平成26年11月1日(土)雑感

暁投資顧問さん
暁投資顧問さん
10月1日の近況で書いたとおり、10月相場は正に大荒れとなりました。
中旬まで調整入りの気配が濃厚でしたが、20日以降はほぼ一本調子で上昇し、仕上げはきのうの日銀会合での追加緩和決定でした。
これを受けてパニック売りならぬパニック買いが発生し、日経平均株価はまさかの年初来高値更新。
きのうの日銀会合で追加緩和発表を予測した市場参加者はほぼ皆無でしょう。

株価が上がることは喜ばしいのですが、急落からの急上昇について行けていない投資家・トレーダーの方が非常に多いのではないでしょうか?
10月20日以降はほぼ一本調子で戻る展開となっていましたから、きのうの日銀会合でコンセンサス通り、現状維持の判断が出た場合は失望から株価が再び下げると見ていた市場参加者も多かったようです。
それを示すように10月30日の時点で空売り比率は36.7%まで上昇していました。
この空売り比率は昨日10月31日引け後には29.1%まで縮小。
焦った売り方の買い戻しと、追加緩和に脊髄反射した買いが暴騰に繋がったようです。

さて、追加緩和発表で11月相場はどうなるでしょうか?
巨大な商いを伴って年初来高値を更新しましたから、10月31日がターニングポイントになった可能性は高いです。
トレンド側につくなら、“買い”となりますが、慎重に臨みたい局面です。
昨年4月3日の黒田バズーカ発動後、日経平均株価は急騰直後に多少反動から下げましたが5月22日までほぼ調整なしで上昇しました。
今回は既に2回目の緩和ですし、初回ほどの強烈さはありません。
従って昨年のように1ヶ月以上、上昇が続く可能性は低いと見ます。
また、日経平均株価は寄与度の大きな値嵩株の上昇で年初来高値を更新しましたが、まだTOPIXは年初来高値を更新しておりません。
TOPIXがしっかりと高値を超えてくるかどうかに注目。

今回の追加緩和発表は消費増税への布石とみている方が多いのですが、日銀がこの虚を突くタイミングで追加緩和を発表してくるところを見ると、増税が延期になる可能性もないとは言えません。
12月上旬に予定されている8%⇒10%への消費増税の判断が年末の株価を左右しそうですね。


日経平均株価 日足チャート

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