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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17852.48(-106.31)▼0.59%
□ナスダック
4740.69(- 40.07)▼0.84%
□S&P500
2060.31(- 15.06)▼0.73%
□ダウ輸送株
9032.31(-119.15)▼1.30%
□半導体株(SOX)
693.00(- 10.12)▼1.44%
□NY原油先物(1月限)
63.05(- 2.79)
□NY 金先物(2月限)
1194.90(+ 4.50)
□バルチック海運指数
952 (-30)
□為替
(対ドル)120.77
(対ユーロ)148.62
□CME日経225先物
17745(-225)※大証比
週明け8日のNY株式市場は、世界的な景気減速懸念とエネルギー株の下落で反落しました。
日本の7~9月期の実質国内総生産(GDP)改定値が予想外の下方修正となったことや中国の11月の貿易統計は輸出入ともに予想に届かず、ドイツの10月の鉱工業生産指数の伸びが市場予想を下回るなど、世界的に景気減速を示唆する経済指標が相次いだことから週明けのNY市場はリスク回避的な動き
が強まりました。
モルガン・スタンレーが原油(北海ブレンド)の2015年の価格見通しを大幅に引き下げたことや、原油の価格低迷が続くとの予想から石油大手のコノコ・フィリップが2015年の設備投資額を前年比で20%減らすことを明らかにしたことなどから原油市場で先安感が強まり、シェブロンなどのエネルギ
ー株の下げが拡大したことも指数を圧迫しました。
この日は主要3指数がそろって反落。ダウは10月22日以来、約1カ月半ぶりに3ケタの下落です。
業種別では、公益、金融などが堅調だった一方、エネルギーが大きく下落し、素材やテクノロジーなどの下落も顕著でした。
個別銘柄では、原油安を受けてシェブロンやエクソンモービル、コノコ・フィリップス、シュルンベルジェ、ハリバートンなどエネルギー関連株が軒並み安。11月の世界の既存店売上高が前年同月比で減少したマクドナルドが売られ、アナリストが投資判断を引き下げたスポーツ用品のナイキも下落しました。
アップルやマイクロソフト、インテルなど大型ハイテク株が下げ、キャタピラーやボーイングなど景気動向に敏感な工業株も軟調に推移。ここのところ下げが続いている電気自動車(EV)のテスラ・モーターズは販売不振との懸念からこの日も売りが先行し大幅安で取引を終了しました。一方、バイオ製薬の
キュービスト・ファーマシューティカルズの買収を発表した製薬大手のメルクがしっかり。キュービストは買収価格にさや寄せする形で急騰しました。
ダウ構成銘柄では、ユナイテッド・テクノロジーズ、トラベラーズ、アメックス、ホームデポなどが堅調だった一方、マクドナルド、シェブロン、キャタピラーなどが下げています。
NY原油先物(WTI)は大幅安で3日続落。先安感が根強いところへ世界的な景気減速懸念が強まったことから下げが加速し、終値としては2009年7月16日につけた62.02ドル以来、約5年5カ月ぶりの安値で取引を終了しました。金先物は反発。金融市場でリスク回避の動きもあって安全資産と
される金に買いが入りました。バルチック海運指数(BDI)は12営業日続落です。
CME225先物は、円建て、ドル建てともに17745(大証比225円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは、前週末比106ドル安の1万7852ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万7745円と昨日の東京市場の日経平均株価1万7935円と比べて190円安い水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=120円78銭前後(昨日16:00台は121円46銭)、対ユーロは1ユーロ=148円63銭前後(同149円30銭)といずれも円高に振れています。
NY原油は大幅安、前週末比2.79ドル安の1バレル=63.05ドルと3日連続で値下がりしています。終値ベースで09年7月16日以来、約5年5ヵ月ぶりの安値水準となっています。日本の7~9月期のGDP改定値が速報値から下方修正されたことや中国では11月の中国貿易統計で輸入が3ヵ月
ぶりにマイナスとなったことなどを受け、需要の鈍化懸念から売りが出ています。
NY金価格は、前週末比4.5ドル高の1トロイオンス=1194.9ドルと3日ぶりに上昇しています。
昨日の日経平均株価は7日連続高、前週末比15円高の1万7935円となっています。年初来高値を6日連続で更新しています。一時は110円高の1万8030円まで上昇し、1万8000円台を回復する場面がありました。
東証1部の売買代金は2兆2994億円と27日連続で2兆円を上回っています。
昨日の中国・上海総合指数は大幅高。82ポイント(2.8%)高の3020と3000ポイント台に乗せて連日で年初来高値を更新しています。2011年4月22日以来、約3年7ヵ月ぶりに3000台を回復しています。
国土交通省は昨日、中期的な社会資本整備のあり方を示した現行計画の見直し作業に着手しています。現行の「社会資本整備重点計画」は12~16年度を目標年次としていますが、15年度以降の計画を見直し、新たに20年度までの計画を策定する方針です。インフラの老朽化や地方の人口減、気象災害の
激甚化が進んでおり、前倒しで見直すとしています。
本日は、15:00に11月の工作機械受注・速報値が発表されます。10月の同・確報値は前年同月比30.8%増の1336億9600万円と13ヵ月連続で前年同月実績を上回っています。うち内需は16.2%増の449億0900万円と16ヵ月連続で増加。外需は39.7%増の887億8700
万円と12ヵ月連続で増加しています。
その他、本日はスマートメーター制度検討会(経産省)、原子力発電所の新規制基準への適合性に関する審査会合(11~12日、原子力規制委員会)が予定されています。
海外では、EU財務相理事会(ブリュッセル)などが予定されています。
◆主なニュース
・NISA、非課税枠120万円に子供版80万円新設
・GPIFの株利回り想定、高すぎか制度維持が焦点に
・年末商戦、出足まずまず家電量販店は4Kテレビ好調
・ホンダ社長、全世界で調査リコール表明 タカタ支援も
・高価格戸建て住宅拡充、富裕層に大和ハウスや大成系
・日立造船、中国で高性能汚水処理機15年度にも発売
・蓄電池、新世代 東北大・トヨタは充電時間10分の1
・しまむら営業益1割減 3~11月、値引きで採算悪化
・ネット通販、日越連合 ベトナムFPT、日系3社提携
・中国、自国企業の独占・寡占を推進競争重視から転換
◆経済指標等
・マネーストック(11月、日銀)
・携帯電話国内出荷実績(10月、電子情報技術産業協会)
・米チェーンストア売上高(週間)
・米卸売在庫(10月)
・米卸売売上高(10月)
◆その他
・主な決算
東建コーポ(1766:賃貸住宅経営、施工から仲介まで一貫)
丹青社(9743:展示ディスプレーの企画、設計、施工大手)
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【3】心に残る名言 **
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多くの不幸は、自分を実際よりも高く買いかぶるところから生じる
ドストエフスキー(露:小説家)