日常、よく使われる「日経平均株価」と言う言葉。それでも、この指数をどうやって計算しているのか知っている人は意外と少ないです。この算出方法を知っていますと、相場を見る目は一段と的確になります。
「日経平均株価」は簡単に申し上げますと、225銘柄の株価を単純に合計して、それを除数で割れば算出できます。除数とは、株式分割など企業価値に変動がないのに株価が変動した場合の修正を行なう数値です。今現在の除数は、25.473となっており、従いまして、
日経平均株価 = 225銘柄の株価合計 ÷ 25.473
上記の計算式のように簡単に算出できます。
この仕組みを理解しますと、次のようなことが分かります。例えば、ファーストリテイリングの株価(先週末終値4万2800円)が10%上昇、すなわち4280円高しますと、
4280÷25.473=168.02
となり、ファーストリテイリング1銘柄で日経平均株価は約168円上昇することになります。
新日鉄の株価(先週末終値303.5円)が10%上昇、すなわち30.35円高した場合は、
30.35÷25.473=1.19
となり、日経平均株価は約1円の上昇となります。
ここから分かりますように、日経平均株価へのインパクトは値ガサ株ほど大きくなります。この仕組みをご理解頂ければ、これまでよりも立体的にマーケットの動きを把握できるようになると思います。是非、覚えておいて頂きたいと思います。
ちなみに、先週末の日経平均株価は114円高でしたが、ファーストリテイリングが1銘柄で35円近く指数を押し上げており、キヤノンが約8円、TDKが約7円、アステラス薬が約6円、花王が約6円指数を押し上げており、この5銘柄で60円以上日経平均株価を押し上げています。