年金抑制、マクロ経済スライド発動

[ヒロろんさん]

【年金抑制、マクロ経済スライド発動】

想定通りのシナリオです。2015年4月支給開始の年金から物価上昇率からスライド調整率を差し引いた改定率をもとに年金額が調整されます。読売新聞社の試算によると40年間厚生年金加入した夫と専業主婦のモデル世帯で月額約3400円の年金が抑制されることになるそうです。脱デフレ策を打ち出すと、必然的にこのような結果が待ち受けているわけで、年金は絶対に物価上昇率に勝てません。

一方、脱デフレ策を打ち出すと、名目賃金は上がっても物価上昇を差し引いた実質賃金がプラスになるという根拠を示した有識者の意見を全く聞いたことがありません。あげく政府が企業に賃金を上げるように強要している始末です。市場経済でこれがうまく続くわけがありません。はっきりしていることは、量的緩和と国債購入という日銀政策による円安誘導は輸入物価が上昇するため、国民所得の国外流出につながることです。

すると、なぜ、脱デフレが国民生活の向上につながるのか、よくわかりません。輸出企業と主な海外株主には恩恵があることははっきりしています。