疾走(第6章)

投財堂さん
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第6章(追う)そ、そんなバカな!女は再び走り出している。止まったはずの女が再び・・・何故だ?何故なんだ?女は走るのを止め、誰かと話していた。確かに見た。男性と思われる人物と話していたはずだ。しかし・・・少しこちらの方を振り返った瞬間女が再び走り出したように見えた。しかも、不思議な事にその女に話しかけられたはずの男性まで女の後を追うように走り出した。何故だ?何故なんだよ?男の前を走る人物2人。男性は直進し、女は右方向へ走って行く。男は当然、女の後を追うように右へ・・・え?この時、男は思った。もしかしたら・・・(走る)時計を見る。間もなく午後8時・・・赤信号を疾走した。一か八かだ。この信号を待っていたら間に合わない。全力で赤信号を突っ切る男。男は視線を感じた。周りの視線。そらそうだろう。今まさに、赤信号を無視して目の前を走る疾走者。当然、クラクションが鳴り響く。信号無視による非難の視線・・・男はそう感じていた。しかし・・・何か違う・・。視線は自分にだけ向いてない。周りの視線は、男と、その後方に向けられていた。この時男は、初めて後ろを振り返った。あっ!危ない!!(第7章へ続く)第1章はこちら第1章
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