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【1】今日の相場 **
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◎日経平均 15668.60(+192.00)△1.24%
◎TOPIX 1297.00(+ 13.94)△1.09%
◎売買高概算 24億4232万株
◎売買代金概算 1兆9744億円
◎時価総額 462兆2203億円
◎値上り銘柄数 1245 ◎(年初来)新高値 174
◎値下り銘柄数 467 ◎(年初来)新安値 5
◎変わらず 107
◎騰落レシオ(25日)103.18%
◎サイコロ(日経平均) 8勝4敗 ○○○○●○●○●●○○ 66.7%
◎カイリ率(日経平均)25日線比+1.76% 75日線比+3.09%
◎為替 (対ドル) 104.85 (対ユーロ)137.66
◎出来高上位
1.みずほ <8411> 202.0円(+ 3.4円)174,007千株
2.三住建 <1821> 138円(+ 1円)109,720千株
3.熊谷組 <1861> 396円(- 4円) 59,968千株
4.アイフル <8515> 477円(+ 20円) 55,150千株
5.ユニチカ <3103> 47円(+ 1円) 55,041千株
◎売買代金上位 (円)
1.日経レバE<1570> 10680円(+ 270円) 71,330百万
2.ソフトBK<9984> 7541円(+ 95円) 59,421百万
3.トヨタ <7203> 6060円(+ 104円) 58,747百万
4.みずほ <8411> 202.0円(+ 3.4円) 34,999百万
5.三井住友 <8316> 4295円(+ 76円) 30,773百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り720万株 買い630万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が大幅高、前日比192円(1.24%)高の1万5668円と7月31日に付けた終値ベースの戻り高値1万5620円を上回って取引終了です。ザラ場ベースは7月31日の高値1万5759円で本日のザラ場高値は1万5737円です。
昨晩のNYダウはレーバーデーで休場でしたが、円相場が朝方の1ドル=104.40円前後から引けにかけて104.80円台と105円に接近したことを好感して終日買いが優勢、高い水準での値動きとなっています。尚、円相場の安値は1月2日に付けた1ドル=105.45円です。
4月の消費増税後の景気が不透明感を増していることから日銀による追加の金融緩和への期待が高まっていること、加えて3日の内閣改造で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革を主張してきた自民党の塩崎恭久政調会長代理が厚生労働相に起用される見通しとなったことで公的年金改革が一段と進むとの思惑が浮上したこと、こうした点も買いを誘う要因となっています。売買代金は概算1兆9744億円、上海総合指数も30ポイント(1.3%)の大幅高で2266となっています。
業種別では、証券、不動産、電機、自動車、精密、機械などの上げが顕著です。
個別銘柄では、殺虫剤のフマキラーが20円高の450円と値を上げ、連日で年初来高値を更新。新たに大阪府などでもデング熱に感染した人が確認されたことを受け、ウイルスを媒介する蚊を防ぐために殺虫剤の需要が増えるとの思惑から買いが入っています。
水素ステーション関連としての代表格、岩谷産業が13円高の816円と上昇。一時、845円まで買われて年初来高値を更新しています。経済産業省が燃料電池車に水素を補給する施設が足りない地域で、新設コストへの補助金を増額する計画であり、好感した好感した買いが入っています。水素ステーションで三菱化工機も66円高の545円と大幅高、東証が2日売買分から信用取引の臨時措置(増担保金徴収)を解除すると発表し、好感した買いが勢いづいています。
百貨店株が軒並み高、三越伊勢丹が38円高の1289円、大丸と松坂屋が統合のJフロントが47円高の1356円、高島屋が25円高の915円、阪急と阪神百貨店が統合のH2Oリテイリングが53円高の1753円、松屋が27円高の1222円、そごう・西武を傘下にするセブン&アイが67円高の4223円と値を上げています。
昨日発表された8月売上高(速報)で、4月以降続いていた消費増税後の反動減が薄れ、大手4社がそろって前年比プラスとなったことで好感した買いが膨らんでいます。
その他、節税対策で賃貸住宅事業を提案の大東建託が145円高の1万3225円、電気通信工事最大手のコムシスHDが15円高の2022円、三菱電機が39.5円高の1355円、マツダが45円高の2497円。
紙製容器の非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を発売する古河電池が3日連続ストップ高で150円高の1090円、電線・ケーブルと放電加工機用電極線の沖電線が37円高の416円、ナビ・オーディオなどカーエレ主力のパイオニアが13円高の333円と値を飛ばしています。
本日の新高値銘柄は、飛島建、長谷工、銭高組、大林道路、福田組、東芝プラント、日産化学、信越化学、日立化成、科研薬、日本ペ、クミアイ化学、日立金属、TDK、アルプス、日本光電、岩谷産業、東京エレク、ユニチャーム・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・3Dプリンターの利用が本格化 量産への道のり短縮
・戦略特区2次募集に206件の提案 今後事業を選定
・7月給与総額、17年半ぶり高い伸び 毎月勤労統計
・8月の国内ユニクロ既存店売上高、前年比3.8%増
・カブコム証の8月の売買代金、1日平均は4.2%減
・ファナック、事業拡大に備え栃木に新工場 百億投資
・インスパイアーに課徴金 有価証券報告書に虚偽記載
・エボラ熱、ナイジェリアが日本の未承認薬の投与検討
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【3】主な投資判断 **
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[クレディS証券]
引上げ B→A(6967)新光電工 730→ 1,000円
[ゴールドマンS証券]
引上げ B→A(6472)NTN 500→ 530円
引上げ B→A(6586)マキタ 6,800→ 7,000円
据置き A(6954)ファナック 24,500円
据置き A(7733)オリンパス 4,390→ 4,800円
引下げ B→C(6305)日立建機 1,900円
[モルガンSMUFJ証券]
据置き B→A(6762)TDK 5,000→ 6,400円
[野村証券]
据置き A(7956)ピジョン 6,600→ 7,300円
[SMBC日興証券]
据置き A(6326)クボタ 1,700→ 2,000円
[みずほ証券]
据置き A(4202)ダイセル 1,150→ 1,350円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】ブラックスワン戦略 **
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2007年4月の刊行で、その後のサブプライム問題の顕在化とリーマンショックの発生で大きな注目を集めた「ブラック・スワン」という本があります。
著者のナシーム・タレブ氏は不確実性科学を専門にする大学教授にして20年超のキャリアを持つトレーダーであり、ヘッジファンドの顧問も務めた人物です。
ちなみに「ブラック・スワン」とは文字通り黒い白鳥のこと。白鳥の色は白、そのことを疑う者などいなかった昔の西洋で、オーストラリア大陸の発見と同時にそこには黒い白鳥が存在することが分かり、白鳥は白いという常識はある日突然常識ではなくなってしまいます。
この逸話に由来する「ブラック・スワン」は、ありえない事象、誰も予想しなかった事象の比喩として使われています。
副題に「不確実性とリスクの本質」とあるこの本はサブプライム問題が表面化する以前に書かれたもので、ブラック・スワンには以下の三つの特徴があるとしています。
1)予測不能な極端な現象
2)発生すれば広範囲に多大な影響を及ぼす
3)いったん起きてしまえば、いかにもそれらしい説明がなされ、実際よりも偶然には見えなくなったり、最初から分かっていたような気にさせられたりする
黒い白鳥が舞い降りただけでそれまでの常識が覆される現実世界のもろさ。さらに、説明のつくブラック・スワンには過剰反応し、説明のつきにくいブラック・スワンは無視され、それが後々重大な結果をもたらすと、著者は説明します。
ちなみに、発生の可能性は低いが発生すれば大きな損失が発生してしまうリスクを「テールリスク」と呼び、これも「ブラック・スワン」と同じような意味でつかわれます。
つまり「ブラックスワン戦略」とは、テールリスクに備える保険戦略であり、「“ありえない”なんてことはありえない」とういう観点、「“想定外”をも
想定する」という姿勢に立脚しています。