本日の市況

ヒロろんさん

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【1】今日の相場                         **
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◎日経平均  
15329.91(- 58.81)▼0.38%

◎TOPIX  
1252.00(-  2.28)▼0.18%

◎売買高概算  18億7442万株
◎売買代金概算  1兆6956億円
◎時価総額  449兆5031億円

◎値上り銘柄数  639   ◎(年初来)新高値 33
◎値下り銘柄数 1033   ◎(年初来)新安値 19
◎変わらず    160

◎騰落レシオ(25日) 73.52%

◎カイリ率(日経平均)
25日線比-1.35%  
75日線比-1.17%

◎為替  
(対ドル) 107.85  
(対ユーロ)137.02

◎出来高上位

1.東京電力 <9501>  
386円(-   9円) 87,345千株

2.みずほ  <8411>
189.8円(+ 0.1円) 82,465千株

3.ユニチカ <3103>   
47円(+   1円) 81,676千株

4.飛島建  <1805>  
312円(+   7円) 42,823千株

5.新日鉄住金<5401>
262.8円(+ 2.1円) 37,094千株

◎売買代金上位  (円)


1.ソフトBK<9984> 
7418円(-   4円) 55,027百万

2.富士フイル<4901>
3710.5円(+19.5円) 54,042百万

3.日経レバE<1570>
10230円(-  70円) 41,065百万

4.東京電力 <9501>  
386円(-   9円) 33,813百万

5.トヨタ自 <7203> 
6172円(-  23円) 32,497百万



◆相場概況

 外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1780万株 買い1160万株

 本日の東京マーケットは、日経平均株価が前日比58円(0.38%)安の1万5329円で取引終了です。昨晩のNYダウは12ドルの小幅高で材料難の中、円相場が1ドル=107.80円前後とやや円高に振れ、加えて昨日までの2日間でほぼ250円上昇していた後だけに朝方はやや売りが先行、小安い水準でのオープニングとなりました。

 ただ、10時半頃に日銀の岩田規久男副総裁が参院財政金融委員会で2%の物価上昇目標について「電車の時刻表のようにはできない」と述べたことでデフレ脱却には時間がかかるとの見方が台頭。追加緩和に慎重との警戒感も意識され、11:22には下げ幅が125円となる場面がありました。

 それでも本日から開く米FOMCなど注目の重要行事を控えて下値を売り込む動きは限定的。引けにかけては押し目買いが入って下げ幅縮小となっています。売買代金は概算1兆6956億円、上海総合指数は47ポイント(2.0%)の大幅高で2337です。

 業種別では、電力ガス、食品、鉄鋼、陸運、医薬品などが高く、石油、非鉄、機械、電機、自動車などが下げています。

 個別銘柄では、電力量計で国内首位の大崎電気が32円高の631円と値を飛ばしています。午後2時に通期連結営業利益計画を26億円(前期比47%増)から31億円(同75%増)へ上方修正し、好感した買いが入っています。国内電力会社向けスマートメーターの販売が好調です。

 調味料国内最大手の味の素の上値追いの展開が継続しており、28円高の2000.5円と年初来高値を更新。1990年8月以来、24年ぶりの2000円台乗せとなります。為替変動の影響を受けにくい内需系好業績株として物色の矛先が向かっています。

 JFEが48.5円高の2013.5円と値を上げています。14時に2015年3月期の連結経常利益計画を前期比15%増の2000億円と従来計画1800億円から上方修正し、好感した買いが入っています。鉄鋼の販売が好調、加えて円安・ドル高による外貨建て資産の為替換算差益を計上しています。通期連結売上高を6%増の3兆9000億円、純利益は17%増の1200億円見通しとしています。

 ロボット関連の菊池製作所が450円高の6450円と値を飛ばしています。福島県の「災害対応ロボット産業集積支援事業」への同社テーマの採択について、昨日の引け後に事業総額と交付補助金額が決まったと発表。好感した買いが入っています。採択された研究開発のテーマは「災害対応4腕式極限作業ロボット」など3つで、補助金の総額は約3億円です。同社は介護用装着型ロボット「マッスルスーツ」も手掛けています。

 自動車部品を手掛けホンダ向け約9割の八千代工業が57円高の727円と大幅高。昨日の引け後に4~9月期連結純利益が前年同期比37%増の13億円と発表。従来計画2億円から大幅上方修正となり、好感した買いが入っています。円安効果に加え、中国での受注増や米州の採算改善が寄与しています。

 その他、エボラ関連でクリーンルームや簡易隔離ユニットを手掛ける日本エアーテックが112円高の1264円と連日で大幅高、エボラ関連で富士フイルムも19.5円高の3710円と上値志向の展開継続。上水道やプールの殺菌に使用される次亜塩素酸ソーダがエボラウイルスの消毒に有効との見方から関東電化が36円高の429円。

 ベビー・子供衣料の西松屋が36円高の991円、育児用品で国内トップのピジョンも110円高の6500円、銀座本店の老舗百貨店の松屋も23円高の1449円といずれも年初来高値更新です。

 本日の新高値銘柄は、飛島建、大林道路、明治HD、伊藤ハム、ABCマート、味の素、西松屋、サイゼリヤ、ピジョン、松屋、KDDI・・・等々です。




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【2】主な材料                          **
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・NY原油、一時80ドル割れ 約2年4カ月ぶり安値

・アクトス訴訟、米地裁が武田薬品の賠償額を大幅減額

・日銀副総裁、物価「電車の時刻表のようにはできない」

・高知県内のスリーエフ66店舗がローソンにくら替え

・9月の小売販売額2.3%増 気温低下で衣料品好調

・ホンダ、通期業績を下方修正 販売見通しも引き下げ

・タカタ製エアバッグ欠陥、米で集団代表訴訟の可能性

・米大統領、製造業強化で3億ドル投資 技術革新促す




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【3】主な投資判断                        **
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[クレディS証券]
 引下げ B→C
(5801)古河電工  230→ 170円

[UBS証券]
 据置き   A
(6981)村田製作所 14,000円

[JPモルガン証券]
 据置き   A
(4519)中外製薬  3,600円

 据置き   A
(6869)シスメック  4,500円

[野村証券]
 引上げ B→A
(2801)キッコーマン  2,200→ 2,700円

 据置き   A
(6981)村田製作所 13,300→13,800円

[三菱UFJMS証券]
 据置き   B
(7752)リコー  1,210円

 据置き   B
(7581)サイゼリヤ  1,100→ 1,200円

[大和証券]
 据置き   1
(6473)ジェイテクト 2,000円

 据置き   2
(6981)村田製作所 14,000円

 据置き   2
(7003)三井造船  300円

※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価




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【4】宗久いわく「足らぬものは余る」               **
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 江戸時代の天才相場師、本間宗久の言葉に「足らぬものは余る、余るものは足らぬと申すことあり」というのがあります。

 足らないと分かっているものは、用心して調整しながら消費するので最後は余るようになり、反対にたくさんある思うと油断して、次の手当てもしないで無駄に消費してしまい、結局は足らなくなってしまうということを言っています。

 家計なども上記のとおりですが、経済活動に置き換えてみますと、メーカーが限られ売れ行き好調なマーケットは新規参入が増え、しだいに過剰供給となり採算が悪化することになります。一方、メーカーがひしめくマーケットは、見切りをつける業者も多く、その後再び需要が盛り上がった時は生産が追いつかないほどの繁盛となります。つまり上記の言葉は需給や景気の循環(サイクル)を言い表しています。

 株式投資では、人気銘柄は一気に上昇しますが、盛り上がっているのは買った人達のみで、期待した後続が現れず、一気に下落するというパターンがよくあります。

 これも足らぬものは余るの例えの如くで、一時期は株券が足らなくなるほどの勢いがありましても、気づいて見れば自分たちの株券の持って行き場がないといった状況です。

 魅力的に見える銘柄(足らぬ銘柄)は得てして斯くの如しではあります。反対に誰もが見切りを付けたような銘柄(余った銘柄)は、当初は動きが芳しくなくても、底堅い動きから徐々に下値を切り上げ、ある日衆目を集めて人気化するというケースも多々あります。

 こういったことから、一時の人気に惑わされず、変動のサイクル、市場心理、需給をよくよく考えよ、ということを宗久は伝えたかったものと思われます。

 また、老子の「足るを知る者は富む」の言葉のとおりで、資金も用心しながら用いるのとそうでないのとでは、結果として天と地ほどの違いとなってくるのは明白です。
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