いくつか発表されたマクロ経済指標はいずれも予想を上回り、ハイテク株が物色されナスダック指数は反発しました。景気にそれなりに敏感で原材料コストの上昇の影響が少ないってことで、ハイテク株が選好されているのかもしれません。原油価格続落によりエネルギーセクターが売られ、モノライン大手の格下げ方向とのニュースで金融セクターが売られました。ダウ、S&P500は、エネルギー、金融セクターの指数への影響が大きいので、ここの二つのセクターが下がると弱いですね。
・米リーマンの投資判断引き上げ、第2四半期業績予想は引き下げ＝メリルリンチ
これが理由でリーマンの株価は反発しましたが、なんだかなぁといった感じで。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-32104920080604
・ムーディーズ、米ＭＢＩＡとアムバックを格下げ方向で見直し
今なら、格下げしても他への影響が小さいってことなのでしょう。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK817702620080604
・5月のＡＤＰ米民間雇用者数は予想外の＋4万人
金曜発表の雇用統計も良さそう。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-32105720080604
・5月米ＩＳＭ非製造業総合指数は51.7、インフレ圧力高まる
生産・受注は全然落ち込まないですね。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-32105320080604
・第1四半期米非農業部門労働生産性改定値、＋2.6％に上方修正
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-32105620080604
・アジア通貨は下落、インフレ懸念が圧迫
全般的にアジア各国の通貨は5月上旬から売られているんですよね。輸出産業にはプラスですが、あまり行き過ぎるとインフレがきつくなるので怖いです。もしインフレ抑制のために新興国各国が成長を犠牲にして強めの引き締めを行うと、新興国市場の成長で先進国経済の減速を補っていた、先進国各国のグローバル企業の業績にも影響が出ると思います。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-32114120080605
∇日経平均：14,341.12（-94.45） TOPIX：1,424.45（-6.02）
昨日の大幅上昇の反動で下落しましたが、債券先物が大幅上昇していたのを考えると、日経平均は異常なくらいの底堅さでした。値段関係なしの買いが入り続けている感じです。ドル円が円安方向で安定しているのも影響していそうです。業種別では、不動産、メガバンク、商社あたりが弱かったです。不動産は、日興シティによる目標株価引き下げが売られた理由のようです。原油価格下落で、ブリヂストン、横浜ゴムなどが強かったです。
投資主体別売買動向見ると、外国人が買い続けていますね。よく買うなぁ。金余りパワーってすごいです。日本市場での彼らは、上がっている時に買って、下がっている時に売ってで、ファンダも値段もあまり気にしない感じです。結局、去年の同時期と同じで、夏頃まで外人買いでジリジリあげていくんでしょうか。
