日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)が本日午前0時に発効しました。
これにより豪州産牛肉にかかる輸入関税は段階的に引き下げられ、豪州産ワインの関税は7年をかけて撤廃となります。すでに本日から豪州産牛肉(オージービーフ)やワインを値下げして特売を行っているスーパーもあります。
一方、日本から豪州に輸出する際の関税は、3000CCまでのガソリン車で即時撤廃、エアコンやテレビなどの関税も即時撤廃され、日本車や家電の輸出増が見込まれます。
ところで、海外との貿易協定に関わる、非常に紛らわしい英語3文字の用語について簡単に説明させていただきます。
【FTA(自由貿易協定)】
2国間で互いに関税など貿易を制限する障壁を撤廃または削減し、モノやサービスの流通性を高める協定。
自由貿易の促進拡大により、スケールメリットや、協定国間における投資拡大の効果等が期待される一方で、競争力の低い産業や生産品目が打撃を受ける可能性があります。
【EPA(経済連携協定)】
上記FTAの発展型で、ヒトの行き来や投資する際の障壁を取り除くなど幅広い分野での連携を盛り込んだ2国間協定。
【TPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定)】
FTAを多国間に適用した広域的なもので、原則としてすべての品目で関税撤廃を掲げており、国が保護する農産品なども関税撤廃の対象とするなど、例外規定が少ないのが特徴。「環太平洋経済連携協定」と表記する場合もあります。
上記のような協定を結ぶことにより、貿易や投資の拡大、参加国間の関係強化も期待できます。