている。一方で、海運、ゴム製品、空運といった原油高デメリットセクターは2%を超える下落となっている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともにマイナス。
資源関連主導で底堅い値動きをみせると期待していたが、意外とあっさりに下げに転じている。TOPIXがマイナスで終えているため、後場は日銀によるETF買入れが意識されやすいだろう。一方で、デンソー(6902)がザラバに決算を発表。上方修正を発表したが、コンセンサスを下回ったとして急落する局面をみせていた。その後は急速に切り返しているが、仕掛け的な売買によって、先日のエーザイ(4523)同様、過剰な反応をみせており、手掛けづらさにつながりそうだ。
エーザイの時は信用倍率が売り長の需給状況だったため、ショートカバーに向かったとの見方。デンソーの信用倍率は3倍台であり、再び下げに転じてくるようだと、売り仕掛け的な動きが出てきそうである。さらに、トヨタグループが弱い値動きをみせてくるようだと、明日のトヨタ自(7203)への決算に対する出尽くし感が意識されてくる。サプライズが期待できないなか、様子見ムードが強まることになり、物色は材料系の銘柄にシフトしやすい。