雑談

ヒロろんさん

 学問の神様の菅原道真公は、生まれた日も、大宰府にお移りになった日も、お亡くなりになった日もすべて25日であることから、毎月25日は天神様の日として様々な神事が行われます。

 今度の日曜日は今年最初の天神様の日で、全国の天神社で天神祭(初天神)が行われ、大勢の参拝者でにぎわいます。


 ところで、ある神社の祭神の霊を分けて祀ることを「分霊」「分祠」もしくは「勧請」(かんじょう)と言います。

 例えば、「八幡さま」の名で親しまれている八幡神は、もともとは大分の宇佐神宮に祀られた仏教色の強い地方神でしたが、国家鎮護の神となり、宇佐神宮から京都の石清水八幡宮に勧請され、皇位を守護する神として朝廷に崇拝されるようになります。

 八幡神はやがて武神として仰がれるようになり、源氏の守護神として石清水八幡宮から分霊されて鎌倉に鶴岡八幡宮が創建されました。八幡信仰は武士によって全国に広まり、八幡神を祀る八幡神社は全国で8000社を超えると言われます。

 また、八幡神は、古くは鍛冶の技術をもつ氏族の氏神だったという説があり、移り住んだ先々で一族の氏神を祀ったことから、八幡平や郡上八幡など「八幡」のつく地名が全国に存在し、八幡神が全国に広まった理由の一つとも考えられています。

 不遇のうちに亡くなった菅原道真公は死後、厄災をもたらす荒ぶる神となりましたが、荒ぶる霊を鎮め、禁裏守護の神として京都に神殿を建立し、菅原道真公を祀ったのが北野天満宮と天神信仰のはじまりです。

 学問・至誠の神として菅原道真公を祀る神社(天満宮、天神社、菅原神社など)は全国で万を数え、その多くが北野天満宮から勧請されたお社(やしろ)です。

 ちなみに、学生服ブランドの「カンコー」も菅原道真公(菅公)を由来としています。
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