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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
16315.19(- 5.88)▼0.04%
□ナスダック
4227.17(+ 13.51)△0.32%
□S&P500
1877.70(+ 2.96)△0.16%
□ダウ輸送株
7919.00(+201.31)△2.61%
□半導体株(SOX)
559.67(+ 10.20)△1.86%
□NY原油先物(11月限)
81.84(- 3.90)
□NY 金先物(12月限)
1234.30(+ 4.30)
□為替
(対ドル)107.14
(対ユーロ)135.57
□CME日経225先物
14935(+ 35)※大証比
14日のNY株式市場では、序盤は買いが先行しましたが世界景気の減速懸念などから買いが続かず上げ幅を縮小。ダウはマイナスに転じ4営業日続落、4月15日以来、半年ぶりの安値で取引を終了しました。
この日は朝方発表された金融大手シティグループの7~9月期決算が市場予想を上回る好決算となったことを好感して買いが先行。前日までの3営業日でダウは600ドル超の下落となっていたことから目先の戻りを期待した買いや売り方の買い戻しが入り、ダウは一時142ドル高まで反発しました。
しかし、ドイツの欧州経済センター(ZEW)が発表した10月の独ZEW景気予測指数が2012年11月以来のマイナスとなり、ユーロ圏最大の経済規模を誇るドイツの景気後退が意識されたことや、国際エネルギー機関(IEA)による石油需要見通しの引き下げで原油相場が大幅続落となったことから世界的な景気減速を懸念して買いが萎みました。
引け後のインテルの決算を見極めたいとして買いを手仕舞う動きも見られ、主要指数は上げ幅を縮小。ナスダック指数やS&P500種指数はプラスを維持して4営業日ぶりに反発した一方、ダウは小幅ながらマイナスに転じ、4営業日続落となっています。
S&P業種別指数では一般消費財や資本財、素材などが上昇し、エネルギーやヘルスケアなどが下げました。
個別銘柄では、好決算を発表したシティグループが終日堅調に推移。一方、1株利益が市場予想を下回ったJPモルガンは軟調に推移。増益決算ながら手数料収入の減少や貸出金利マージンの縮小が嫌気されたウェルズ・ファーゴは売られ下げ幅が拡大しました。半導体大手のインテルは決算への期待から買いが入り上昇。インテルは決算発表後の時間外取引でも買い優勢で推移しています。
エボラで下げていたデルタ航空やジェットブルーなどの航空株は、原油安などもあって大幅に反発。一方、原油相場が大幅続落となったことでシュブロンなどのエネルギー株が下げ幅を拡大し指数を圧迫。取引開始前に増益決算を発表した医薬品・衛生用品のジョンソン&ジョンソンはプラスで寄り付きましたが、買いが続かずマイナスに転じています。ギリアドやアムジェンなどのバイオ医薬品の一角が安く、アップルも下落しました。
ダウ構成銘柄では、インテル、ボーイング、キャタピラー、スリーエム、ユナイテッド・テクノロジーズなど高く、ジョンソン&ジョンソン、シェブロン、ユナイテッドヘルス、コカコーラなどが下げています。
NY原油先物は、世界的な景気減速により需要が減少するとの見方を背景に売りが続き大幅続落。終値としては2012年6月28日以来、約2年4カ月ぶりの安値水準で取引を終了しました。逃避資金の受け皿となりやすい金先物は続伸し、9月17日以来およそ1カ月ぶりの高値で終了しました。
CME日経225先物は、円建ては14935(大証比35円高)、ドル建てが14960(同60円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは小幅安、前日比5ドル安の1万6315ドルと4日連続で値下がりしています。一方、ハイテク株比率が高いナスダックは、前日比13.51ポイント高の4227.17と4日ぶりに上昇しています。
シカゴ日経平均先物は1万4935円と昨日の東京市場の日経平均株価1万4936円と比べてほぼ同水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=107円15銭前後(昨日16:00台は107円13銭)とほぼ横ばいで推移しています。対ユーロは1ユーロ=135円59銭前後(同136円12銭)と円高が進行しています。
NY原油は、前日比3.90ドル安の1バレル=81.84ドルと2日連続で値下がりしています。終値ベースで12年6月28日以来、約2年4ヵ月ぶりの安値水準となっています。国際エネルギー機関(IEA)が昨日、2014年の石油需要見通しを引き下げたことなどを嫌気しています。
NY金価格は、前日比4.3ドル高の1トロイオンス=1234.3ドルと2日連続で上昇しています。終値ベースで9月17日以来、約1ヵ月ぶりの高値水準となっています。
米半導体大手インテルが取引終了後に発表した第3四半期(7~9月期)決算は増収増益。売上高は前年同期比8%増の145億5400万ドル(前年同期は134億8300万ドル)、純利益は同12%増の33億1700万ドル(同29億5000万ドル)となっています。1株当たり利益は0.66ドルと前年同期の0.58ドルから増加しています。決算発表を受け、同社の株価は時間外取引(日本時間6時30分現在)で約2%上昇しています。
昨日の日経平均株価は5日連続安、前週末比364円安の1万4936円となっています。終値ベースで8月8日以来、約2ヵ月ぶりに心理的節目の1万5000円を割り込んでいます。
騰落レシオは昨日時点で75%に低下。4月14日(74%)以来の低水準となっています。日経平均株価はその4月14日に年初来安値(終値1万3910円)を付けた後、9月25日の高値(終値1万6374円)まで値幅にして2460円余り上昇しています。
本日は、10:30に9月の中国消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表されます。9月のCPIは市場予想で前年同月比1.7%上昇となっています。伸び率は8月の2.0%上昇から鈍化する見通しです。9月のPPIは市場予想で前年同月比1.5%低下となっています。伸び率は8月の1.2%低下を下回る見通しです。
13:00に9月の首都圏新規マンション発売戸数が発表されます。8月は前年同月比49.1%減の2110戸と7ヵ月連続で前年実績を下回っています。消費増税による駆け込み需要の反動減が続いています。月間契約率は69.6%と前年同月から11.9ポイント低下しています。好調の目安となる70%を19ヵ月ぶりに下回っています。9月の発売戸数は事前予想で3000戸(13年9月は5970戸)となっています。
13:30に8月の鉱工業生産・確報値が発表されます。同・速報値は前月比1.5%低下となっています。消費増税に伴う駆け込み需要の反動減や夏場の天候不順が響いています。
本日は、ドトル日レス(3087)、ウエルシア(3141)、サイゼリヤ(7581)、松竹(9601)などが決算発表を予定しています。
その他、海外では9月の米小売売上高、9月の米生産者物価、米地区連銀経済報告(ベージュブック)などが予定されています。
米主要企業の決算発表で、今晩はアメリカン・エキスプレス、バンク・オブ・アメリカ、イーベイ、チャールズシュワブなどが予定しています。
◆主なニュース
・確定拠出年金に誰でも加入、主婦・公務員も 厚労省案
・ロシア、日ロ間に天然ガス管建設提案 宗谷海峡経由で
・厚労相、本日GPIF改革要請 年金運用の独立性向上
・イオン、ベトナムのスーパー2社と提携 PB販売など
・JR九州、「ななつ星」1年 なお人気、30倍の争い
・竹中と日本MS、人工知能でビル制御 空調など最適化
・キヤノン、営業益は7%増 1~9月期、事務機が好調
・VW、「EV」普及へ勝算あり 日本市場の条件そろう
・エボラ熱、死者4000人超に拡大 世界経済の重荷に
・中国、苦境のロシアを経済支援 技術や資金など幅広く
◆経済指標等
・首都圏マンション市場動向(9月、不動産経済研究所)
・鉱工業生産指数確報・稼働率指数(8月、経産省)
・中国CPI(9月)
・中国PPI(9月)
・米企業在庫(8月)
・米小売売上高(9月)
・米卸売物価指数(9月)
・米住宅ローン申請指数(週間)
・米チェーンストア売上高(週間)
・米ニューヨーク連銀景気指数(10月)
・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
◆その他
・主な決算
JIN(3046:均一料金の眼鏡販売)
ドトール日レス(3087:喫茶ドトールや星乃珈琲店など)
サイゼリア(7581:低価格のイタリアファミレス)
アデランス(8170:かつら大手)
・決算発表
アメリカン・エキスプレス(クレジット、ダウ構成銘柄)
バンク・オブ・アメリカ(金融)
イーベイ(電子商取引、電子決済)
ネットフリックス(動画配信)
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【3】心に残る名言 **
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古人の跡を求めず、古人の求めたる所を求むべし
松尾 芭蕉