[東京 18日 ロイター]
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が資産127兆円の運用見直しに向け最終調整に入った。
国債に偏った運用を改め、現在12%(12%は最低限度で既に17%投入されています)の日本株比率を
20%台半ばにするなど複数の改革案を軸に、政府内で詰めの協議を行うもようだ。
デフレからの脱却を見据え世界最大の年金運用が「脱国債」に向けて動きだす。
複数の政府関係者によると、国内債券を60%から40%程度にする一方
国内株の比率を12%から20%台半ばに大幅に引き上げる案が浮上している。
外国株式の比率も高める方向だ。GPIFのコメントは得られていない。
改革案では、これらの伝統的な運用資産とは別に、来年春以降の第3期中期計画を見据え
インフラや不動産、プライベート・エクイティー(未公開株)などの
非伝統的な代替(オルタナティブ)枠に全資産の5%を投資する案も検討する。
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ご存知の様に資産規模129兆円を誇るGPIFは世界第一位の投資ファンドです。
そのGPIFが日本株への投資比率を25%程度(およそ+8%)まで引き上げるとになれば
海外の機関投資家は勿論、ヘッジファンドにとっても脅威になることは間違いありません。
つまり長年に亘り海外勢に振り回されて来た東京市場の主導権を
漸く国内勢が握るといっても過言ではないと思います。
ところで今年3月末時点の資産規模は126.58兆円。
試算構成比は以下の通りで
全体に占める国内株式の運用資産額は126.58兆円×16.47%=20.85兆円という状況です。
そこでGPIFの日本株運用比率が25%になれば
現在の運用資産額が130兆円、日本株運用比率は17%程度と言われていますから
130兆円×8%=10.4兆円分の投資資金が新たに待機する計算になります。
これは海外勢にとっても大きなインパクトがあると同時に
ヘッジファンドの売り崩しを牽制する威力も充分ある筈です。
このニュースが既にどの程度織り込まれているかにもよりますが
週明けの東京市場にプラスに作用することは間違いなさそうです。
従って先物14800円以下は買い、14900円以上は売りのスタンスで臨んでみようと思います。
因みに持ち株は先週14銘柄に増えたので、取り敢えず含み損(▲2.1%)の解消が先決です