長寿遺伝子とされる「サーチュイン」の働きを強めると、脳梗塞による認知症を防げることを国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)や名古屋大、京都大のチームがマウスを使った研究で明らかにし、12日付の米医学誌電子版に発表した。
センターの猪原匡史脳神経内科医長によると、動脈硬化などで脳の血管が詰まる脳梗塞が原因の認知症は、糖尿病の増加や食生活の欧米化で増える傾向にあり、新たな治療法の開発につなげる。
チームは、特有の酵素を作り出す長寿遺伝子サーチュインに注目。マウスの首の動脈(頸動脈)を狭める処置をして実験した。