――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
【1】今日の相場 **
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
◎日経平均
17087.71(-110.02)▼0.64%
◎TOPIX
1374.69(- 5.89)▼0.43%
◎売買高概算 22億0477万株
◎売買代金概算 2兆2479億円
◎時価総額 494兆8894億円
◎値上り銘柄数 542
◎(年初来)新高値 37
◎値下り銘柄数 1222
◎(年初来)新安値 17
◎変わらず 96
◎騰落レシオ(25日) 88.35%
◎サイコロ(日経平均) 6勝6敗 ○○●○●●●●○○○● 50.0%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比-1.96%
75日線比+2.63%
◎為替
(対ドル) 118.48
(対ユーロ)140.23
◎出来高上位
1.みずほ <8411>
196.3円(- 1.2円)139,449千株
2.三井住友建<1821>
163円(- 6円) 70,351千株
3.東芝 <6502>
477.2円(-11.4円) 52,750千株
4.ユニチカ <3103>
58円(- 1円) 46,479千株
5.三菱UFJ<8306>
629.7円(- 3.1円) 44,907千株
◎売買代金上位 (円)
1.日経レバE<1570>
12580円(- 170円)125,199百万
2.トヨタ自 <7203>
7519円(- 90円) 82,535百万
3.ソフトBK<9984>
7148円(- 56円) 49,097百万
4.三井住友 <8316>
4051円(- 43円) 41,689百万
5.ファストリ<9983>
43575円(-1185円) 40,956百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1180万株 買い700万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が4日ぶりに下落、前週末比110円(0.64%)安の1万7087円で取引終了です。
東京市場が3連休の間、原油安によるロシアやベネズエラなど産油国の景気不安が高まり、NYダウが9日170ドル安、12日96ドル安と2日間で267ドルの大幅安となったこと、円相場が一時117円台後半となるなど円高に振れたことを嫌気して朝方から売りが優勢。9:50には下げ幅が369円となって1万6828円まで下押しする場面がありました。ただ、売り一巡後は下値で先高期待からの押し目買いが入り、引けにかけては250円ほど下げ幅を縮小しています。売買代金は概算2兆2479億円、上海総合指数は5ポイントの小幅高で3235です。
業種別では、海運、医薬品、陸運、空運、食品、不動産などが高く、石油、保険、小売、建設などが下げています。
個別銘柄では、訪日外国人の増加による恩恵を受けやすい「インバウンド消費」関連としてオリエンタルランドが800円高の2万8795円と値を飛ばしています。東京ディズニーランドでは本日から3月20日までスペシャルイベント「アナとエルサのフローズンファンタジー」を開催。客足増を期待した買いが入っています。
また、西武HDが72円高の2601円と値を上げています。「地方創生」を象徴する北陸新幹線が3月14日に開業します。避暑地としての軽井沢が変貌する可能性があり、業績拡大を期待した買いが入っています。
精密切削工具大手OSGが3日連続高、118円高の2016円と値を飛ばして2000円の大台乗せ。前週末に発表した2014年11月期の連結純利益が前期比16%増の99億円と過去最高益を9年ぶりに更新。年間配当は記念配を含めて34円と前期から4円増配することを決定。好業績と配当増による株主還元強化を好感した買いが入っています。国内外で自動車や航空機向けの工具需要が増加し、円安・ドル高が追い風となっています。
牛丼老舗の吉野家HDが27円高の1401円と上昇。前週末の引け後に2014年3~11月期の連結最終損益が4億7800万円の黒字(前年同期は2億7600万円の赤字)に転換したと発表し、好感した買いが入っています。冬期は牛すき鍋膳など客単価が高くなる傾向があり、12~2月期への期待が高まっています。
JALが25円高の3780円と値を上げています。NY市場で原油先物相場が1バレル=46.07ドルと約5年9ヶ月ぶりの安値水準まで下落。燃料コストの低下により収益が改善するとの期待から買いが入っています。JALは2015年3月期業績計画の前提を、ドバイ原油で1バレル105.1ドルに置いています。ドバイ原油(現物)は足元で47~48ドル程度で推移しており、ヘッジをしていない場合、原油価格が1バレルにつき1ドル下落すると営業利益を年間で約23億円押し上げる効果があるとしています。
燃料コストの低下を受け、川崎汽船も6円高の336円、商船三井が8円高の379円、郵船も5円高の355円と海運株が上昇、ヤマトHDが57円高の2449.5円、日通が9円高の630円と陸運株も上昇が目立ちます。
その他、がん免疫療法薬「オプジーボ」の承認期待から小野薬が900円高の1万1710円、新日鉄住金が4.1円高の291.1円、JR東日本が22円高の8901円、日医工が55円高の1979円と値を上げています。
本日の新高値銘柄は、松井建、日本M&A、森永菓、明治HD、武田、塩野義、日医工、理研ビタミン、オリエンタルランド、西武HD・・・等々です。
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
【2】主な材料 **
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
・12月の街角景気、現状判断が5カ月ぶりに改善
・14年の企業倒産件数、24年ぶり1万件下回る
・15年度の政府の物価見通しは1.4% 経財相
・12月の銀行貸出残高2.7%増 預金4.2%増
・12月上中旬の輸出13%増 貿易赤字31%減
・中国の12月の輸出額9.7%増 輸入2.4%減
・アルコアの10~12月期、最終損益が黒字転換
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
【3】主な投資判断 **
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
[ドイツ証券]
据置き A
(3382)セブン&アイ 4,500→ 5,100円
据置き A
(5108)ブリヂストン 4,800円
据置き A
(7261)マツダ 3,250円
据置き A
(7202)いすゞ自動車 1,800→ 1,900円
[クレディS証券]
引上げ B→A
(6770)アルプス電気 1,950→ 3,300円
据置き B
(6767)ミツミ電機 720→ 900円
据置き B
(6976)太陽誘電 1,100→ 1,700円
[野村証券]
据置き A
(2651)ローソン 8,750→ 8,500円
[みずほ証券]
据置き A
(2809)キユーピー 2,550→ 2,640円
据置き A
(4661)OLC 23,000→32,000円
[大和証券]
据置き 1
(6758)ソニー 3,000→ 3,300円
引上げ 2→1
(5401)新日鉄住金 310→ 370円
引上げ 3→2
(4186)東京応化工業 3,050→ 4,400円
引上げ 3→2
(5411)JFE 2,200→ 3,050円
据置き 3
(5406)神戸製鋼所 180→ 210円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
【4】ウェルズ・ファーゴ **
――――――――――――――――――――――――――――――――――∞
ニューヨーク株式市場では12日のアルコアから決算発表が本格化し、14日には米銀大手のJPモルガン・チェースやウェルズ・ファーゴが決算を発表します。
ところで、ダウに採用されている金融株は現在、JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスで、ウェルズ・ファーゴは金融株としては地味な印象があります。また、資産規模ではJPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループなど大手米銀の後塵を拝しますが、株式時価総額や純利益で米銀首位にあるのはウェルズ・ファーゴです。
ウェルズ・ファーゴの設立は古く、米西海岸がゴールドラッシュで沸いた19世紀中頃、鉄道などなかった時代に、貴金属や郵便、金銭などを輸送する駅馬車のサービスを開始したのがウェルズ・ファーゴの始まりです。
昔流行ったマカロニウェスタン(西部劇)では、駅馬車がならず者に襲われるのがお約束でしたが、その駅馬車のモデルがウェルズ・ファーゴです。
ウェルズ・ファーゴは、1998年に地銀大手のノーウェスト銀行に買収されますが、ノーウェストは自行より知名度の高い「ウェルズ・ファーゴ」の名を残しました。さらに2008年には米銀大手ワコビアを救済合併して現在に至ります。
ウェルズ・ファーゴが他の米銀と違うのは、投資銀行業務に消極的で、リテール(個人向けの業務)主体に商業融資に軸足を置いているという点です。
投資銀行とは「顧客企業の有価証券発行による資本市場からの資金調達をサポートし、合併や買収などの財務戦略でのアドバイスを行う」業務で、成功すれば巨額の手数料収入が見込める反面、時に巨額の損失を発生させることもあります。
ウェルズ・ファーゴが得意とするのは、住宅ローン、中小企業融資、オートローンなどで、小口預金を集め、それを貸付に回すという銀行本来の姿に徹しています。ビジネス・モデルとしては地味ではありますが、それ故に基盤は強固で、金融危機の際も他行に比べ影響は軽微でした。
ちなみに、ウェルズ・ファーゴの筆頭株主は、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイです。ウェルズ・ファーゴのシンプルなビジネス・モデルはバフェット氏の好むところであり、優良企業に数多く投資するバークシャーにとって、ウェルズ・ファーゴへの投資は最も成功した投資の一つとなっています。