あさっての投資家さんのブログ

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竹、月、力の物語5

目次

第四話

 

 

第五話:急展開
 
毬雄(マリオ)と累二(ルイジ)は桃姫に必死に、
そして紳士的に説得を試みます。
 
「桃姫。じい様とばあ様が心配しているぜ。
 そろそろ家に帰る頃だぜ!」
 
「そっかー。またくるね、乙姫。バイバーイ!」
 
意外にあっさりOKが。
案外、桃姫は素直ないい子なのかもしれない。
その性格が、典型的な昔話のお姫様ではない気がするが、それはさておき。
 
乙姫は残念そうに桃姫を見送ります。
「うん。合コンのセッティング、よろしくね。
 そうそう、お土産にこの永遠の美の素が入った箱をあげるね。
 桃姫が神になる前は空けちゃだめよ。」
 
こうして桃姫はお土産を手に、
海ガメに乗って配管工兄弟と共に地上へ帰っていったのでした。
 
[ただいま移動中... 移動中...]
 
地上で、桃姫の帰りを首を長くして待っていたお爺さんとお婆さん。
桃姫の元気な姿を見て、とても喜びます。
 
お爺さんは嬉しそうに話します。
「よかった、本当によかった。
 カメの化け物にさらわれたんじゃないかと心配したんじゃよ。」
 
「えっ、全部ボクのせいなの!?」
 
海ガメよ、強く生きろ。
今回の騒ぎの原因がどこにあるかはさて置き、
配管工兄弟を気に入ったお婆さんはこんな事を提案しました。
「毬雄さんに、累二さん。あなたは桃姫の恩人よ。
 もし良かったら、どちらか桃姫の婿にならんかね?」
 
それを聞いた配管工兄弟は、
荒ぶります。それはもう激しく。
 
「累二よ。ここは一つ、筋肉で決着をつけようじゃないか!」

「おう兄貴ィ。望むところだぜぃ!」
 
しかし、桃姫は悲しそうにいいます。
「おじい様、おばあ様。それは出来ないのー。」
 
桃姫のその悲痛な表情にお爺さんお婆さんは驚きます。
 
お爺さんは訳を聞こうとします。
「一体どうしたんじゃ?
 まさか、誰かに脅されているんじゃないだろうな。」
 
お婆さんも心配そうに言います。
「もしそんな事があるなら言いなさい。
 仮に誰かが勝手にお前の嫁ぎ先を決めようものなら、
 私たちが許さないから。」
 
お婆さん、お前が言うな。お前が。
…それはそれとして、なぜ桃姫はお嫁にいけないのか?
桃姫の秘密が明らかに!次回に続く!
 

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