ラーメンおじさん

投財堂さん
投財堂さん
恒例のおじさんシリーズ第6弾!

<ラーメンおじさんの話>



今回はかなり長いので

前・後編に分かれてます。



※ ※ ここから ※ ※

(前編)





時は・・19××年代



俺は電車に乗っていた。





毎度の事ながら先頭車両。



何故かって?



先頭車両が好きだから。

他に理由はない。







1限目の授業から出席するためだ。

俺が1限目から出る事など

大学生活の4年間で、数えるほどしかない。





駅のホームで電車を待つ。



9時からの授業だから

当然、通勤電車という事になる。





いいですか?



通勤電車ですよ、通勤電車。





そこんトコ大事です。



覚えておいて下さい。





当時は携帯電話などもなく

電車内には、寝てるか読書してるかの

2種類の人しかいませんでしたね。



響き渡る駅員の声。





「はい。お下がり下さい、お下がり下さい」



××線に電車が参りま~~す。

危ないですよ。

お下がり下さ~~い。









そこへ、電車が滑り込んで来ました。







俺の乗る駅は、田舎で始発に近いものだから

スシ詰めのラッシュ状態ではありませんでした。





それでも、そこそこの乗客はいたわけですよ。





ホームに入って来た電車のドアが開く。





我さきに乗り込む乗客たち。



別に、座席が空いてるワケじゃないのにね。



何で急ぐのかね?





俺は、流れに従って先頭車両の奥まで

入り込みました。





プシュ~~~~~





電車のドアが閉まる。







ガタンゴトン・・ガタンゴトン・・・





動き出した。







・・・と、その時・・・





2両目の車両から、連結部分を通って



一人のおじさんが・・・





ま、それはいいんだけどね。





「手」に持ってるのが問題なわけよ。





おじさん







手に





ラーメン持ってました。







しかも、本格的な、どんぶりに入ったヤツ。





割り箸で、どんぶりの淵を



トントン叩きながらね



連結部を通って、今まさに

1両目の車両に、入って来ようとしてるわけですよ。





手に、ラーメンたっぷり入った

どんぶり持ってね。





何が楽しいのでしょう。



半笑いでしたよ。おじさん。





そして、俺の脇をスス~っと

通り抜けると、先頭のドアにへばり付きました。
(後編に続く)

※後編は本日20時更新予定※
投財堂さんのブログ一覧