概況

ヒロろんさん

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【1】NY市況                          **
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□ダウ工業株      
16719.39(-272.52)▼1.60%

□ナスダック       
4385.20(- 69.60)▼1.56%

□S&P500      
1935.10(- 29.72)▼1.51%

□ダウ輸送株       
8175.31(-209.32)▼2.50%

□半導体株(SOX)    
606.20(- 11.77)▼1.90%

□NY原油先物(11月限)  
88.85(- 1.49)

□NY 金先物(12月限)
1212.40(+ 5.10)

□バルチック海運指数   
1015   (-14)

□為替      
(対ドル)108.12 
(対ユーロ)136.96

□CME日経225先物 
15520(-300)※大証比



 7日のNY株式市場は大幅続落。世界的な景気先行き懸念でリスク回避の動きが強まりました。

 欧州最大の経済規模を誇るドイツの8月の鉱工業生産指数が前月比4.0%減と、予想以上の大きな落ち込みとなったことや国際通貨基金(IMF)が2014年と2015年の世界の経済成長率見通しを前回7月予想から下方修正したことから世界的な景気減速懸念が強まり欧州株が下落、NY株式市場も売り先行で取引を開始。

 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公表や四半期決算の本格化を控えて様子見ムードもある中、リスク回避の売りで指数は終盤にかけて下げ幅を拡大しました。ダウは8月14日以来の安値水準で取引を終了し、下げ幅は7月31日以来の大きさとなりました。

 S&P業種別指数は全10業種が下落。中でも資本財、金融、素材、テクノロジーなどの下落が目立ちました。

 個別銘柄では、キャタピラーやボーイング、スリーエム、ユナイテッド・テクノロジーズなど景気動向に敏感な工業株が軒並み安。エネルギーのエクソンモービルやシェブロン、化学のデュポンやダウ・ケミカルの他、金融株や医薬品株、ハイテク株、運輸、消費関連など幅広い銘柄に売りが広がりました。

 エボラ出血熱の感染がアフリカ大陸の外でも広がりをみせていることからデルタ航空が下落し、クルーズ船運営のカーニバルが大幅安。ネット通販のアマゾン・ドットコムも下落。アマゾンが受けた税制優遇措置について欧州当局が調査を開始したと報じられたことが嫌気されました。業績懸念から自動車のゼネラル・モーターズ(GM)が大きく値を下げ、フォードも下落しました。

 一方、景気動向に影響されにくいことや配当利回りが株価の下支えとなる電力などの公益株がしっかり。飲料のコカコーラはダウ銘柄で唯一の上昇となっています。

 ダウ構成銘柄ではコカコーラを除く29銘柄が下落。キャタピラーやユナイテッド・テクノロジーズ、ジョンソン&ジョンソン、ボーイング、ゴールドマン・サックスなどが下落率上位となっています。

 NY原油先物は、世界的な景気減速懸念を背景に売りが優勢となり大幅反落。終値としては昨年4月22日以来、約1年5カ月ぶりの安値水準となっています。為替市場でドルが下落し、ドル相場と逆の動きになりやすい金は小幅高と続伸しました。バルチック海運指数(BDI)は5営業日続落です。

 CME日経225先物は、円建ては15520(大証比300円安)、ドル建てが15540(同280円安)で取引を終了しました。




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【2】主な注目材料とニュース                   **
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☆注目材料

 昨晩のNYダウは大幅安、前日比272ドル安の1万6719ドルと2日連続で値下がりしています。

 シカゴ日経平均先物は1万5520円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5783円と比べて260円ほど安い水準となっています。

 今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=108円12銭前後(昨日16:00台は108円64銭)とやや円高が進行しています。米長期金利の低下を受け、日米金利差縮小から円買い・ドル売り(円高・ドル安)の動きとなっています。昨日の黒田日銀総裁の記者会見で、日銀が近く追加金融緩和を実施する可能性は低いと市場に受け止められたことなどが影響しています。

 対ユーロは1ユーロ=136円93銭前後(同137円15銭)とやや円高に振れています。8月のドイツ鉱工業生産が前月比4.0%減と市場予想(1.5%減)以上に大きく落ち込んだことを受け、円買い・ユーロ売り(円高・ユーロ安)の動きとなっています。

 NY原油は、前日比1.49ドル安の1バレル=88.85ドルとなっています。終値ベースで13年4月22日以来、約1年5ヵ月ぶりの安値水準となっています。欧州を中心とした世界的な景気減速の懸念が強まり、原油の需要減につながるとして売りが出ています。

 NY金価格は、前日比5.1ドル高の1トロイオンス=1212.4ドルと2日連続で上昇しています。


 昨日の日経平均株価は、前日比107円安の1万5783円と3日ぶりに値下がりしています。

 東証が昨日発表した10月3日時点の信用取引残高(東京・名古屋2市場合計)は、買い残が2週連続で増加し、前週比1371億円増の2兆8617億円となっています。

 一方、売り残は2週連続で減少し、前週比771億円減の6163億円となっています。信用倍率は前回(9月26日時点)の3.93倍から4.64倍となっています。

 スウェーデン王立科学アカデミーは昨日、2014年のノーベル物理学賞を、青い光を放つ発光ダイオード(LED)の開発に成功し、フルカラーの大型画面の実現などさまざまな応用への道を開いた、赤崎勇・名城大教授と天野浩・名古屋大教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の3人に授与すると発表しています。

 国際通貨基金(IMF)は昨日発表した世界経済見通しの報告書で、2014年の世界全体の実質国内総生産(GDP)増加率を3.3%と、7月時点の予想から0.1ポイント引き下げています。日本の14年の成長率は0.9%と7月時点から0.7ポイント下方修正しています。

 本日は、8:50に8月の国際収支が発表されます。経常収支(海外とのモノやサービス、投資などの収支状況)の事前予想は1980億円程度の黒字(7月の同・速報値は4167億円の赤字)となっています。2ヵ月連続で黒字となる見通しです。海外の子会社から受け取る配当金が増えていることなどが要因となっています。

 14:00に9月の景気ウオッチャー調査が発表されます。8月の調査では、街角の景況感を示す現状判断指数(DI)は前月より3.9ポイント低い47.4となり、4ヵ月ぶりに低下しています。景気判断の分かれ目とされる50の水準を2ヵ月ぶりに下回っています。2~3ヵ月先を見る先行き判断DIは前月より1.1ポイント低い50.4と3ヵ月連続で低下しています。50の水準は5ヵ月連続で上回っています。

 3~8月期の決算発表で、本日はABCマート(2670)、ファミリーM(8028)、乃村工芸社(9716)、吉野家HD(9861)などが予定しています。

 海外では、英中銀金融政策委員会(~9日)、ノーベル化学賞発表、米FOMC議事要旨(9月16~17日開催分)の公表などが予定されています。

 その他、米非鉄大手アルコアが7~9月期の決算発表を予定しています。
 

◆主なニュース

・ノーベル物理学賞に赤崎・天野・中村氏 青色LED発明

・日銀総裁、景気「緩やか回復」維持 生産は判断引き下げ

・東電と中部電、包括提携を発表 LNG調達、世界最大に

・LINE、スマホ向けマンガ海外配信 講談社・小学館と

・ローソン社長「外部の力でコンビニ磨く」 M&Aを加速

・レノボ、パソコン日本生産 山形・米沢のNEC系工場で

・JT、欧州で2工場の閉鎖を検討 たばこ市場縮小に対応

・4Kテレビ巡り火花 シーテック開幕 大型タイプの5割

・旭硝子、営業益2割減、液晶ガラス基板苦戦 1~9月期

・中国の不動産、市況悪化に警戒感 現地エコノミスト調査



◆経済指標等

・国際収支(8月、財務省)

・対内証券売買契約(9月、財務省)

・貿易統計(9月上中旬、財務省)

・企業倒産(9月と上半期、民間信用調査会社)

・日銀経済月報(10月)

・景気ウォッチャー調査(9月、内閣府)

・米住宅ローン申請指数(週間)

・米FOMC議事要旨(9月16~17日開催分)


◆その他

・新規公開 
ヤマシンフィルタ(東2・6240)公開価格2,800円

・決算発表 
ABCマート(2670:靴小売専門店を全国展開)
      
東京個別(4745:ベネッセ傘下、個別指導塾)
      
ファミリーM(8028:伊藤忠系で業界3位)
      
吉野家(9861:牛丼屋の老舗、国内2位)

・海外決算 
アルコア(非鉄)
      
モンサント(種子・除草剤)

・国慶節明け、中国市場が再開




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【3】心に残る名言                        **
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相場の金と凧の糸は出しきるな


 凧揚げで糸を出しきると、突風が吹いたとき、手元が強く引張られます。この結果、大事な凧が切れて飛んでいってしまうことがあります。糸のゆとりがあれば、少しづつ緩めながら突風をかわすことができます。

 株式投資でもお金を使い切らず、常にゆとりを持つことが必要です。千載一遇のチャンスを見つけても、お金がないと十分に生かせません。
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