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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17279.74(+ 13.75)△0.08%
□ナスダック
4579.79(- 13.64)▼0.30%
□S&P500
2010.40(- 0.96)▼0.05%
□ダウ輸送株
8633.83(- 42.36)▼0.49%
□半導体株(SOX)
649.54(- 7.82)▼1.19%
□NY原油先物(10月限)
92.41(- 0.66)
□NY 金先物(12月限)
1216.60(-10.30)
□バルチック海運指数
1075 (-14)
□為替
(対ドル)109.01
(対ユーロ)139.84
□CME日経225先物
16210(- 10)※大証比
先週末19日のNY株式市場は、スコットランド独立回避やアリババ上場を波乱なく通過したことで安心感が広がりダウは連日で最高値を更新しました。
スコントランドのイギリスからの独立の是非を問う住民投票は反対派が得票率55%で勝利し、波乱が回避されたことの安心感でこの日は買いが先行。また、この日は中国電子商取引最大手のアリババがニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場し順調な滑り出しとなったことも好感されました。
ただ、ダウやS&P500が過去最高値圏で推移する中、週末で利食い売りが出やすかったことから相場の上値は重く、S&P500は小幅安で取引を終了。ダウは小幅ながらプラスを維持し5日続伸で終え、3日連続で過去最高値を更新しました。一方、アリババ上場に伴いハイテク株に換金目的とみられる売りが出てナスダック指数は4日ぶりに反落しました。
S&P業種別指数では、通信、公益、生活必需品などが高く、テクノロジーや金融などが下落しました。
個別銘柄では、この日が取引初日のアリババ(公募価格68ドル)は92.70ドルで寄り付き、公募価格比38%高の93.89ドル高で取引を終了しました。終値ベースの時価総額は約2314億ドル(約25兆2200億円)で、アマゾンの約1530億ドルやフェイスブックの約2025億ドルを上回りました。ダウ構成銘柄と比較しますと、バンカメ(約1782億ドル)やコカコーラ(約1844億ドル)、IBM(約1935億ドル)などを上回り、ウォルマート(約2476億ドル)に迫ります。
アリババの大株主のヤフーは序盤こそプラス圏で推移していましたがアリババが初値をつけるのとほぼ同時に下落に転じました。ハイテク株中心にアリババ株の購入資金を手当てするための換金売りもみられました。創業者であるラリー・エリソン氏のCEO退任を発表したオラクルが下落。一方、増配を発表したマクドナルドが上昇。独シーメンスが買収を検討していると伝わったコンプレッサー・タービン製造最大手のドレッサーランドが大幅高となりました。
ダウ構成銘柄では、マイクロソフト、ベライゾン、マクドナルド、AT&T、ウォルマートなどが上昇した一方、キャタピラー、インテル、ゴールドマン・サックス、ファイザーなどが下落しました。
為替市場でドルがユーロに対して上昇したことからドル建てで取引されている商品(コモディティ)相場の割高感が意識され、原油、金ともに3日続落。金は終値としては昨年12月末以来、およそ8カ月半ぶりの安値水準で取引を終了しました。バルチック海運指数(BDI)は7営業日続落です。
CME日経225先物は、円建ては16210(大証比10円安)、ドル建てが16250(同30円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
= NYダウ、史上最高値更新! =
先週末のNYダウは5日連続高、前日比13ドル高の1万7279ドルと3日連続で史上最高値を更新しています。
シカゴ日経平均先物は1万6210円と19日(金)の東京市場の日経平均株価1万6321円と比べて110円ほど安い水準となっています。
週末のNY市場の円相場は、対ドルで1ドル=109円00銭~10銭(19日16:00台は109円13銭前後)で推移しています。対ユーロは1ユーロ=139円80銭~90銭(同140円70銭前後)と4日ぶりにやや円高に振れています。
NY原油は3日連続安、前日比0.66ドル安の1バレル=92.41ドルとなっています。世界的な供給不安のなさや米原油在庫の増加を背景に売りが出ています。
NY金価格は3日連続安、前日比10.3ドル安の1トロイオンス=1216.6ドルとなっています。終値ベースで13年12月31日以来、約8ヵ月半ぶりの安値水準となっています。安全資産とされる金を売却して、米国株に乗り換える動きなどが出ています。
中国の電子商取引最大手・アリババ集団が19日(金)にニューヨーク証券取引所に上場し、公開価格68ドルを38%上回る93.89ドル(約1万円)で初日を終えています。終値ベースの時価総額は約2310億ドル(約25兆円)となっています。業容が似ているアマゾン・ドット・コムやイーベイのほか、フェイスブックを大きく上回る規模で、日本で最大のトヨタ自動車(約22兆円)も超えています。
19日(金)の日経平均株価は大幅高、前日比253円高の1万6321円となっています。昨年12月30日に付けたザラ場高値1万6320円を上回り、昨年来高値を更新しています。週間ベースでは前週末比372円高と3週連続で上昇しています。
東証が19日発表した9月第2週(9月8日~9月12日)の投資部門別売買動向を見ますと、外国人投資家は2週連続で買い越し、買越額は379億円(前週は2097億円の買い越し)となっています。年金基金の動向を反映する信託銀行は7週連続で買い越し、買越額は558億円(前週は282億円の買い越し)となっています。
一方、個人投資家は5週連続で売り越し、売越額は2498億円(前週は1755億円の売り越し)となっています。7月第1週(3184億円の売り越し)以来、約2ヵ月ぶりの高水準となっています。
本日は、14:00に8月の全国スーパー売上高が発表されます。7月の売上高は既存店ベースで前年同月比2.1%減の1兆0877億円と4ヵ月連続で前年実績を下回っています。台風による大雨や梅雨明けの遅れで夏物衣料が苦戦したことが響いています。ただ、落ち込み幅は6月の2.8%から縮小しています。
16:00に8月のコンビニエンスストア売上高が発表されます。7月の売上高は既存店ベースで前年同月比0.7%減の8030億円と4ヵ月連続で前年実績を下回っています。台風による大雨や梅雨明けの遅れなどを背景に、来店客数が減ったことが響いています。ただ、コーヒーなどカウンター商品の好調から買い上げ点数が増加し、既存店客単価は前年を上回ったことにより、落ち込み幅は6月の1.9%から縮小しています。
その他、今週の主な国内経済指標・行事として、25日(木)は9月及び3月末日決算銘柄の権利付き最終売買日、「ツーリズムEXPOジャパン」(~28日、東京ビックサイト)。26日(金)は9月及び3月末日決算銘柄の権利落ち日。8月の全国消費者物価指数と9月の東京都区部消費者物価指数の発表などが予定されています。
海外では、今晩は8月の米中古住宅販売件数。23日(火)は9月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、9月のユーロ圏製造業PMI速報値、7月の米FHFA住宅市場指数、9月の米製造業PMI速報値。24日(水)は9月の独IFO景況感指数、8月の米新築1戸建て住宅販売件数など。
週後半の25日(木)は8月の米耐久財受注。26日(金)は4~6月期の米GDP確報値の発表などが予定されています。
◆主なニュース
・財務相G20で財政再建約束 消費税10%年内判断
・バス・電車、地方リース 国交省が自治体と共同会社
・外資運用大手、積極対話へ指針 投資先の成長後押し
・画像診断で世界開拓 キヤノン、撮影精度を10倍に
・ITで防災、東南アに輸出 海外勢含め大手受注競う
・アルジェリア公共工事未払い 鹿島・大成側負担増も
・「ユニクロ」、東レと子供服 家で洗えるジャケット
・東芝、廃モーターからレアアース効率回収 ほぼ全量
・三菱自、フィアットに小型トラックをOEM供給発表
・EU首脳や経済界は安堵 スコットランド、英国残留
◆経済指標等
・食品スーパー売上高(8月、日本スーパーマーケット協会)
・全国スーパー売上高(8月、日本チェーンストア協会)
・全国コンビニ売上高(8月、日本フランチャイズチェーン協会)
・米中古住宅販売件数(8月)
◆その他
・決算発表
あさひ(3333:大規模自転車専門店を直営中心に展開)
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【3】心に残る名言 **
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行き詰りは展開の一歩である。
吉川 英治