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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17320.71(-106.38)▼0.61%
□ナスダック
4570.82(- 68.50)▼1.48%
□S&P500
1992.67(- 18.60)▼0.92%
□ダウ輸送株
8655.94(- 33.93)▼0.39%
□半導体株(SOX)
656.51(- 5.14)▼0.78%
□NY原油先物(2月限)
46.25(- 2.23)
□NY 金先物(2月限)
1264.80(+30.30)
□バルチック海運指数
749 (- 8)
□為替
(対ドル)116.22
(対ユーロ)134.98
□CME日経225先物
16800(-360)※大証比
15日のNY株式市場は、米銀の冴えない決算や原油相場の下落を嫌気した売りで5営業日続落。ダウは昨年12月16日以来、約1カ月ぶりの安値水準で取引を終了しました。
前日までの4営業日でダウが500ドル近く下げていたこともあって、この日は欧州株の上昇を手掛かり買い戻し優勢で取引がスタートしましたが、朝方発表された米銀の低調な決算や週間の新規失業保険申請件数が4カ月ぶりの高水準となったことから買いの勢いは鈍く指数はマイナスに転じました。
1月のフィラデルフィア連銀景気指数が市場予想を下回った一方、1月のニューヨーク連銀景気指数は予想以上に改善するなどまちまちの内容だったため方向感が出にくく、一時上昇していた原油相場が再度下落に転じたことで買い意欲が後退。スイスフランの急騰は欧州株の押し上げ要因となりましたが、NY市場への影響は限定的で、不透明要因と見る向きもありました。
主要3指数は5営業日続落。寄り付き直後に前日比で90ドル程度上昇したダウは結局3ケタの下落で取引を終了。この5日間のダウの下げ幅は587ドルに達しています。S&P500は終値ベースで昨年12月16日以来、約1カ月ぶりに節目の2000を下回りました。
業種別では産金が大きく上昇し、公益が堅調。住宅建設や旅行関連の値下がりが目立ち、テクノロジーやエネルギー、金融なども軟調でした。
個別銘柄では、四半期決算を発表した米銀大手のシティグループやバンク・オブ・アメリカが揃って下落し、JPモルガンやモルガン・スタンレーなども売られました。慎重な見通しを示した家電量販店のベストバイが大幅安となり、破産申請の準備をしていると報じられた家電量販店のラジオシャックは急落。増益決算を発表した住宅建設のレナーが大きく値を下げ、同業のDRホートンやKBホームなども大幅安となっています。
カナダからの事業撤退を発表したディスカウントストアのターゲットが上昇。安全通貨とみられているスイスフランの急騰からの連想で、安全資産の金が大きく上昇したことから、バリックゴールドやニューモント・マイニングなどの産金株が軒並み高。好決算を発表した半導体受託生産トップの台湾TSMCが大幅高。韓国サムスンによる買収観測で前日急騰したブラックベリーは、買収打診を否定し大幅反落となりました。
ダウ構成銘柄では、ウォルマート、トラベラーズ、ベライゾンなどが堅調だった一方、JPモルガン、シスコシステムズ、ホームデ
ポ、ジョンソン&ジョンソン、アメックス、キャタピラーなどが下げました。
NY原油先物(WTI)は大幅反落。一時1バレル=51ドル台にまで上昇する場面がありましたが、先安感が根強く、再び下落に転じています。金先物は大幅高で5営業日続伸。終値としては昨年9月5日以来、約4カ月ぶりの高値水準となっています。バルチック海運指数(BDI)は続落です。
CME日経225先物は、円建ては16800(大証比360円安)、ドル建てが16855(同305円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは5日連続安、前日比106ドル安の1万7320ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万6800円と昨日の東京市場の日経平均株価1万7108円と比べて310円ほど安い水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=116円20銭前後(昨日16:00頃は117円72銭)、対ユーロは1ユーロ=135円04銭前後(同138円57銭)といずれも大きく円高に振れています。スイス国立銀行(中央銀行)の金融政策変更が影響しています。
NY原油は、前日比2.23ドル安の1バレル=46.25ドルとなっています。
NY金価格は5日連続高、前日比30.3ドル高の1トロイオンス=1264.8ドルとなっています。終値ベースで昨年9月5日(1247.3ドル)以来、約4ヵ月ぶりの高値水準となっています。スイス国立銀行(中央銀行)は昨日、政策金利の引き下げを決めると同時に、対ユーロでのフランの上限を撤廃すると発表しています。これを受け、金融市場混乱に対する懸念が強まり、安全資産として金が買われています。
昨日の日経平均株価は大幅高。前日比312円高の1万7108円と3日ぶりに上昇しています。終値ベースで2日ぶりに1万7000円台を回復しています。14:37には一時346円高の1万7141円まで上昇する場面がありました。
トヨタ自動車は昨日、燃料電池車(FCV)「ミライ」の受注台数が、昨年12月15日の発売からおよそ1ヵ月にあたる1月14日時点で約1500台に達したと発表しています。受注の内訳は官公庁や法人が約6割、富裕層などの個人客が約4割となっています。
本日から2日間の日程で、第6回日中韓自由貿易協定(FTA)交渉会合(首席代表会合)が都内で開催されます。今回の会合では、物品貿易、サービス貿易、投資等の分野について集中的な議論が行われる予定です。
安倍首相は本日から6日間(~21日)の日程で、中東歴訪(エジプト、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ)に出発します。
15:00に1月第1週(1月5日~1月9日)の投資部門別売買動向が発表されます。12月第5週(12月29日~12月30日)の外国人投資家は2週ぶりに売り越し、売越額は206億円(前週は364億円の買い越し)となっています。年金基金の動向を反映する信託銀行は7週ぶりに売り越し、売越額は129億円(前週は890億円の買い越し)となっています。
一方、個人投資家は2週ぶりに買い越し、買越額は168億円(前週は3003億円の売り越し)となっています。
海外では、国際エネルギー機関(IEA)から1月の石油市場月報、12月の米消費者物価指数、12月の米鉱工業生産・設備稼働率の発表などが予定されています。
米主要企業の四半期決算で、今晩はゴールドマン・サックスなどが発表を予定しています。
◆主なニュース
・羽田空港に国内LCC就航 ピーチ、今年夏にも台北便
・超低金利で社債に異変 3年物発行ゼロ、投資妙味なく
・太陽光、20円台後半へ下げ 買い取り、2段階で調整
・車部品会社にも立ち入り調査可能に 国交省に監督権限
・介護職員「30万人不足」 25年度時点、厚労省調べ
・賃貸住宅、女性に優しく 大和ハウスは生ごみ簡単処理
・建設作業リーダー格、争奪戦 清水建設、報奨金2倍に
・東芝、水素使い電力大量貯蔵 設置費用は蓄電池の半分
・DOWA、経常益19%増の300億円強 4~12月
・昨年の米年末商戦4%増、消費底堅く ネット通販好調
◆経済指標等
・対内証券売買契約(週間、財務省)
・毎月勤労統計(11月確報値、厚労省)
・第3次産業活動指数(11月、経産省)
・国民経済計算(13年度確報、内閣府)
・投資信託概況(12月、投資信託協会)
・発受電電力量(12月、電気事業連合会)
・部門別売買動向(週間、東証)
・欧州新車販売台数(14年)
・石油市場月報(1月、IEA)
・米消費者態度指数(1月速報値)
・米消費者物価指数(12月)
・米鉱工業生産(12月)
・米設備稼働率(12月)
・米国債保有残高(11月)
◆その他
・海外決算
ゴールドマン・サックス(金融、ダウ銘柄)
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【3】心に残る名言 **
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金がないから何も出来ないという人間は、
金があっても何も出来ない人間である。
小林 一三(阪急グループ創始者)