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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株 16443.34(+ 13.87)△0.08%
□ナスダック 4355.05(+ 2.21)△0.05%
□S&P500 1920.24(+ 0.03)△0.00%
□ダウ輸送株 8009.82(- 49.71)▼0.62%
□半導体株(SOX) 607.71(+ 2.40)△0.40%
□NY原油先物( 9月限) 96.92(- 0.46)
□NY 金先物(12月限)1308.20(+22.90)
□バルチック海運指数 759 (+ 4)
□為替 (対ドル)102.06 (対ユーロ)136.56
□CME日経225先物 15080(- 60)※大証比
6日のNY株式市場は、ウクライナを巡る情勢悪化懸念などが重石となりましたが、値ごろ感からの買いが下支えとなり主要指数は小幅ながら反発しました。
メディア・娯楽大手の21世紀フォックスが同業のタイム・ワーナーに対する買収提案を撤回。通信大手のスプリントは同業のTモバイルUSの買収を断念するなど、大型の買収案件が相次いで白紙となったことが投資家心理を冷やし、取引序盤は関連する銘柄を中心に売りが広がりました。
ロシアがウクライナとの国境付近に部隊を集結しており、同地域の情勢悪化が懸念されることや、ロシアが対ロ経済制裁への対抗措置を決定したため、ロシアと欧米の関係悪化で経済が打撃を受けかねないとの警戒感も相場を圧迫しました。
ただ、この日発表された6月の貿易統計で貿易赤字が予想以上に減少したことを受け、4~6月期の米GDPが上方修正される可能性が意識され、売り一巡後は押し目買いが入り指数は切り返しています。
S&P業種別指数では、生活必需品、素材、エネルギー、金融が上昇した一方、公益、通信、資本財、一般消費財などが下落しました。
個別銘柄では、買収提案を撤回されたタイム・ワーナーが13%安、TモバイルUSの買収を断念したと伝わったスプリントが19%安とそれぞれ急落。TモバイルUSも8%超の大幅安となり、AT&Tやベライゾンなどにも売りが波及しました。また、業績見通しを失望した売りでクーポン共同購入サイトのグルーポンが13%安。ラッグストアのウォルグリーンは、同業の買収による財務悪化懸念で14%安となっています。また、レイセオンやボーイング、ロッキード・マーチンなど防衛関連銘柄の値下がりも目立ちました。
一方、タイム・ワーナーへの買収提案撤回と自社株買いの計画を発表した21世紀フォックスが買われ、配当の増額を発表したバンク・オブ・アメリカが上昇。商品ブランドの削減が好感された日用品のプロクター&ギャンブル(P&G)に買いが入り、日用品のキンバリークラークや化粧品のエイボン、食品のケロッグや飲料のコカコーラなど、景気動向の影響を受けにくい生活必需品関連銘柄の上昇が目立ちました。
ダウ構成銘柄では、P&G、コカコーラ、ウォルマート、ゼネラル・エレクトリック、デュポンなどが上昇した一方、ボーイング、AT&T、ユナイテッド・テクノロジーズ、ベライゾン、マイクロソフトなどが下げています。
NY原油先物は続落し、終値としては2月3日以来、約6カ月ぶりの安値。ウクライナを巡る不安感の高まりを背景に、逃避資金の受け皿となりやすい金先物は大幅に反発しています。バルチック海運指数(BDI)は3日続伸です。
CME日経225先物は、円建てが15080(大証比60円安)、ドル建ては15085(同55円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは小幅高、前日比13ドル高の1万6443ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万5080円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5159円と比べて80円ほど安い水準となっています。
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=102円11銭前後(昨日16:00台は102円55銭)とやや円高に振れています。米長期金利の低下を受け、日米金利差縮小から円買い・ドル売り(円高・ドル安)の動きとなっています。
対ユーロは1ユーロ=136円66銭前後(同136円99銭)とやや円高が進行しています。4~6月期のイタリアGDPがマイナスとなり再び景気後退に陥ったことや6月のドイツ鉱工業生産受注が市場予想を大幅に下回ったことを受け、欧州経済に対する先行き懸念からユーロが売られています。
NY原油は、前日比0.46ドル安の1バレル=96.92ドルと2日連続で値下がりしています。終値ベースで2月3日以来、約半年ぶりの安値水準となっています。
NY金価格は、前日比22.9ドル高の1トロイオンス=1308.2ドルと3日ぶりに上昇しています。終値ベースで7月21日以来、約2週間半ぶりの高値水準となっています。
昨日の日経平均株価は5日連続安、前日比160円安の1万5159円となっています。
6月24日に164%まで上昇した騰落レシオは昨日時点で80%に低下しています。
本日引け後に、「JPX日経インデックス400」の構成銘柄の入れ替えが発表されます。今回は指数算出が始まってから初めての銘柄入れ替えで、実施日は8月29日となります。同指数は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の間で運用のベンチマーク(指標)として活用が広がっており、新規採用銘柄に市場の注目が集まります。
本日は、清水建設、東レ、ニコン、大日本印刷、三菱商事の決算発表が予定されています(詳細は下記参照)。
本日から2日間の日程で日銀金融政策決定会合が開かれます。金融政策については、現行の金融政策維持を決める見通しです。
11:00に7月の都心オフィス空室率が発表されます。6月末時点の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は前月末比0.07ポイント低下の6.45%となっています。改善は12ヵ月連続で、09年3月(6.05%)以来、5年3ヵ月ぶりの低水準となっています。
15:00に7月第5週(7月28日~8月1日)の投資部門別売買動向が発表されます。7月第4週(7月22日~7月25日)の外国人投資家は、2週連続で買い越し、買越額は1533億円(前週は868億円の買い越し)となっています。
一方、個人投資家は2週連続で売り越し、売越額は1732億円(前週は11161億円の売り越し)となっています。年金基金の動向を反映する信託銀行は2週連続で売り越し、売越額は162億円(前週は276億円の売り越し)となっています。
海外では、英中銀金融政策委員会(2日目・最終日)、欧州中央銀行(ECB)定例理事会、ドラギ総裁の会見が予定されています。
本日、第1四半期(4~6月)の決算発表を予定している主な企業は以下の通りとなっています。
【11:00台】
日清紡HD(3105)
【13:00台】
清水建(1803)、東レ(3402)、三菱商(8058)
【14:00台】
住友不(8830)、
中間決算:DIC(4631)
【15:00台】
長谷工(1808)、ロート(4527)、沢井製薬(4555)、
CTC(4739)、日電硝(5214)、三菱マ(5711)、
住友鉱(5713)、ディスコ(6146)、平和(6412)、
THK(6481)、Jディスプレ(6740)、島津(7701)、
ニコン(7731)、大日印(7912)、エイベGHD(7860)、
アシックス(7936)、ヤマダ電(9831)
【16:00台】
オリンパス(7733)・・・等々。
◆主なニュース
・北米シェールガス事業、1兆円融資 3メガ銀など
・コメの値決め柔軟に 全農、14年産から一部入札
・ソフトバンク、米当局の壁 携帯4位買収は白紙に
・ヤマダも格安スマホに参入 大手家電量販出そろう
・ゼンショー、初の赤字 人手不足で今期予想を修正
・サントリー、酒類トップ 1~6月、営業益最高に
・新電力イーレックス、最大級のバイオマス発電建設
・住友電工、ウエアラブル無線充電 薄く曲がる部品
・ブラジル穀物争奪 三菱商や三井物、現地企業活用
・ロシア、米・EUの農産物輸入を制限 制裁に対抗
・対ロ制裁、欧州企業業績に影 減る輸出、拠点再編
◆経済指標等
・対内証券売買契約(週間、財務省)
・外貨準備高(7月末、財務省)
・東京都心オフィス空室率(7月、三鬼商事)
・部門別売買動向(週間、東証)
・米新規失業保険申請指数(週間)
・米消費者信用残高(6月)
◆その他
・日銀金融政策決定会合(明日まで)
・英中銀金融政策委員会(結果発表)
・ECB理事会(結果発表)
・ECB総裁記者会見
・主な決算 清水建(1803:首都圏、民間建築が主力)
東レ(3402:炭素繊維世界首位)
日電硝(5214:薄型パネル用ガラス大手)
住友鉱(5713:非鉄金属と電子材料が2本柱)
オリンパス(7733:シェア7割の消化器内視鏡が柱)
三菱商(8058:総合商社首位)
ヤマダ電(9831:家電量販店最大手)
・海外決算 エヌビデア(半導体)
ニューズコープ(メディア)