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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17156.85(+ 24.88)△0.15%
□ナスダック
4562.19(+ 9.43)△0.21%
□S&P500
2001.57(+ 2.59)△0.13%
□ダウ輸送株
8652.00(+ 81.89)△0.96%
□半導体株(SOX)
647.83(+ 4.71)△0.73%
□NY原油先物(10月限)
94.42(- 0.46)
□NY 金先物(12月限)
1235.90(- 0.80)
□バルチック海運指数
1124 (-26)
□為替
(対ドル)108.34
(対ユーロ)139.36
□CME日経225先物
15980(+180)※大証比
17日のNY株式市場は、早期利上げ懸念の後退で続伸。ダウは約2カ月ぶりに終値での過去最高値を更新しました。
この日前半は午後の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表待ちの様子見ムードの中、朝方発表された8月の米消費者物価指数が、前月比横ばいとみていた市場予想に反して低下したことを受けて早期利上げに対する警戒感が和らいだことから主要指数は小幅高で推移しました。
米連邦準備理事会(FRB)は今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の縮小継続と、次回の10月会合で証券の追加購入を停止するとした方針を確認。FOMC後にFRBが発表した声明文では、量的緩和終了後も事実上のゼロ金利政策を「相当な期間」維持する方針を改めて示しました。
市場では「相当な期間」という文言が削除されるのではとの懸念もあったため、表現が維持されたことで安心感が広がりました。また、FRBは利上げに向けた手順(出口戦略)を初めて公表しましたが、異例の緩和策が終了し金利が正常化へ向かうのは織り込み済みで、具体的な手順が示されたことは安心感につながりました。
金利が上昇したことやスコットランド独立の是非を問う住民投票など不透明要因などで伸び悩みましたが、ダウは3営業日続伸となり、7月16日につけた終値ベースの過去最高値を約2カ月ぶりに更新、取引時間中の史上最高値も2日連続で更新しています。
S&P業種別指数では、素材、通信、金融、資本財などが上昇し、エネルギー、公益、生活必需品が下げました。
個別銘柄では、大株主の投資ファンドが会社分割を要請していることが明らかになった化学のデュポンが大幅高となりダウの上昇をけん引。市場予想を上回る増収増益決算を発表した物流のフェデックスも大きく上昇。同じく好決算を発表した住宅建設のレナーが買われ、住宅建建設業者の景況感を示す9月の米住宅市場指数がおよそ9年ぶりの高水準となったことも追い風となり、DRホートンやKBホームなどが軒並み高となりました。
一方、食品のゼネラル・ミルズは減収減益決算が嫌気され下落し、同業のケロッグにも売りが波及。大幅な減益決算を発表した文書・画像処理ソフトのアドビ・システムズが失望売りで下落。BHPビリトンやヴァーレなどの資源株が下げ、バリックゴールドやニューモント・マイニングなど産金株の下落も目立ちました。
ダウ構成銘柄では、デュポンを筆頭にホームデポやファイザー、アメックスなどが上昇。一方、キャタピラー、ビザ、マイクロソフト、ユナイテッド・テクノロジーズなどが軟調でした。
NY原油先物は、週間の在庫統計で原油在庫が増加したこから売り優勢となり3営業日ぶりに反落。金先物は、為替市場でドルが上昇したことが重石となりこちらも3営業日ぶりに反落しました。バルチック海運指数(BDI)は5営業日続落です。
CME日経225先物は、円建ては15980(大証比180円高)、ドル建てが16020(同220円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
= NYダウ、史上最高値更新! =
昨晩のNYダウは3日連続高、前日比24ドル高の1万7156ドルと7月16日以来、約2ヵ月ぶりに史上最高値を更新しています。
シカゴ日経平均先物は1万5980円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5888円と比べて90円ほど高い水準となっています。
= NY円、1ドル=108円台 =
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=108円34銭前後(昨日16:00台は107円28銭)と大幅に円安が進行しています。米連邦公開市場委員会(FOMC)を受け、米金利の先高観が意識されたことから円安・ドル高(円売り・ドル買い)の動きが強まっています。
対ユーロも1ユーロ=139円37銭前後(同138円87銭)と円安が進行しています。
NY原油は、前日比0.46ドル安の1バレル=94.42ドルと3日ぶりに値下がりしてます。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間の石油在庫統計で原油在庫が前週比370万バレル増と市場予想の160万バレル減に反して増加したことを嫌気し、売りが出ています。
NY金価格は小幅安、前日比0.8ドル安の1トロイオンス=1235.9ドルと3日ぶりに値下がりしています。
米連邦準備理事会(FRB)は昨日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的金融緩和の縮小継続を決めています。資産購入額を現行の月額250億ドルから150億ドルに減額します。7月の会合に続き、7回連続となります。
今回のFOMCでは、量的緩和終了後の利上げに向けた道筋についての言及が焦点となっていましたが、声明の内容には事実上のゼロ金利政策の解除時期を量的緩和終了後も「相当な期間」続けるとする従来の文言が維持されています。尚、米経済状況とその見通しが安定した段階で利上げに踏み切るなどとした出口戦略の大原則も公表しています。
昨日の日経平均株価は小幅安、前日比22円安の1万5888円となっています。
東証が昨日発表した9月12日時点の信用取引残高(東京・名古屋2市場合計)は、買い残が2週連続で減少し、前週比542億円減の2兆7206億円となっています。
一方、売り残は5週連続で増加し、前週比334億円増の6828億円となっています。信用倍率は前回(9月5日時点)の4.27倍から3.98倍に改善しています。
= 8月訪日外国人、6ヵ月連続100万人超! =
日本政府観光局が昨日発表した8月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比22.4%増の110万9600人と、これまで8月として過去最高であった2013年(90万6379人)を約20万3200人上回っています。今年3月から6ヵ月連続で月間の訪日外国人数が100万人を超えています。1~8月の累計では25.8%増の863万7800人となり、過去最高のペースとなっています。
本日から4日間の日程で、「東京ゲームショウ2014」が開幕します(千葉・幕張メッセ:18~19日はビジネスデイ、20~21日は一般公開)。世界最大級のゲーム見本市で、昨年は日本を含む33カ国・地域から352企業・団体が出展しています。今回も各メーカーから多数の新タイトルが出展される予定で市場の注目が集まります。
8:50に8月の貿易収支が発表されます。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は事前予想で1兆0280億円程度の赤字(7月・改定値は9621億円の赤字)となっています。26ヵ月連続で赤字となる見通しです。
15:35頃に黒田日銀総裁が全国証券大会で挨拶する予定です。
16:50に国土交通省から14年の基準地価(7月1日時点)が発表されます。13年の基準地価は三大都市圏(全用途)が前年比プラス0.1%(12年はマイナス1.0%)とリーマン・ショック前の08年以来、5年ぶりに上昇に転じています。
海外では、9月の中国主要70都市住宅価格、スコットランドで英国からの独立の是非を問う住民投票実施、8月の米住宅着工件数、8月の北米半導体製造装置BBレシオの発表などが予定されています。
◆主なニュース
・ソニー、初の無配 今期最終赤字2300億円に拡大
・セブン&アイ、上半期最高益に 3~8月営業2%増
・政投銀の民営化先送り 政府検討、15年に法改正案
・東電、火力分野で中部電と提携へ 東ガスが交渉離脱
・コジマ、郊外店で免税対応 地方の訪日客を取り込み
・日立GE陣営、新型原発で攻勢 米で設計認証を取得
・東芝、テレビ世界販売を2割減の700万台に 今期
・IIJ、アジアで省エネ型データセンターの販売開始
・中国人民銀8兆円供給 景気下支え、利下げには慎重
・米、宇宙開発に競争原理 シャトル後継機、2社選定
◆経済指標等
・資金循環統計(4~6月期、日銀)
・貿易統計(8月、財務省)
・毎月勤労統計(7月確報、厚労省)
・ガソリン給油所価格(週間、資源エネ庁)
・基準地価(2014年、国交省)
・中国主要都市住宅価格動向(8月)
・米新規失業保険申請件数(週間)
・米住宅着工件数(8月)
・米フィラデルフィア連銀景気指数(9月)
◆その他
・新規公開
リアルワールド(東マ・3691)公開価格1,300円
・主な決算
クスリのアオキ(3398:北陸最大手のドラッグストア)
・世界最大級のゲーム見本市「東京ゲームショウ」開幕
・スコットランドでイギリスからの独立の是非を問う住民投票
・米FRB議長講演
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【3】心に残る名言 **
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貧しさの中なら、労り(いたわり)だけで十分子供は育つ。
だが豊かさの中では、精神的な厳しさを与えなければ鍛えられない。
松下 幸之助