キク科の多年草の「紫苑(しおん)」の花時はちょうど今時分で、薄紫の花を咲かせます。日本での栽培の歴史は古く、平安時代の「今昔物語」には以下のような話として登場します。
父を亡くした兄弟はともに深く悲しみますが、兄はその思いを忘れようと父の墓のそばに萱草(かんぞう、忘れ草)を植え、弟は見た人の心にあるものを決して忘れさせないと言われる紫苑を植えて思慕の念をいっそう強くしました。
屍を守る鬼は弟に感じ入り、身の上に起こる事を予知する能力を弟に授けました。このようなことから、「嬉しきことあらむ人は紫苑を植えて常に見るべし。憂へあらむ人は萱草を植えて常に見るべし」と語り伝えられています。
ところで、文化庁が2013年度の国語に関する世論調査の結果を昨日発表しました。
電子レンジで加熱する意味の「チンする」など、名詞や擬音、英単語の一部などに「る・する」を付けて動詞化した造語について今回初めて調査が行われ、「チンする」は90%、「サボる(怠ける)」は86%が使うと回答し、広い世代で浸透していることを裏付けています。
ただ、「告(こく)る(愛を告白する)」や「きょどる(挙動不審な態度をとる)」、「タクる(タクシーに乗る)」などのように比較的若い世代にのみ使われているケースも多いとのこと。
ちなみにこうした造語に関して文化庁では、日本語の特徴的な表現であり、言葉の乱れとはいえないとしながらも、「場面によってふさわしい言葉遣いを選んでほしい」としています。
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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
16374.14(+206.69)△1.28%
◎TOPIX
1346.43(+ 20.25)△1.53%
◎売買高概算 23億7969万株
◎売買代金概算 2兆3317億円
◎時価総額 480兆0964億円
◎値上り銘柄数 1483 ◎(年初来)新高値 248
◎値下り銘柄数 265 ◎(年初来)新安値 5
◎変わらず 83
◎騰落レシオ(25日)116.40%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比+3.79%
75日線比+6.00%
◎為替
(対ドル) 109.23
(対ユーロ)139.22
◎出来高上位
1.みずほ <8411>
203.0円(+ 2.9円)208,238千株
2.蛇の目 <6445>
172円(- 8円)159,519千株
3.ユニチカ <3103>
50円(+ 1円) 65,792千株
4.三菱UFJ<8306>
639.8円(+ 9.0円) 55,089千株
5.ANA <9202>
258.4円(+ 1.4円) 38,976千株
◎売買代金上位 (円)
1.ソフトBK<9984>
7961円(+ 44円)126,603百万
2.トヨタ自 <7203>
6550円(+ 127円) 68,128百万
3.日経レバE<1570>
11610円(+ 250円) 51,680百万
4.みずほ <8411>
203.0円(+ 2.9円) 42,078百万
5.三菱UFJ<8306>
639.8円(+ 9.0円) 35,122百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1590万株 買い1750万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が大幅高、前日比206円(1.28%)高の1万6374円と年初来高値を更新して取引終了です。
昨晩のNYダウが154ドルの大幅高となり、円相場も1ドル=109.20円前後の円安に進行したことを好感して朝方から幅広い銘柄に買いが先行。本日は権利付き売買最終日となり、配当や優待狙いの買いも加わって終日高い水準での値動きとなっています。売買代金は概算2兆3317億円、上海総合指数は1ポイント高の2345です。
業種別では、不動産の上げが顕著で、自動車、機械、非鉄、小売、精密、倉庫、食品などの上げも目立ちます。
個別銘柄では、光学フイルムなど高機能部材が好調の日本ゼオンが5日連続高、61円高の1142円と値を上げて年初来高値を更新しています。前引け後に4~9月期の連結経常利益が150億円になる見通しと発表。従来計画110億円から大幅上方修正となり、好感した買いが入っています。テレビやスマートフォン向けの光学フィルムなどが好調です。円安進行により為替差益を計上することも寄与します。
アルプス電気傘下で音響など車載機器を主力とするアルパインが4日連続高、77円高の1814円と値を上げて年初来高値更新です。主力のカーナビゲーションシステムや車載機器などの成長で利益を伸ばし、増配など株主への配分を強化する方針と報じられ、好感した買いが入っています。アルプス電気も46円高の1827円と年初来高値更新です。
建設と不動産開発の新日本建設が23円高の387円と4日連続高で年初来高値更新。4~9月期の経常利益が前年同期比2.1倍の25億円強となる見通しと報じられ、好業績を好感した買いが入っています。土地の開発から建設、販売まで手掛ける小型分譲マンションが伸びています。
極小ベアリングで世界シェア6割を有するミネベアが72円高の1484円と値を上げて年初来高値更新。2015年3月期の電子機器部門の営業利益が前期比約8割増の170億円前後になる見通しと報じられ、従来計画130億円程度を大幅に上回ることから好感した買いが入っています。スマートフォン向けの発光ダイオード(LED)バックライトの販売が好調です。
その他、セラミックコンデンサートップの村田製作が295円高の1万2250円と値を上げて年初来高値更新、ジェネリックの日医工が28円高の1800円、NTTが106円高の6870円と値を飛ばし、高配当の三井物産が21.5円高の1820円と年初来高値更新。
羽田空港で給油施設運営の三愛石油が47円高の787円、節税対策で賃貸住宅事業を提案の大東建託が295円高の1万3200円、無印良品の良品計画が160円高の1万3090円、民間気象情報で世界最大手のウェザーニューズが145円高の3240円。
ロボット関連としてサイバーダインがストップ高で500円高の3470円、同じく菊池製作が770円高の6690円、同関連で川田テクノロジーズも200円高の5230円と値を飛ばしています。
本日の新高値銘柄は、松井建、日本道路、東芝プラント、味の素、ゼオン、信越化学、中国塗料、富士フイルム、ミネベア、東芝、三菱電機、日本電産、TDK、アルプス、村田製作、ファナック、日東電工、三井造、IHI、日産自、いすゞ、トヨタ、マツダ、富士重工、三菱食品、三井物、三菱商、日本空港ビル、ニトリ・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・日経平均とTOPIXが高値引けで年初来高値を更新
・TPP、日米閣僚協議で溝埋まらず 年内合意遠のく
・企業向けサービス価格14カ月連続上昇 コスト増で
・外食売上高、3月は2.1%減 3カ月連続マイナス
・民生用電子機器国内出荷、8月は前年比16.8%減
・村田製、PRロボット「チアリーディング部」を発表
・アイフォーン「iOS8」、不具合で配信を一時停止
・米司法省に作家らが独禁違反の調査要請 対アマゾン
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【3】主な投資判断 **
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[クレディS証券]
引上げ C→B
(3231)野村不動産 1,600→ 1,900円
[シティG証券]
新 規 A
(7779)CYBERDYNE 6,500円
[野村証券]
据置き A
(6740)ジャパンディスプレイ 830円
引下げ B→C
(9792)ニチイ学館 840→ 800円
[三菱UFJMS証券]
据置き C
(3436)SUMCO 760→ 870円
[みずほ証券]
引下げ A→B
(4568)第一三共 2,180→ 1,850円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】節目とは **
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相場解説では「節目」という言葉がよく使われます。それは移動平均値のようなテクニカル上の数値であったり、1000円や2000円といったキリのよい水準であったりします。
また、過去において高値や安値となった水準も「節目」となります。
一般的に、高値や安値といった水準は一方(強気または弱気)の勢いがピークであると同時に反対の勢力がそれを上回ったポイントでもありますから、必然的に出来高が増加することになります。
例えば、それが高値の場合、一旦反落後に再度その水準を抜けるには、その水準ではいわゆる「ヤレヤレの売り」が待っているため、前回の出来高を一挙に上回るか、日数をかけて売りを吸収する(商いをこなす)必要があります。また、ここで反転したという水準的な記憶も心理的に上値を重くする要因となります。
これがために節目付近では出来高や売買代金の増減が注目されることになり、「この水準を抜けるには出来高増が必要」といったことが言われます。
ちなみに、相場が節目を抜けますと、抵抗が弱まるため勢いが増し、流れに拍車がかかる傾向があります。相場が節目(例えば直近の高値)を抜けて一段高となるケースは多く、そういった観点からも「節目」が注目されます。
動いている銘柄につい目を奪われがちですが、動いていないのはどこかという視点も大切です。今先駆している銘柄も休んでいた時期があり、半年後に飛躍する銘柄が今休んでいる可能性は十分にあります。