箱根から湯河原へとつながる観光有料道路「箱根ターンパイク」は、マツダがネーミングライツ(命名権)を取得したことによって今年8月から「MAZDA ターンパイク箱根」という名称になっていますが、先日通った時にはまだ表示の切り替えが済んでいなかったため以前の「TOYO TIRES タ
ーンパイク」のままでした。
ターンパイクは周辺の真鶴道路や箱根新道ほどは混まず、景観の良さと相まって晴れた休日ともなれば終点付近の「大観山」のドライブイン(MAZDAスカイラウンジ)には、クルマやバイクの愛好家が集まり、スーパーカーやクラシックカーが所狭しと並びます。
大観山は、横山大観画伯が富士山を描いたビューポイントであり、北西には芦ノ湖越しの富士山、反対側からは相模湾や伊豆諸島、条件が良ければ房総半島まで一望できます。
ターンパイクを抜けて十国峠を経ますと伊豆スカイラインにつながります。途中の「滝知山展望台」では眼下に熱海市街が見渡せ、晴れた日には房総半島、御前崎まで視界にとらえることができます。近くの「玄岳(くろたけ)」付近から見える眺望も素晴らしく、広い空の下に駿河湾、沼津や三島の市街、その先に霊峰富士の景色が広がります。いずれの景観も道路脇の駐車スペースから
の眺めです。
伊豆スカイラインを終点の天城高原で降りて少し行きますと、プリンを逆さにしたような「大室山」があります。国の天然記念物および富士箱根伊豆国立公園に指定されている大室山は、単性火山であり、阿蘇山の米塚と同じスコリア丘です。毎年山焼きが行われているため大きな木はなく、草で覆われた不思議な感じの山です。
大室山には有料のリフトがあり、手軽に山頂に登れます。大室山山頂には、条件が良ければ南アルプス、富士山、箱根連山、三浦半島、房総半島、伊豆七島、東京スカイツリーなどが望める360度の景観が広がります。
ちなみに富士山信仰の浅間神社の祭神は「木花咲耶姫命(このはなのさくやひめのみこと)ですが、大室山の浅間神社には「磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られています。磐長姫命と木花咲耶姫命は姉妹で、姉の大室山から妹の富士山をほめると、ほめた人にかすかな祟りが起こるという伝説を紹介した注意書きがあるのですが、山頂に登ったほとんどの人がそこからの富士山の眺めをほめていました。
木々が色づく時期にまた訪れてみたいものです。