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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17042.90(- 28.32)▼0.17%
□ナスダック
4493.39(- 12.46)▼0.28%
□S&P500
1972.29(- 5.51)▼0.28%
□ダウ輸送株
8451.10(- 46.98)▼0.55%
□半導体株(SOX)
638.48(- 5.75)▼0.89%
□NY原油先物(11月限)
91.16(- 3.41)
□NY 金先物(12月限)
1211.60(- 7.20)
□バルチック海運指数
1063 (+ 1)
□為替
(対ドル)109.63
(対ユーロ)138.45
□CME日経225先物
16200(+ 60)※大証比
9月最終日のNY株式市場は、冴えない経済指標が重石となり小幅続落です。
米スンタード&プアーズ(S&P)が朝方発表した7月のケース・シラー住宅価格指数が予想に反して低下。シカゴ購買部協会の9月の景気指数やコンファレンス・ボード発表の9月の消費者信頼感指数も市場予想を下回ったことが相場の重石となりNY株は軟調に推移しました。
一方、ユーロ圏の9月の消費者物価指数は前年比0.3%上昇と、市場予想を大きく下回り約5年ぶりの低水準となったことで、欧州中央銀行(ECB)はデフレ阻止のため追加緩和に踏み切るとの見方が強まり、緩和マネーが市場に流入するとの期待が相場を下支えしました。
ただ、今週末の雇用統計の発表を前に様子見ムードも強く、主要指数は前日終値付近でもみ合い、いずれも小幅続落で取引を終了しています。
S&P業種別指数では、通信、テクノロジー、公益などが堅調だった一方、エネルギー、素材、ヘルスケアなどが下げました。
個別銘柄では、アップルが堅調推移。「iPhone6」が10月17日から中国で発売されることが材料視されました。電子決済事業の「ペイパル」を分社化し、株式を上昇すると発表した電子商取引のイーベイが大幅上昇。メディア大手のニューズコーポが買収を発表した不動産情報提供のムーブが急伸しました。
一方、ニューズコーポは下落。前日、利益見通しを下方修正した自動車のフォードが続落し、GMも連れ安。原油や金など商品相場が下落したことに連動してシェブロンやコノコフィリップスなどのエネルギー株、ニューモント・マイニングやバリックゴールドなどの産金株が下げています。
ダウ構成銘柄では、ビザやコカコーラ、シスコシステムズ、ゼネラル・エレクトリックなど13銘柄が上昇。一方、マクドナルドやホームデポ、ボーイング、シェブロンなどの17銘柄が下げました。
NY原油先物(WTI)は、この日発表された米経済指標がいずれも弱かったことや為替市場でドル高となったことから見切り売りが強まり大幅反落。中心限月の終値としては昨年5月1日以来、約1年5カ月ぶりの安値水準で取引を終了しました。金先物もドル高が重石となり、終値としては昨年12月末以来、約9カ月ぶりの安値水準となっています。
CME日経225先物は、円建ては16200(大証比60円高)、ドル建てが16225(同85円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは、前日比28ドル安の1万7042ドルと2日連続で値下がりしています。
シカゴ日経平均先物は1万6200円と昨日の東京市場の日経平均株価1万6173円と比べて20円ほど高い水準となっています。
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=109円62銭前後(昨日16:00台は109円40銭)とやや円安が進行しています。昨晩のNY市場では一時109円86銭を付け、08年8月27日以来、約6年1ヵ月ぶりの円安・ドル高水準となる場面がありました。
対ユーロは1ユーロ=138円41銭前後(同138円83銭)とやや円高に振れています。
NY原油は大幅安、前日比3.41ドル安の1バレル=91.16ドルと3日ぶりに値下がりしています。終値ベースで13年5月1日以来、約1年5ヵ月ぶりの安値水準となっています。9月の石油輸出国機構(OPEC)加盟国の産油量が約2年ぶりの高水準にあるとの報道を受け、需給緩和観測が高まり売りが出ています。
NY金価格は、前日比7.2ドル安の1トロイオンス=1211.6ドルとなっています。終値ベースで13年12月31日以来、約9ヵ月ぶりの安値水準となっています。
昨日の日経平均株価は、前日比137円安の1万6173円となっています。11時30分には一時251円安の1万6058円まで値下がりする場面がありましたが、後場からは押し目買いが入って下げ幅を縮小しています。
東証が昨日発表した9月26日時点の信用取引残高(東京・名古屋2市場合計)は、買い残が4週ぶりに増加し、前週比365億円増の2兆7245億円となっています。
一方、売り残は7週ぶりに減少し、前週比520億円減の6935億円となっています。信用倍率は前回(9月19日時点)の3.61倍から3.93倍となっています。
本日から名実ともに10月相場入りとなります。1990年のバブル崩壊以降、日経平均株価の月足陰陽線で勝敗を見ますと10月は11勝13敗。直近10年間では4勝6敗となっています。
本日は、8:50に9月の日銀短観(企業短期経済観測調査)が発表されます。大企業製造業の業況判断指数(良いとする企業から悪いという企業を引いた割合:DI)は市場予想でプラス10と前回調査の6月から2ポイント低下し、2四半期連続で小幅に悪化する見通しです。大企業非製造業もプラス17と前回調査から2ポイント低下し、2四半期連続で小幅に悪化する見通しです。
3ヵ月後の先行きは大企業製造業がプラス12、大企業非製造業はプラス18といずれも小幅に改善する見通しです。
10:00に中国国家統計局から9月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されます。市場予想は51.0(8月は51.1)となっています。景気判断の節目とされる50は24ヵ月連続で上回る見通しです。PMIは50を上回ると景況の改善を、50を下回ると景況の悪化を示しています。
14:00に資源エネルギー庁から9月29日時点の給油所の石油製品価格が発表されます。9月22日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は前週(9月16日時点)と比べ0.4円安い1リットル当たり166.7円と10週連続で値下がりしています。原油価格の下落を受け、石油元売り各社が卸価格を引き下げ、給油所でも値下げする動きが相次いでいます。
15:00台に良品計画(7453)が中間期(3~8月)決算発表を予定しています。
海外では、中国市場(~7日、国慶節)と香港市場(~2日、本日は国慶節、2日は重陽節)が休場。9月のADP全米雇用報告、9月の米ISM製造業景気指数、9月の米新車販売台数の発表などが予定されています。
◆主なニュース
・東京圏、金融・ビジネス拠点に 規制緩和で外資誘致
・再生エネ政策仕切り直し 家庭負担1000円の試算
・円相場、9月の下落幅5円超 安倍政権下で月間最速
・みずほFG賃上げ 今年2回目、11月から0.5%
・ビックカメラ、訪日客向け無料無線LAN 来店促す
・全日空、フィリピン航空と提携 アジア需要取り込み
・サブカルの盟主へ始動 角川・ドワンゴ、きょう発足
・次世代スパコン開発も富士通参加 基幹部品は海外で
・ユーロ圏、デフレ懸念深く 物価低迷、雇用回復せず
・アップル優遇は違反 欧州委、アイルランド税制巡り
◆経済指標等
・日銀短観(9月)
・新車販売台数(9月と4~9月、自販連および全軽自協)
・百貨店売上高(9月速報、大手5社)
・ガソリン給油所価格(29日時点、資源エネ庁)
・中国製造業PMI(9月、国家統計局)
・米新車販売台数(9月)
・米ADP雇用報告9月)
・米ISM製造業景況感指数(9月)
・米建設支出(8月)
・米石油在庫統計(週間)
◆その他
・フィード・ワンHD(2060)発足(傘下に協同飼料と日本配合飼料)
・東京TYFG(7173)発足(傘下に東京都民銀行と八千代銀行)
・KADOKAWA・DWANGO(9468)発足
(傘下にKADOKAWAとドワンゴ)
・決算発表 良品計画(7453:「無印良品」を展開)
・国慶節の大型連休で中国と香港市場が休場
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【3】心に残る名言 **
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運がいいなんてありえない。
チャンスは周到な準備をした者だけにやってくる。
小柴 昌俊