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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
16945.80(-264.26)▼1.54%
□ナスダック
4466.75(- 88.47)▼1.94%
□S&P500
1965.99(- 32.31)▼1.62%
□ダウ輸送株
8384.74(-118.46)▼1.39%
□半導体株(SOX)
635.42(- 12.11)▼1.87%
□NY原油先物(11月限)
92.53(- 0.27)
□NY 金先物(12月限)
1221.90(+ 2.40)
□バルチック海運指数
1038 (-18)
□為替
(対ドル)108.75
(対ユーロ)138.67
□CME日経225先物
16125(-155)※大証比
25日のNY株式市場は大幅反落。四半期末を前に利益を確定する売りやリスク回避の売りが下落に拍車をかけました。
朝方発表された8月の耐久財受注額は前月比で18.2%減と大きく落ち込み、週間の新規失業保険申請件数は前週比で増加。いずれも予想を逸脱する悪化ではなかったものの、NY株は最高値圏で推移しており、月末・四半期末が近いことから利益確定の売り・持ち高調整の売りが先行しました。
販売が好調に推移している「iPhone(アイフォーン)6+」に関して「折れやすい」との報告が相次ぎ、基本ソフト「iOS8」のアップデートの不具合も報じられているアップルが大きく値を下げたことも投資家心理を悪化させました。
欧米の制裁措置に対抗して、ロシアで同国内にある外国資産の没収を可能にする法案が提出されたことや、イスラム国による米国やフランスでのテロ計画が浮上するなど世界的なテロ拡散の懸念もリスク回避の動きに拍車をかけ、ダウは8月19日以来、およそ1カ月ぶりの安値で取引を終了しました。
S&P業種別指数は全10業種が下げ、テクノロジーや金融などが下落率上位となっています。
個別銘柄では、アイフォーンの強度不足が指摘されているアップルが4%近い下落となり、時価総額の大きい同社の下落が全体相場を圧迫。保有するアリババ株を今後1年間は売却しない方針を示したヤフーも下落。業種を問わず幅広い銘柄に売りが出ましたが、逃避資金の受け皿となりやすい金相場が上昇したことを受けてバリックゴールドやニューモント・マイニングなどの産金株がしっかりでした。
この日はダウを構成する30銘柄すべてが下落。JPモルガン、ユナイテッド・ヘルス、マイクロソフト、アメリカン・エクスプレスなどが下落率上位となっています。
NY原油先物(WTI)は、米株安に連れて3営業日ぶりに反落。リスク回避の動きや不安心理が高まった際に逃避資金の受け皿となりやすい金先物は反発しました。バルチック海運指数(BDI)は3営業日続落です。
CME日経225先物は、円建ては16125(大証比155円安)、ドル建てが16160(同120円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは大幅安、前日比264ドル安の1万6945ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万6125円と昨日の東京市場の日経平均株価1万6374円と比べて250円ほど安い水準となっています。
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=108円73銭前後(昨日16:00台は109円23銭)とやや円高に振れています。米長期金利の低下を受け、日米金利差縮小から円買い・ドル売り(円高・ドル安)の動きとなっています。
対ユーロは1ユーロ=138円63銭前後(同139円22銭)と円高が進行しています。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が必要なら一段の緩和的措置を講じる意向を示したことを受け、ユーロが売られています。
NY原油は、前日比0.27ドル安の1バレル=92.53ドルと3日ぶりに値下がりしています。NY株安を受け、投資家に運用リスク回避の動きが強まり、原油に売りが出ています。
NY金価格は小幅高、前日比2.4ドル高の1トロイオンス=1221.9ドルとなっています。NY株安を受け、運用リスクを回避する目的から、逃避資金の受け皿となりやすい実物資産としての金に買いが入っています。
昨日の日経平均株価は大幅高、前日比206円高の1万6374円と19日以来、3日ぶりに年初来高値を更新しています。07年11月2日(1万6517円)以来、約6年11ヵ月ぶりの高値水準となっています。
TOPIX(東証株価指数)やJPX日経インデックス400も年初来高値を更新しています。
本日は9月末の配当・株主優待などの権利落ち日です。同時に、受け渡しベースで実質下期相場入りとなります。日経平均株価が90円強とみられる配当落ち分を埋め戻して上昇できるかどうか注目となります。
本日は、8:30に8月の全国消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想は生鮮食品を除く総合で前年同月比3.2%上昇と前月(7月は3.3%上昇)と比べて伸びはやや鈍化する見通しです。
先行指標となる9月の東京都区部CPI(中旬速報値)の市場予想は生鮮食品を除く総合で前年同月比2.6%上昇と前月(8月は2.7%上昇)と比べて伸びはやや鈍化する見通しです。
15:00に9月第3週(9月16日~9月19日)の投資部門別売買動向が発表されます。9月第2週(9月8日~9月12日)は、外国人投資家が2週連続で買い越し、買越額は379億円(前週は2097億円の買い越し)となっています。年金基金の動向を反映する信託銀行は7週連続で買い越し、買越額は558億円(前週は282億円の買い越し)となっています。
一方、個人投資家は5週連続で売り越し、売越額は2498億円(前週は1755億円の売り越し)となっています。7月第1週(3184億円の売り越し)以来、約2ヵ月ぶりの高水準となっています。
15:00台にジーンズメイト(7448)、ハイデイ日高(7611)などが中間期(3~8月期)決算発表を予定しています。
海外では、4~6月期の米GDP確報値(同・改定値は4.2%増)の発表などが予定されています。
◆主なニュース
・関電が仙台に火力発電所 エリア外に初、首都圏へ攻勢
・交渉5時間、TPP空転 日本側譲歩の「新提案」不発
・燃費課税、軽自動車も 購入額の最大3%、総務省検討
・産学連携、実用にシフト 企業から研究費12.9%増
・日本郵便、東南アジアで宅配便 欧州の物流大手と提携
・極洋、完全養殖マグロの出荷17年から年200トンに
・IHI、航空機部品の競争力アップ 加工コスト8割減
・ファナック、今期純利益67%増に上方修正 FA好調
・ニトリ、純利益最高24%増 3~8月、高め商品牽引
・米、テロとの戦い前面に イスラム国の掃討参加広がる
◆経済指標等
・全国消費者物価指数(8月、総務省)
・米GDP(4~6月期確定値)
・米企業利益(4~6月期改定値)
・米消費者態度指数(9月確報値)
◆その他
・市場変更
ルネサスイーストン(9995)東証1部→東証2部
・決算発表
ハイディ日高(7611:「中華食堂日高屋」主力)
壱番屋(7630:カレー専門店を直営・FC展開)
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【3】心に残る名言 **
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己を主とする以上、他人にも同じ心持ちのあるのに注意しよう。
有島 武郎