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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17416.85(+225.48)△1.31%
□ナスダック
4683.41(+ 45.42)△0.98%
□S&P500
2021.25(+ 19.09)△0.95%
□ダウ輸送株
8851.29(+ 52.45)△0.60%
□半導体株(SOX)
666.63(+ 0.56)△0.08%
□NY原油先物(3月限)
44.53(+ 0.08)
□NY 金先物(4月限)
1255.90(-31.30)
□バルチック海運指数
632 (- 34)
□為替
(対ドル)118.34
(対ユーロ)133.91
□CME日経225先物
17830(+220)※大証先物比
29日のNY株式市場は、好業績銘柄を中心に買いが広がり大幅高で3営業日ぶりに反発しました。
朝方発表された週間の新規失業保険申請件数は予想以上の大幅減で、およそ15年ぶりの低水準を記録。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の声明で米連邦準備理事会(FRB)が指摘した雇用市場の強さを裏付ける内容となりました。
一方、昨年12月の米仮契約住宅販売指数は予想に反して低下し、一部企業の低調な決算などもあり、この日前半の主要指数は前日終値付近でもみ合う展開となりました。その後、化学のダウ・ケミカルや自動車のフォード、住宅建設のパルトグループなどの決算を好感して買いが広がり多くの銘柄が上昇転換。原油相場が戻したことも支援材料となり主要指数は上げ幅を拡大して取引を終了しました。
業種別では、小売り、日用品、医薬品、住宅建設、ハードウェア、公益、金融などが上昇しています。
個別銘柄では、四半期の利益が市場予想を上回ったダウ・ケミカルが上げ幅を拡大。同じく好調な決算を発表した高級皮革製品のコーチや医薬品のアボット・ラボラトリーズ、日用品のコルゲート・パルモリーブなども大幅高。決算を手掛かりにパルトグループが買われ、同業のDRホートンやKBホームなども軒並み高となりました。
減益決算を発表したフォードは下げて始まりましたが、1株利益が市場予想を上回ったことや業績見通しを下方修正しなかったことが評価され上昇に転じています。経営トップの退任を発表したマクドナルドは経営再建期待から買われ大幅高となっています。
ハイテクセクターでは増益決算を発表した交流サイト(SNS)のフェイスブックが買われ、大型株のアップルが上昇したことがナスダック指数を押し上げました。一方、通信向け半導体のクアルコムは業績予想の下方修正が嫌気され大幅安。中国電子商取引最大手のアリババは、決算が予想に届かず、中国当局が同社取扱商品の6割は偽物だと指摘したことなども嫌気され急落し、関連銘柄としてヤフーにも売りが波及しました。
ダウ構成銘柄では、ボーイング、マクドナルド、ホームデポ、IBM、マイクロソフトなどが上昇。シェブロン、エクソンモービル、ユナイテッド・テクノロジーズなどが軟調でした。
NY原油先物(WTI)は小反発。一時43ドル台半ばまで下げ、ほぼ5年10カ月ぶりの安値水準にまで下げる場面がありましたが、その後は買い戻しで値を戻しています。この日から取引の中心が4月物となった金先物は、前日のFOMC声明文で利上げ観測が強まったことや米株の上昇が売りにつながり大幅安となりました。バルチック海運指数(BDI)は6営業日続落です。
CME日経225先物(円建て)は17830(大証比220円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは大幅高、前日比225ドル高の1万7416ドルと3日ぶりに上昇しています。
シカゴ日経平均先物は1万7830円と昨日の東京市場の日経平均株価1万7606円と比べて220円ほど高い水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=118円33銭前後(昨日16:00頃は117円73銭)と円安に振れています。前日(28日)の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を受け、米連邦準備理事会(FRB)が年内のゼロ金利解除をにらんだ政策判断を一歩、前進させたとの見方が強まりドルが買われています。
対ユーロは1ユーロ=133円90銭前後(同132円78銭)と大きく円安に振れています。
NY原油は、前日比0.08ドル高の1バレル=44.53ドルとなっています。一時43.58ドルを付け、2009年3月中旬以来、約5年10ヵ月ぶりの安値水準となる場面がありました。
NY金価格は大幅安、前日比31.3ドル安の1トロイオンス=1255.9ドルとなっています(限月交代)。終値ベースで14日以来、約2週間ぶりの安値水準となっています。28日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を受け、早期の利上げ観測を意識した売りが出ています。
昨日の日経平均株価は、前日比189円安の1万7606円と3日ぶりに値下がりしています。
東証が昨日発表した1月第3週(1月19~23日)の投資部門別売買動向を見ますと、外国人投資家は4週ぶりに買い越し、買越額は824億円(前週は4504億円の売り越し)となっています。年金基金の動向を反映する信託銀行は3週連続で買い越し、買越額は1428億円(前週は1452億円の買い越し)となっています。
一方、個人投資家は4週ぶりに売り越し、売越額は2424億円(前週は2797億円の買い越し)となっています。
本日は主要企業の決算発表が相次ぎます。12:00台は第一三共、日本郵船。13:00台は三越伊勢丹。14:00台はJFE。15:00台は富士通、村田製作所、ホンダ、JR東日本、ANA、KDDI。16:00台はみずほFGなどが予定しています(詳細は下記参照)。
本日は国内経済指標の発表が相次ぎます。8:30は12月の全国消費者物価指数、1月の東京都区部消費者物価指数、12月の家計調査、12月の完全失業率、12月の有効求人倍率、8:50は12月の鉱工業生産指数、14:00は12月の新設住宅着工戸数の発表が予定されています。
12月の全国消費者物価指数(CPI)の市場予想は生鮮食品を除く総合で前年同月比2.6%上昇(11月は2.7%上昇)と前月比で0.1ポイント低下する見通しです。
先行指標となる1月の東京都区部CPI(中旬速報値)の市場予想は生鮮食品を除く総合で前年同月比2.2%上昇(12月は2.3%上昇)と伸びはやや鈍化する見通しです。
12月の家計調査で1世帯(2人以上)当たりの消費支出の伸び率は市場予想で前年同月比2.3%減(11月は2.5%減)と9ヵ月連続で減少する見通しです。
12月の有効求人倍率の市場予想は1.12倍(11月は1.12倍)、12月の完全失業率は3.5%(11月は3.5%)となっています。
12月の鉱工業生産指数(速報値)の市場予想は前月比1.2%上昇(11月は0.5%低下)と2ヵ月ぶりに上昇する見通しです。
12月の新設住宅着工戸数の市場予想は前年同月比14.8%減(11月は同14.3%減)と10ヵ月連続で減少する見通しです。
海外では、1月のユーロ圏消費者物価指数、10~12月期の米GDP速報値の発表などが予定されています。
米主要企業の四半期決算で、今晩はシェブロン、マスターカードなどが発表を予定しています。
本日、15年3月期第3四半期(14年4~12月)の決算発表を予定している主な企業は以下の通りとなっています。
【11:00台】
大東建(1878)、トクヤマ(4043)、
商船三井(9104)、川崎汽(9107)
【12:00台】
東洋水(2875)、エーザイ(4523)、
第一三共(4568)、アルプス(6770)、
郵船(9101)
【13:00台】
住友林(1911)、東芝プラ(1983)、
三越伊勢丹(3099)、HOYA(7741)、
日通(9062)
【14:00台】
ヤクルト(2267)、味の素(2802)、
JFE(5411)、日軽金HD(5703)、
東ガス(9531)
【15:00台】
グリコ(2206)、日ハム(2282)、
野村不HD(3231)、住友化(4005)、
コニカミノル(4902)、資生堂(4911)、
板硝子(5202)、TOTO(5332)、
ガイシ(5333)、住友重(6302)、
栗田工(6370)、富士通(6702)、
エプソン(6724)、TDK(6762)、
横河電(6841)、村田製(6981)、
ホンダ(7267)、リコー(7752)、
東エレク(8035)、JR東日本(9020)、
JR西日本(9021)、JR東海(9022)、
日立物流(9086)、JAL(9201)、
ANA(9202)、KDDI(9433)、
中部電(9502)、関西電(9503)
【16:00台】
特殊陶(5334)、ナブテスコ(6268)、
日東電(6988)、あおぞら銀(8304)、
りそなHD(8308)、みずほFG(8411)、
Jパワー(9513)・・・等々。
◆主なニュース
・情報大手5社、大容量データ拠点整備 4000億円投資
・日米TPP、牛肉関税10%前後に下げ 10年以上かけ
・上場企業の3割「来期2桁増益」 財務担当者に日経調査
・携帯3社、光セット割競う ドコモは3月1日に販売開始
・瀬戸内の盟主、今治造船が反転攻勢 国内ドック建造発表
・三菱自、フィリピン生産能力7割増 旧フォード工場稼働
・東芝、TV海外開発・販売撤退 台湾企業にブランド供与
・日本電産、製造技術で新研究所 200~300億円投資
・死刑囚なおヨルダンに 期限経過、後藤さんの解放見えず
・米、6月利上げ観測根強く 物価低迷・企業業績に懸念も
◆経済指標等
・全国消費者物価指数(12月と14年、総務省)
・完全失業率(12月と14年、総務省)
・家計調査(12月、総務省)
・有効求人倍率(12月と14年、厚労省)
・鉱工業生産指数速報(12月と14年、経産省)
・自動車生産輸出実績(12年と14年、自工会)
・住宅着工戸数(12年と14年、国交省)
・ユーロ圏失業率(12月)
・ユーロ圏消費者物価指数(1月速報値)
・米GDP(10~12月期速報値)
・米雇用コスト指数(10~12月期)
・米シカゴ購買部協会景気指数(1月)
・米消費者態度指数(1月確報値)
◆その他
・主な決算
三越伊勢丹(3099:新宿伊勢丹と日本橋三越は2大旗艦店)
資生堂(4911:国内化粧品が収益柱)
ホンダ(7267:4輪世界8位で北米が収益源)
JR東日本(9020:不動産賃貸や駅ナカ物販事業が成長)
川崎汽船(9107:コンテナ船比率高い)
ANA(9202:国内線首位、国際線2位)
・海外決算
シェブロン(石油、ダウ銘柄)
マスターカード(クレジットカード)
タイソンフーズ(食肉加工)
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【3】心に残る名言 **
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努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る。
井上 靖(小説家)